イズミル便り

IZMIR'DEN MERHABA

UMRE(ウムレ)

2012-03-02 15:54:57 | Weblog

火曜日の朝5時半起きで空港へ向かいました。家の方は曇り空でしたが空港へ近づくにつれそれほど遠くもない山が白く雪化粧をしていてびっくり。2月も終わると言うのにイズミルに再び雪が降りました。空港へはアンネ(義母)とテイゼ(夫の叔母)の見送りに。ご存知の通りトルコは政教分離とはいえ、敬虔かそうでないかは別として、国民のほとんどがイスラム教徒です。イスラム暦の12月にはイスラムの五行(信仰告白、礼拝、喜捨、断食、巡礼)のうちの巡礼をする月としてあらかじめ宗教省に申し込みをしていた人のうち当選?した人たちがサウジアラビアのメッカへと向かいます。

                                 空港のハジ専用チェックインカウンター

ハジの時期に世界中からイスラム教徒がメッカへ集まる光景をニュースなどでご覧になった方もあるでしょう。アンネとテイゼが出かけたのはUMRE(ウムレ=日本語ではウムラと呼んでいるようです)と言ってYARIM HAC(半ハジ=小巡礼)と呼ばれるものです。これはイスラム暦の12月以外のいつでも出かけることができます。期間も2週間ほどで正式なハジで行わなければならないことをすべてするわけではないそうです。だから半ハジ。ウムレツアーと称して様々な旅行会社がツアーを提供します。

 トルコ国旗マークつきのUMRE用身分証明書

出発前にはパスポート取得から予防接種、そしてツアーを添乗してくれるHOCA(ホジャ=先生)による説明会があったそうです。旅行会社からは宗教省発行のガイドブック、写真集、旅行日記、数珠、お祈り用の敷物、かばん、コーランなどの冊子のセットが配られました。服装はすべての人が平等であると言う意味で、男性は縫い目のない白い2枚の布を身体に巻くのみ。

女性には特に指定はないようですが、皆さんやはり白のシンプルなハジ用に売られている上下を着ていました。道中は普段の服装でもよいのでアンネ達はこんなスタイル。夫はサウジアラビアリヤルに両替してお小遣いを渡していました。この写真の肖像、王様でしょうか。ちょっと漫画チックですね。

雪が降って凍えるイズミルからトルコ航空の特別ハジ便でサウジアラビアのジェッダまで3時間あまりのフライト。降り立った空港の気温は29度だったそうです。すぐにバスでメッカへ移動したとのこと。お祈りをしたりコーランを詠んだり、カアバ神殿の周りを回ったり、毎日お勤めをしている様です。サウジアラビアで使える携帯電話のカードも購入して行ったので毎日アンネたちから電話が入ります。アンネは足が痛くてちょっとの距離を歩くのも辛そうだったのに、メッカへ行ったとたんに俄然元気になり、今日の電話では「もうトルコへ帰りたくない、ここにずっといる」「本当のハジにも申し込みしたい」と言っていました。

宿泊するホテルもトルコのホテルだそうで、食事もトルコ人のコックさんが作るのだとか。せっかく外国へ行ったのだから、現地の料理を食べたいと思わないのはトルコ料理が世界で一番だと思っているトルコ人だからでしょうか。テイゼにはブログの為にも写真をたくさん撮ってきてねと頼んでありますが、そんな余裕があるかなあとちょっと心配。13日頃に帰国の予定。元気で残りの日程を無事に過ごしてほしいものです。

 

 

トルコ生活9年目にして初めて見つけたさやえんどう。春ですね。

   


☆現在のイズミル☆

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12 コメント

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Unknown (タリク)
2012-03-03 02:23:48
このグループは28日に出かけましたか?
私のお母さんは29日の朝イズミールから出かけた。同じグループじゃないと思います。
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タリクさん (yukacan)
2012-03-03 06:22:43
ご訪問&コメントをありがとうございます。タリクさんのお母さんは29日出発だったのですね。私の義母たちは28日出発でした。一日違いでしたね。
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Unknown (Andi)
2012-03-03 07:26:03
男性は縫い目のない白い2枚の布を身体に巻くのみ・・・どうやって事故(?)が起こらないように巻きつけるのか、知りたいです。ご存知かもしれませんが、スコットランドの男性がはくスカート(キルトと呼ばれています)の下には、下着をつけないのが決まりです。

雪?不思議なお天気。イギリスでは暖かくなってしまい、日当たりの良い場所の梅や桜が狂い咲きしています。お義母さまとおばさま、旅行をエンジョイなさっているようで、何よりです。文明の利器、ケイタイの恩恵ってありがたいですよね。
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Unknown (cake)
2012-03-03 11:20:14
メッカは29度ですか。暖かいと言うより暑いですね。お義母様とおばさま、どんなに楽しんでいることでしょう。
単なる観光ではなくて、目的が皆さん同じくきちんとあるので、楽しいのだと思います。本物のハジに参加したい、その気持ちは十分に伝わってきます。3時間のフライトでメッカに行ける時代になったのですね。昔は考えられないことでしたね。
うんと楽しんできていただきたいですね。
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Unknown (とも)
2012-03-03 17:01:14
日本で言う昔のお伊勢参りみたいなものなのでしょうか。空港でのお二人の楽しそうな顔、こちらまで笑顔になってしまいます。暖かいから膝の痛みも楽になるのでしょうかね。

Andiさん、キルトの下に何もつけないって、スースーってこと?もうひとつ付け加えたかったのですがyukacanさんのブログの品位を落としてしまいそうなので自粛しました。
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Andiさん (yukacan)
2012-03-04 01:08:03
上に巻いている布もしょっちゅうずるずる落ちるみたいでした。下はしっかり結ぶんでしょうかね。キルトも下に何もない!でも靴下はしっかりはいていますよね。ハジに行く人が何も身に着けないですべての人が平等というのはわかるような気がするけれど、キルトはどういう歴史があったのでしょう。もう一度ハジについてかかれているものを読んでみたらこんな一節が…。平等と言うわけではなくすべてを捨てるということなのかあ。
「ハッジの精神はすべてのものを犠牲にする心にあります。それは個人的な楽しみ、現世の悦楽、金儲け、家族や友人との団らん、きれいな服やアクセサリーなどの虚飾、民族・教養・職業・地位などに対するプライドなどの全てをなげうって、アッラーに帰依する心なのです。 」なるほど…。
キルト着用時の下着については、昔はパンツというものはオムツが取れる頃の子供にはかせていたもので大人ははいていなかったと言うことが書いてありました。
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cakeさん (yukacan)
2012-03-04 01:19:43
イズミルも今日は15度で暖かく感じましたから、サウジアラビアはさぞや…。楽しいと言うよりもやはりアッラーを身近に感じる喜びなんでしょうね。トルコからでも陸路で行く人もいるようです。昔は本当に大変だったでしょうね。よほど経済的に余裕がある人でない限り行けなかったのではないでしょうか。行ったらすっからかんになってしまったりね。そういう目的もあったのかな。そしたら遠隔地の人は不利ですよねえ。
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ともさん (yukacan)
2012-03-04 01:20:12
お伊勢参りとかお遍路さんとか?ニュースなどでハジやウムレに行く人のインタビューを見ていると感激のあまり興奮して泣き出す人がたくさんいます。あの場所にいるということは私達には想像できない非常に特別なことなのだと思います。アンネもトルコへ帰ってきてからも、どんどん歩き出すといいんだけどなあ。
ともさん、スースーのほかに何を付け加えたかったの?
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Unknown (Andi)
2012-03-04 08:11:51
Yukacanさんが読んだように、成人男子が下着をはかないのは、トイレに行きやすいようにというのが理由のひとつ。ちなみに、キルトの前方には毛皮のポシェットのようなものを下げます。この重みで、キルトの前方が風でまくれあがることが防げます。しかし、後ろは・・・以下自粛。

大勢の人間の心をひとつにするには、各自が同じひとつの目標に向かって前進することだそうです。そうすると他の人との距離が縮まる。ハジに行くって、それ以上のものだと思いますが、お義母さまの足が良くなるといいですね。
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Andiさん (yukacan)
2012-03-05 06:20:54
他にはどんな理由があるのかな。でも寒そうですよねえ。
ハジってみんなの心を一つにする目的はあまりないような気がします。私個人の感想ですが…。アッラーと自分との関係だけだと思うなあ。アンネは今日もご機嫌でした。メッカがすごく気に入ったそうです。
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