一昨日は、郷里からやってきたクラスメートと私たち夫婦3人は、糸島のカキ小屋でアツアツの焼き牡蠣を食べた。
ビールも日本酒も思わずすすんだ。久しぶりに私は酔いを覚えた。
一昨日は最初からお酒を飲もうと、車には乗らず、JR筑肥線でカキ小屋へ来た。
寒い風が吹いていたが、焼きカキとお酒で寒さも覚えなかった。
帰り―
私たち3人は〇〇駅で下車、我が家へタクシーで帰った。
昨日の朝、心地よく目覚めた私は昨夜のことをひとつひとつ思い出しいた。
イカン・・・私の財布がない!
一昨日夜、タクシーから降りるとき、財布からお金を取り出そうとしたのだが、1000円札がない、つれあいに
「1000円札を出して!」と言った。財布はそのときは私の手に確かにあった。
「う~ん・・・やっぱり失くしたんだ」
タクシーには落ちてなかった。財布には数枚の万円札や診察券、図書カードやJAF会員権など。
昨日、3人で雷山千如寺にお参りした。紅葉が美しかったし、雷山観音様の表情は穏やかだった。
雷山千如寺から食事に向かう途中、私のケイタイが鳴った。私の住む家の近所の交番から。
「財布が届けられています!」
「エーツ!」
財布の中身と私が当人か?照合作業などが続き、私の財布に違いないことがわかった。
親切な方が届けていただいた由!交番へ急いだ。
詳しい話は交番では教えてくれなかったが「親切な方です、名前も告げず、帰られました・・・」と。
「感謝です!・・・」私はそれ以上、言葉を失ってしまった。
こんなことがあるんだ。
もう10数年前、つれあいが東京へ行ったときのこと。
長男の家族と駅前からタクシーに乗った、つれあいは財布やケイタイ、帰りの航空券などなど、旅に必要なもの
すべてが入っていたバッグを車に置き忘れた。眠っていた孫を抱いていたので自分のバッグを忘れてしまったのだった。
すぐに駅前の交番にバッグを忘れたことを届けた。
1時間あまりたったころ、青ざめたつれあいがいる長男の家の電話が鳴った。
「タクシーにお忘れになったバッグがいま交番に届けられました」
タクシードライバーの方はお客を千葉へ送ったところで客席に残るバッグに気づき、家族を乗せたことを思い出し
引き返したのだそうだ。
あの時、九州の自宅で不安なまま、私も成り行きを見守ったのだった。
2度も親切なお方に救われた。なんとありがたいこと!こんなことが現実にあるのだ。
おだやかな小春日和、ユリカモメたちが防波堤でお昼寝している。
吹きすさぶ北風はおやすみ中。博多湾はひねもすのたりのたりの日。