こ と の 端

散文でロジックを
環境 経済 エネルギー 電気 教育 などの "E" に関するちょっと気になったこと

覚 醒 水 準

2012-02-12 09:01:59 | Weblog
たとえば

自動車に乗っている小さなバッテリー一つで

住宅一軒分の電力が生み出せたら

世の中はどのように変わるのだろうか


蓄電池にある電荷で電流を形成させ

その電流を

どんどん増殖させていくと

そんなことが可能になる

夢のような製品が地上にあったら 

どんなに良いだろう

誰しもがそう思う


携帯用の通信装置などは

あったら いい ものの代表的製品だ

その前はテレビ

現在では携帯端末と呼ばれるような

付加価値までついている

人間が望んだことは

不可能だったことでも

やがて時がくれば

実現する

ということなのだ


住宅一戸分の電力に相当する

30アンペア程度の電流を

小さな蓄電池から

簡単に取り出す方法が発掘された

と仮定する


この蓄電池は自ら発電した電流で

充電することができる

つまり

繰り返し再利用することができる

そんな電源系が

近い将来

誕生するということなのだ


この増殖型の電源システムが一台あれば

隣近所の住宅にも

電気をお裾分けすることができる

何故なら

電力とは

いくらでも増やすことができるもの

という隠された意味をもつからだ

原発の殆どが休止している現在でも

電力不足など一度もおきたことがない

火力発電を援用する方法だけでは

原発の不足分を補うことは

絶対にできない


電気を増やすその方法は

誘導法則を応用することで

簡単に手に入る

電流を増殖していくには

機械的な方法で動力を伝達する系と

磁気的な変化を与える方法とを

併用する

ことで実現させることが可能になる

きちんとした裏付けのある話なのだ


二系統の技術を複合させることで

増殖効果を何倍にでも

増やすことができるのだが

文明は地下資源を燃やして得た熱で

タービンを回す方法だけに

こだわった

化石燃料と核燃料は

共に地下から掘り出してこなければならない

地球由来の天然資源


文明が必要とするエネルギーを取り出すためには

これまで地下資源を燃やして

電気を作る以外に

効率的な発電方法というものが

なかった

だが発想を変えると

発電機の能力に依存する方法よりも

既に発生した電力を

何倍にも増やして使う方が

技術的にも簡単なことなのだし

経済的にも有利になる

という点は何故か見過ごされていた


炭素系地下資源は

地球の表層に温室効果を与え

安定していた気候を

苛烈なものへと変貌させつつある

電気を熱で生み出す

という旧来の方法にこだわっていた文明は

効率を追い求めて

とうとう原発へと辿り着いたのだった

だが

それには生命の存続を許さない

という最終結果と引き換えになる

という絶対的な条件がついていた

電流を作る工程にこだわっていた文明は

その結果として

放射性物質が放つ

有害な放射線と

放射線源となる物質の影響を

同時に強く受けなければならなくなった


発電することで生み出した貴重な電力を

効率よく増やす仕組みを開発していたなら

温暖化現象などを引き起したその理由を

文明が追求しなければならなくなることは

起きていなかった

放射能被害の発生についても

まったく同じことである

地下資源を消費する必要性は

ゼロのままになっていた

太陽から届く熱と光

気象の変化が生み出す風の力などを

最初のエネルギーとすることにより

そこから得た小さな電力を

増殖装置で何倍にも増やして使うことが

できていた


地下資源を消費することがなければ

それを輸入する必要もない

最大の温室効果ガスとなっていた二酸化炭素は

当然のこととして増加してなどいなかった

正しい認識をもっていたのであれば

人類は温暖化の意味を知る必要がなかった

ということになる

単純な はなし


気候の変動がおきてしまったからには

温暖化現象の持つその意味を

人類は正しく理解しなければならない

文明はさまざまな対策を講じているのだが

大気中の二酸化炭素濃度は増え続け

ついに400ppmへと達し

昨年にはそこを通り超す

という状況を生み出している


経済効果と環境効果を同時に引き上げるには

発電システムの開発ではなく

電流増幅システムの開発を進める

というのが合理的な方法だった

この仕組みを取り入れたインフラへと

可及的速やかに変更する

というのが

資源のない国であるこの日本を

世界の指導者へと押し上げる

唯一の方法なのである

問題の所在を知らずに過ごしていると

最大のチャンスを

ピンチへと替えてしまう


磁場を変化させてやると

発電することはもとより

増幅することさえもできるのだ

地下資源に対する執着から解放された文明は

ドルが支配する経済構造からも

自由になる

エネルギー資源を確保するために

世界はドルを買わざるを得なかった

その必要がなくなるのだから

ドルの需要は低下する

ドル余り現象が原因となる

さまざまな経済事案は

時の経過とともに

次第に修正されて

無毒化する


その過程のどこかで

アメリカが過剰発行したドルの逃げ場を

どこに求めるのか

という差し迫った問題の解決に

ドル経済圏を構成する国々は迫られる


温暖化が止まる時

温暖化を推し進めてきたシステムの全てが

有害なものへと変貌する

誤った選択を行なってきたその結末は

その決定を下し

実行してきた者たちの上に

最も早く下される


現在の状態を続けていることは

最早できない

地下資源には限りがある

いつまでも使い続けることは

どちらにせよ

できない

今のうちに

発電能力の獲得から離れ

電気を効率的に

増やす方法を

見つけ出しておかなければなるまい


発電技術は既に限界領域へと達している

これ以上の効率化

合理化には無理がある

人類が知っている既存の方法以外に

電力を発生させる有効な技術は存在しない

深刻化する温暖化という状態は

有効な対策を見失ったその結果として

人類に与えられるようになったたもの

問題の所在を知れば

どうすれば良いのかということは

そのとき豁然として見えるだろう

問題を問題のまま放置しておけば

人類の繁栄は即ち奪われる


冒頭の如き仮定の話を

文明が現実化させる以外に

人類が生き残るための道は既にない

その方法は

簡単に見つかるようなありふれたもの

それは

単なる応用技術の一つ

にしか過ぎないものであるからだ

知識に汚染された者には

一筋のまっすぐな細い道を

見つけだすことができない

風景に溶け込んでしまっているからだ

人類の存続を脅かすもの

それは誤った知識で肥大した頭脳と

それを一向に悟らない人間の意識

の産物であるところの



とでも呼ぶべき宿痾の如きものなのだ
コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 起 承 転 結 | トップ | 裸 の 王 様 »

コメントを投稿

Weblog」カテゴリの最新記事