こ と の 端

散文でロジックを
環境 経済 エネルギー 電気 教育 などの "E" に関するちょっと気になったこと

劣 化 競 争

2016-07-03 09:31:30 | Weblog
ドル経済圏の拡大

という国際経済に於ける

これまでの一般的経過が

世界規模の貧困を

この文明へと

強く押し付けている


国際経済はドルを中軸とする経済構造の下



資本の論理に則り

85年以降

経済成長を高速で

実現させた

エポックとなったのは

ドルショック


その年を起点として

惑星には

温暖化と呼ばれる

気候変動を引き起こす

剣呑な途中経過が

顕在化するようになり

大気圏内のあらゆる地域で

異常気象を発生させながら

それによる多くの

甚大な被害を

相次いで引き起こす

という事態を

生み続けるようになったのである


経済成長を急ごうとすれば

エネルギー資源の確保と

それを前提とする消費

という条件は

絶対に欠かせない


地下資源でエネルギーに転換可能なものは

化石燃料と

核燃料に絞られる

効率よく熱を取り出すには

核分裂反応

の方が最適なのだが

核廃棄物という

極めて有害な二次生成物

の処理がどうしても

欠かせない

これを無害化するためには

長大な時の経過

という条件が必要なのだ


化石燃料はというと

炭化水素という化合物でできており

燃焼の酸化作用で

炭素系酸化物と

水素系酸化物

とが

同時に副生するメカニズム

の成立

を避けがたいものにした


炭素系酸化物であるCO2は

温暖化の直接的原因

である温室効果ガスの濃度をひたすら高め

水素系酸化物であるH2Oは

温暖化の結果である

大量の水と水蒸気とを大気圏内に

二倍の規模で

積み上げる


炭化水素の代表は

メタン CH4

一つの炭素原子に

四つの水素原子がとりつくことで

化合物として安定なメタンを形成し

文明に欠かせない技術的進化



経済に欠かせない資本蓄積の向上

とを

国際社会全体へと与えてきた


だが

潜在していた有害性が

遅れて露われる時代となったいま

文明の利器は

環境の劣化を加速する

生命にとって

有害な成分

となり果てた


炭素を燃やせば二酸化多祖が増え

水素を燃やせば水の絶対量が増大する

CO2は紫外線で分解するが

水は安定な化合物であることから

自然条件の下では

分解しない

これが地球を水の惑星と呼ばせている

最大の因子

温暖化が進めば進むほど

水の絶対量は増え続け

地表の大部分を

最終的に

水没させる


核を燃やせば放射性廃棄物が

ただ単に積み上がる

再生可能エネルギーでは

出力の安定性がそもそも不在

二次電源と併用しなければ

使い物

にならない


先進諸国の指導体制には

交流電流の知識それ自体が欠けており

節電すれば

発電所で燃やしている化石燃料の消費

が減る

と勝手に錯誤したまま

相変わらず

真実に気づかない


省エネ節電を高度化していったところで

交流電流には周波数が欠かせない

このため

発電機の回転数が

勝手に変動するようでは

発電した電気のすべては

換金能力を直ちに失う


周波数とは

発電機の回転軸に備わっている

SとN

からなる相互に異なった磁極が

毎分3000回切り替わることで

50ヘルツの交流電流を成り立たせている

人工的に作られた電流を

交流と呼ぶ

波形のもつ正弦波の形は

右へ流れる電圧の位相と

左へと向かう電圧のそれ

とを指し示す

流れる方向を異にする

二つの電流が交互に洗われることから

交流電流と呼ばれている

危険な状態を回避する目的で

電流の一端は

絶縁処理が予め施されている


このことから

交流発電機の回転数の変動は

周波数の乱れとなって顕在化する

安定しない周波数の交流は

エネルギーとして取り出せない

このため

周波数と電圧の管理について

業界は細心の注意を払って

日夜

状態を安定化させておく義務の履行を

を国から課せられていた


高圧の交流長距離送電を行っている地域のすべて



発電機の回転数を変えることが

つまり

できない


この事実を

指導体制は国民に告げていなかった

交流電流について

己自身が無知

であったからである


監督官庁と業界が秘密主義を貫いている限り

環境対策の全ては

無効


どのような環境効果も

これまでの対策で

成果を何一つ得られなかった

というのは

政策判断の当事者すべてが

問題の本質を見ていなかった

からなのだ


止まらない温暖化とは

蒙昧な世界中の指導体制が

電力業界を中心とする利益共同体

による意図的な沈黙

を続けている行為の意味

に気がつかず

温暖化防止のための国家予算を

長年に亘って注ぎ込んでおきながら

大気中の二酸化炭素濃度が

ちっとも減っていなかったどころか

返って増えていたというその事実に

気づかないないまま放置した

というその認識能力の不在こそ

環境の劣化と

それによる経済の退縮とを

文明へと強く押し付けた

当のそのもの


温暖化防止対策に投じられてきた

国家予算の総てが

悉く損失だった

という結果は

夙に確定したものとなっており

経済成長を政府の誤った判断

が自らの手で阻害していた

という余りにも愚かな顛末に直面していながら

あらゆる国家の国民のすべて



事実関係のもつ深刻なその意味に

相変わらず気づかない


損失となっていた資本の一部でも

有効需要の創出へと繋がっていたのであれば

国際経済が一様にデフレ化する

という現在みられるようになった

余りにも粗末な

劣化し続ける国々の同じ姿



目撃する機会など

与えられることなど

なかったのである


成果を確認できない

既存の経済対策と

環境対策は

そのすべて



損失となることしかできておらず

経済成長に寄与する余地



即ち

ゼロ

であり続けている


有効需要の不在

という長い時の経過を経て

国際経済はデフレ化を迫られ

財政を圧迫する事態を積み重ね

自国民に還元することは固より

難民の保護を実行するための予算

にも事欠くようになっていき

一様に

追い詰められる事態となった


指導体制に問題認識能力が

残されていたのであれば

このように粗末な展開など

決して起きる筈のないことだった


経済と環境とに於ける

世界規模の壮大な劣化

と呼ぶべき現状こそ

知識階級が陥った

蟻地獄


知識の量が増えれば増えるほど

思考するために要する時間は

確実に減る

知識がどれほど豊富にあったとしても

その意味と使い方

とを本人が知らないままであるのなら

学力重視の教育は

無駄な投資を行って

社会を劣化させるだけのための

措置でありつづける


有効需要の喪失を急がせた

その根源的な原因は

ここにあった


有効需要の創出

を誘導できなかった

総ての政権



打ち揃って

逼迫する経済と

惑星の環境劣化とを

損失であることを理解しないまま

善と信じて無駄な投資のあれこれ

に資本を投入し続ける

という愚かな行為を

85年後半以降から

一方的に続けさせてきた


教育の高度化という道の選択が

経済的損失を重ねている

この現状を

生み出したその起源


差別化するための知識に

有効性など

宿らない

現状認識が不完全なら

有効解など

絶対に

手に入らない


教育は能力の劣化と

国力の劣化を

同時に進めてきた

最大の原因となっている

文明はこの事実に関心を持たない

知識階級の構成員にとって

自らが受けてきた教育に対する批判ほど

身にツマサレルことはないからだ

こうして思考力の乏しい人材の再生産

は果てしなく続くようになり

軌を一にして

一向に止まらない温暖化



一向入浮揚しようとしない経済

とが

この地表へと

公平に訪れた


問題解決能力があっても

問題認識能力が不在だったなら

一切の価値は

消えてなくなる

単にそれだけのこと
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