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欠 陥 の 海

2016-07-10 09:31:48 | Weblog
この国を

ここまで

追い詰めてしまった

各界の指導者たち

すべて



問題の所在を

突き止めることなく

これまで慣れ親しんで来た

快適な

現在の暮らし





として

何一つ有効な対策を

講じてこなかった


打つべき手を打たなかった

ということが

経済のデフレ化を長期化させ

止まらない温暖化

を並行して

産み落とす

共通の原因

即ち

思考停止

の状況が齎す悪影響

要するに貧困の普遍化

という蔓延現象



世界中に拡散させた


懸案だった温暖化防止では

大気中の二酸化炭素濃度を

減らすどころか

却って増加させ続けている

という現状を放置して

大量の温室効果ガス

を大気圏内へと

今も尚

吐き出し続けている

その事実を

みない


経済認識能力をもたないことが

今般判明した

アベノミクスに賛同した

似非エコノミストたちは

失敗することが自明であった

誤った経済政策を徒に持ち上げて

三年以上の年月

無駄に費やしてきただけでなく

インフレ目標に辿りつけなかったばかりか

デフレ経済へと

再び

舞い戻るという拙い経過を

自らの判断で生み落とした


指導階級を構成する

上部構造

即ち

選良と官僚

とが野合してできた

利益共同体

と呼ぶべき



の如き

実態を消した

欲望に塗れた

一大勢力が

よってたかって

この国を

緩慢に

ダメにした


その事実は

既に千兆円の大台を突破した

累積債務の規模

に既に明らか


世界最高額の借金

を抱える国へと

この日本を押し上げた

現代史には

数字が示す動かぬ証拠

が山を為すほど

数多く見られる


バブル経済を潰した当時の政権以降

経済対策を悉く誤りつづけ

予算規模を膨張させてきた

その不見識ぶりが

債務規模の数字となって

如実に示されている


この膨大な赤字財政

を生み育ててきたのは

いうまでもなく

歳出欠陥を放置して

その原因から目を反らせてきた

国会の咎

事実関係の確認を怠り

歳入欠陥へと

それを繰り返し

擦りかえていた

国会の成員すべてが生み出した

怠慢が生んだ

その帰結


予算案を作成した

抽象名詞としての官僚

が歳出欠陥を歳入欠陥へと

言い換えた


選良はというと

態の良い国会審議を行って

さして影響のない微調整を加えることで

政府としての存在意義を

国会で立証した

積もりになっていた


形式的な通過儀礼を経たことにして

選良が官僚を支配する

政治システムが機能している

かの如く国民に思わせてきた


実態は

官僚が選良を制御する

という構図が

夙に成り立っていて

予算要求した官僚が

選良のメンツを立てる形で

若干の手直しを施した上で

新年度予算を

国会がめでたく成立させる

というプロトコルを

この利益共同体の面々が

打ち揃って

成り立たせてきた


デマンドサイドが

サプライサイドを

コントロールする

というのがこの国の

歴史が生んだ

シキタリ


赤字国債を合法化するための

一年だけの時限立法を

毎年繰り返してきた

ということが

膨大な規模の赤字財政の

生みの親


官僚が要求する予算を

選良が無批判に厚くしてきた

国会全体の罪は

言うまでもなく

極めて重い


赤字国債を解消して

財務規模の健全化を図る

という理由で

消費税率を2%引き上げて

合計で5%としたとき

デフレへと日本経済は陥った


その一線を越えると

もう後戻りすることができない

シュワルツシルト半径を

欲に目をくらませた

利益共同体が踏み越えたとき

失われた二十年が始まって

いまや二十五年へと

五年拡大する事態となった

誤った経済背作の失敗

の影響は

まことに巨大


この事実に関する認識能力を持たない

すべての選良は

責任を取ることを避けて

アベノミクスに便乗する形で

消費税を更に

3%上乗せする決定に

賛同してしまったのである

これが底の浅い経済政策だった

アベノミクスの足を

強く引っ張ることとなり

三年以上たった現在も

当初のインフレ目標である

2%

の壁に尚迫れない状態

へと経済を据え置いている


現実認識能力を失って久しい

指導体制の構成員たちは

事実関係の確認を怠ったまま

量的緩和を繰り返すことを許し

ついにこれを飽和させ

マイナス金利を強引に導入する

決断を行った


二年目の段階で

停滞する経過に焦った政府は

第三の矢

を継ぎ足したのだったが

実行されずに

無効

となった

ツギハギだらけの泥縄方式

が奏功した

とする事例はこれまでない


この余りにも愚か極まる症例は

グランドデザインが熟慮されておらず

思い付きの経済政策

を寄せ集めて

単に縫い合わせただけ

という

まことに粗末なものだった


GDPの60%を占める

個人消費は直ちに沈降してしまい

マイナスの符号のついた

GDP成長率を

この国へと導いた


国が演出して実現させた円安効果で

潤ったのは

輸出関連産業の周辺

だけ

それ以外の分野に於いては

所得水準は低迷をつづけ

国民の購買意欲を

却って失わせる

という粗末な経過を

実現させた


指導体制に未解決の課題が残されている中で

参議院選挙が今日七月十日

投開票される運びとなった


問題解決能力がない候補者たちは

政党の庇護をうける形で

選良となることを

こそって目指す


戦後一貫して続けられてきた

欧米型の民主主義政治の形態は

日本では弱小政党の乱立を招き

勢力の分散を急がせた

その一連の経過が

与党政府の支持層を厚くして

多数派を形成する力となった


与党に問題認識能力がなければ

野党にそれが求められるのだが

この国の選挙制度は

個人ではなく政党

を単位とする

勢力争いに終始してきた


問題の所在を知らない選良が

政策判断を誤ったのは

理の当然

というべきこと

政党が責任を負うシステムが

個人の責任を曖昧なものにした

こうして政党の分裂が進み

一強多弱の国会の在り方が

国の方針を長期間迷わせることを

国民に許すよう

方向づけた


問題のある政治制度を批判するには

投票率を10%以下へと

引き下げるのが有効なのだ

一割に満たない投票率で当選しても

その選挙には

国民の信認それ自体が

90%以上

欠けている


投票率の緩慢な低下ではなく

急激な低下

というドラスティックな変化

がなければこの国の政治制度は

永久に変わらない


選良自らが危機感を抱かない限り

有効な対応を

当事者がとることは

不可能


そこで選良の問題認識能力が

はじめて

試される


何が問題であるのか

ということさえ

みていなかったということが

フィードバックのかからない

つまり同じ問題を

性懲りもなく

果てしなく繰り返す

愚かな政策の無批判な続行を

国民に容認させてきた

其の過去の経過というものが

この国の現状を

与えた

ということになるハナシ

であった


国民の不幸は

能力のない選良に

将来を託さざるを得ない

という

その救われなさ

にこそ

あるのだ
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