こ と の 端

散文でロジックを
環境 経済 エネルギー 電気 教育 などの "E" に関するちょっと気になったこと

事 実 有 根

2020-02-02 08:03:07 | Weblog
CO2排出量の削減を図って

世界中で熱心に取り組んでいながら

一向に成果の出ていない対策

を繰り返し

時間と資本の壮大な無駄を

意味もなくひたすら積み上げている

その姿に世界中が

未だに気付かないでいる

不思議なことだ


損失の規模は広がる一方となり

その結果

成長することを止められた市場経済は

長期間低迷していることを強いられ

世界規模の貧困化へと陥った


この事実に目を背けていた国際社会は

四十年以上前から続けてきた

反温暖化キャンペーンを

無批判に相変わらず続けている

一向に改善しようとしない状況は

原因の設定に過誤がある

ということを指し示す


パリ協定はその結果として誕生し

成果を期待されているのだが

合意形成を実現できないまま

いよいよ実施というその直前で

総ての当事者が二の足を踏み

一歩も前へと

踏みだせなくなってしまった


19年末のCOP25で

この事態が

予期に反して生まれ出た


誰にも達成できない行動目標を

高く掲げてみたところで

その実現は

オボツカナイ

積みあげてきた損失の山々

を更に高くするだけのこと


当事者の全員がこの現状を

感じ取るようになってきたようだ


理念がどんなに正しくても

手段に実効性が不在なら

行動する意味は消え失せる

無駄と無益な不毛の展開となるのを

承知の上で投資しようとするのは

余りに愚か


こうして温暖化と

それによる気候変動は

悪化する以外の道

を探り出せなくなっている


CO2の最大の発生源である

火力発電所が行っている交流発電は

どんな時でも止めてはならない

周波数が狂ってしまうからである

このため

再生電源をどんなに多く増やしても

燃焼炉の釜の火を

落とせなくなっていた

蒸気圧を所定のレベルに

保つことができなくなるからだ


蒸気発電というその方法が

燃焼炉で燃やす資源の量を

一定の状態に保っていることを

義務付けている


電源の回転力が衰えると

回転数も連動して変化する

所定の発電能力を

失うだけでなく

回転の安定性も同時に失せる


交流電流を成り立たせているのは

周波数という成分

これが乱れると

電力の質はたちまち劣化して

使いものにならなくなる

電力会社には電力を安定供給する

という義務が課せられており

劣化した周波数で

発電を漫然と続けているより

送電電力の遮断

というドラスティックな方法を

自動的に選択するシステムが

一瞬で起動するようになっている


広域停電が起きた時

周波数変動の発生を

真っ先に疑う必要がある


このため環境に優れた再生電源を

大量に取り込んでいたとしても

周波数の位相制御を強いられて

火力発電を行うための炉

の火を落とすことが

まったくできなくなっている


温暖化を防止しようとして導入した

再生可能エネルギーだったのだが

化石資源の消費量を減らす効果は

ゼロだった


そこで買い取っていた自然電力を

買い支えることが

次第にできなくなり

そこで生じた損失を

受益者に負担させようとしたのが

太陽光付加金という新たな制度


化石燃料の消費を

減らすことができていたなら

電気料金は輸入コストが減った分だけ

適正に引き下げられていた筈だ

ところが

交流電源のもつ回転数の維持

という制約条件を回避することができず

品位の劣化した電力で

損失を発生させると責任が

電力会社の側にそのとき生じる

これを避けるには

地下資源の燃焼を減らすことが

つまりできない


世界中の火力発電所では

このため化石資源の消費抑制が

不可能となっている


地下資源の輸入量を減らせずに

再生電力の購入に費用が生じ

損失が二重に嵩むようになり

この損害を受益者の負担で

公平に処理することにした

国が認めたからだった


そのときから太陽光付加金を

消費者が支払う義務となったのであり

環境効果を喪失したことで生じた

損失の転嫁を

受益者が代行する

という理不尽な仕組みが

横行する時代が始まった


化石燃料の輸入量の推移

に関する記録は

検索しても見つけることが

まったくできない

情報統制が実施されているからだ


クールビズも無効であった

電力消費を減らそうとして節電しても

その努力はCO2抑制に無効であった

何故なら交流電源の宿命

である周波数の維持に

電力業界が拘束されているからなのだ


電力消費を国民の努力で減らしたところで

発電所では電源の回転数を

まったく減らせなくなっている

この事実を国民に知らせずに

夏の暑さに耐えさせてきた

国民は実効の全くない環境対策に

ダマされて

エアコンの設定温度を高める

という決定を無批判に受け入れてきた

その行為が化石燃料の消費量を

減らすことに寄与した

と思い込まされていたからだった


国が環境NGOから

化石賞を贈与されたのは

石炭火力の維持発展だけでなく

環境政策の失敗

を是として受け容れている

からに他ならない


電力業界と監督官庁

そして政府内閣が

国民の無知に付け込んで

CO2の発生を抑制した

ということにした


この意図的な誘導は

近い将来顕在化する

真実を韜晦しつづけていることは

不可能であるからだ


再生可能エネルギーには

高品質の交流電流を代替する能力

がそもそもない

自然条件の変化で

発電能力が大きく変わり

周波数を安定した状態に

保っていることが

最初からできていなかった

交流送電のバックアップがなければ

商業展開することもできていなかった


利益共同体による秘密主義が

国内で人知れず

横行している事実を

国民は知ることができない


交流電流の意味を

国民の多くが理解できていたのなら

このように悪辣な秘密主義が

のさばることなど

考えられないことだった


秘密主義が交流電流の理解を阻み

おきている事実の意味を

関係者以外に

理解できなくさせたのだ


大学で交流電流について

教えていた事例は皆無


弱電にしか関心のない電気回路の専門家に

強電に分類される交流電流について

知識としての素地はない

秘密主義の結果が

この現実を押し付けた

交流電流に関する国民の無知は

このようにして

環境問題の解決を

一入困難なものにした

未だに誰も

この問題の本質について

警鐘を鳴らしたことがないほどだ

経過の示す諸事実は

却って

とても雄弁なものとなるだろう


多くの個人と資本提供者に

将来性を見込んだ先行投資に励ませ

暫定市場を開拓しても

後が続かず息切れすることは

自明であった


再生電力の買い取り制度は

導入促進に関わった側にとって

次第に利幅の薄いものになっている

太陽光発電が生んだ電気を

電力会社が買い取っても

転売する方法はなく

接地で捨て去る以外の方法はない

販売実績については

証明するための資料が一切ない


電力会社の決算報告書には

買い取りを意味する仕入れ項目はなく

販売に対する利益も同様に

確認するための項目がない


周波数が同じでも

位相が違えばその電力に価値はない


百ボルトの家庭用交流電流を

送電線の6600ボルトへと高めるためには

昇圧トランスが必要だ

だが

そんな設備など見たこともない


電圧を高めれば

電流値は低下する

事業化するには

電流と電圧とが

それぞれ同時に不足する

いつかはバレル齟齬を

黙り通してここまできた

いつまで続くか眺めていれば

逃げ場を失う瞬間に立ち会える


メガソーラーだけでなく

ウィンドファームもまた同じ

蓄電システムを失えば

電力備蓄は成り立たない


風力電源から送電設備の間に

バッテリシステムの関与を示す

エビデンスがある筈なのだが

電力業界は沈黙を貫いている


買い取った再生電力を

活用したとする根拠そのものが

国民にまたく知らされていなかった


電力会社が買い取っているのだから

有効利用されている筈だ

と国民の総てが

そう思い込んでいる


それが本当に事実であるのなら

太陽光付加金を受益者に請求するのは

利益の二重取りとなる

地下資源の輸入量が

応分に減っていた筈であるからだ


減っているべき石油の輸入量が

逆に増えたからこそ

損失の穴埋めを

消費者全体に求めざるを得なかった

ということなのだ

日本に贈られた化石賞とは

電力会社を中心とした

利益共同体とそれを支援した

政府内閣に対して贈呈されたもの


低圧の交流電流を買い取ったところで

再販売を行うためには

高圧化と周波数の位相制御

を同時に

行うことができていなければならない


ここでもファクトチェックが

必要だったのだ

交流と直流とを国民が未だに混同している

というそのことが

問題の解決を

先送りさせてきた

秘密主義の弊害は

どこまでも

限りなく

深くて昏い
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする