こ と の 端

散文でロジックを
環境 経済 エネルギー 電気 教育 などの "E" に関するちょっと気になったこと

鼎 立 関 係

2020-02-09 07:53:21 | Weblog
最も喫緊の地球規模の課題となった

CO2排出規制の0%化

という目標を実現する

というパリ協定の実施

が不可能だ

ということを

承知の上で

無批判に受け入れている

その姿勢こそが

環境問題の解決を

より一層

複雑なものにした


気候変動を悪化させたのは

CO2だという理由で

対策を長期間講じていながら

実績を残すことがまったくできず

反対に大気中の濃度上昇を

結果として急がせた


温暖化を生み出した原因

を追及するための調査など

一度も行ったことはなく

その頃から現在に至るまでの

四半世紀以上に亘るすべての過去で

CO2に関するファクトチェック

を怠った

温暖化の原因について

事実確認をしたことなど

一度もなかった


誰も検証したことがないくせに

温暖化が進んだのはCO2の所為

だと決めつけた

この勝手な思い込みに囚われた

ということが

誤った行為を正当化し

CO2を削減するための努力を

精一杯行ってきたにも関わらず

成果はゼロのままとなり

状況は却って悪化してしまい

削減した筈のCO2濃度は

毎年着実に

増え続けるようになっている


過去の一連の不毛な経過が

持続可能性を否定していたのだったが

国際社会は不具合の連鎖を断ち切れず

却って拡大させている

問題の本質を

真摯に

探ろうとしなければ

有効な対策を講じることは

できない

状況をひたすら悪化させ

最終的に行き詰る

これこそが今

この地球という惑星の上で

確かに起きていることなのだ


やってできることと

できないこととの境メが

まったく見えなくなっている

CO2の発生を最小化するためには

熱の関与

を直ちに排除しなければならない


熱がなければ生活に必要な行為

は何一つとしてできなくなり

生命の糧である摂食行為を

維持継続することなど

到底できない


これだけでも

持続可能性がなりたたないことくらい

自明であった

持続可能性は夢物語


現実に鑑みることこそが

将来の希望の糧

問題の所在を知らずに

希望的観測を前提とした

努力を続けることができたとしても

効果はまったく得られない


できないことをできると錯誤した

というそのことが

世界中を混乱させている


止まらない気候変動を

確実に止めるためには

温室効果ガスの関与を

ゼロにする必要がある

と世界中が皆

そう信じ込んでいる

だが有効な対策を特定することが

未だに誰もできないでいる

結果がでていないのは

問題の所在を見失っているからだ


できないことをするよう迫られた

というそのことが

そもそもの禍のもと

気候変動が温室効果の結果である

と関連付けたということが

過ちを延命させたその理由


温室効果は特定の化合物

がもつ蓄熱能力が与えたことに相違はなく

大気中の温室効果ガスの濃度が高まれば

温暖化という現象が結果となって

舞い降りる

言うまでもない事だ


大気層は一万メートル以上に亘る

広大な空域に

一定の条件を保って

均一に分布している

という訳では決してない


高度差によって熱の分布密度は

頻々と変化する

上空に達すれば達するほど

気温の差は乖離して大きくなる

変化の相はまちまちであり

変幻自在の状態が

そこに保たれている


地表の気温が30℃となっているとき

高度一万メートルの高度域でも

同じ熱の状態である

ということはできない


上空なればなるほど

周囲の環境温度は下がり

熱は相互作用で

平衡状態へと向かう

という法則に従う


温室効果は蓄熱作用を維持する能力

のことを意味しており

周辺領域の気温の差で

温室効果だったものは

冷却効果へと反転する


異なった熱は相対的な変化

をそれぞれに成り立たせ

異なった熱の影響を

相互に与えあったり

受容したりしながら

平衡状態へと遷移する


この熱交換プロセスを経て

熱の乖離幅は狭まり

次第に安定化するようになってゆく


熱交換プロセスは

最終的に最も安定なレベル

となる中間値に達すると

変化はとても小さくなり

そこで落ち着く


熱平衡はこの状態のことである

CO2の温室効果は

上空で冷やされ

冷熱効果へと変化する

大気圏上空のCO2に

温室効果が常にある

という訳では決してない

冷熱効果ガスとなったCO2は

濃度をどんなに高めても

温暖化を促進することはできない


火力発電所の燃焼炉で

空気中の酸素と結合してできた

CO2は排煙筒から放出されたあと

自らのもつ重さの故に

沈降せざるを得なくなり

最終的に保持した熱を

海面と接触して移転する


海水温をそのとき若干高めはするが

飽和水蒸気となった気化熱が

上空へと運び上げ

熱を間接的に保持し

冷えて凝結してできた液体の水

である雨となって最終的に

落下する

降った雨の一部はダムに貯められ

そこで水力発電装置で

電力となる

水力発電は位置エネルギー

でできている


位置エネルギーを利用できない

火力発電所では

化石資源や核資源を用いて

熱エネルギーに替えてから

電気エネルギーを漸く取り出す


文明の利器である電気製品

をあらゆる分野で鋭意発展させてきた

文明に共通しているその方法は

蒸気発電という形式なのだ


蒸気機関は産業革命の起点となったが

熱源は石炭だった

液体の石油は内燃機関を発達させ

文明に長足の進化を与えた

その後核燃料の比率を高めたのだが

最終処分ができないという事情で

持続可能性の不在が

核の平和利用を妨げた


化石資源の価値がそのとき見直され

蒸気発電という方法に統一され

世界中でこの方式が一般化した

温暖化現象は

その頃に発芽し

蒸気発電による電圧の高度化を経て

世界中に広まった


水に熱エネルギーを与えて蒸気をつくり

圧力を加えることで

蒸気機関の運動性能を高めてきた

蒸気圧を高めると効率は高まるが

蒸気を圧縮する過程で

熱を高める

という随伴現象を避けられない

圧縮熱をもった蒸気を

大気圏内へ放出する

という方法が短期間で広まった


圧縮された高温の蒸気は

発電機のタービンを効率よく回し

発電能力を高めて

品位に優れた交流電力を生み出した


だが交流というその方法が

タービンの回転力を

不安定化にしてはなられない

という絶体条件を与えたために

再生可能エネルギーを増やしたり

節電で消費電力を減らしたり

などする努力を重ねていながら

発電機の回転数を

まったく減らせなくしてしまっていた

という結果がこうして生まれた


交流電流は周波数で成り立っているため

タービン軸の回転数で

その値が決められる

50ヘルツの交流周波数は

毎分3000回転する電源からしか

生まれない


磁場を変化させる頻度が

毎秒50回を維持することができたとき

50ヘルツの交流電流を

はじめて生みだせる

磁極の配置を倍にすると

回転数を半減できる

結果が同じであれば

回転数は磁極の数で

調節できる

だが圧縮蒸気の熱は

変わりなく一定の水準を

常時維持していなければならない

このため直流電源である

再生可能エネルギーを増やしても

化石燃料の消費を減らすことが

まったくできなくなっていた


この事実を電力業界が

沈黙を続けることで

国民に誤解させ

真相の究明を

意図的に怠らせた


業界の通弊となったこの秘密主義が

CO2の濃度を

まったく減らせないようにした

といってよい


世界中の電力会社が

この条件に縛られている

交流電流と直流電流の違い

を知らない似非知識人たちが

温暖化とそれによる気候変動を

止められないよう仕向けている

という経過が

止まらない温暖化を

定着させた


この条件を排除せず

温存したまま適用しているのだから

CO2の排出量を減らせる訳がなかった

気候変動が悪化したのは

秘密主義を貫こうとしている

世界中の電力会社と

それを許してきた知性亡き

知識階級


知性のない教養など

ある筈のない仮想の産物


交流電流の意味を知らない

学歴だけの知識人たちが

気候変動を放置して

経済活動に執着する時代をつくり

自らの生活圏に

淘汰圧を積極的に呼び込んだ


直流と交流との違いを弁えず

混同したまま公然とつかっていた

その姿勢が環境問題と経済問題とを

関連付けることとなり

二律背反の関係性である

トレードオフを定着させた


このことは

環境問題を解決すれば

経済問題は自動的に解決する

というメタファーとなっていた


ここに気が付けば

力点をどこに置くべきか

ということなど

誰にでも導くことが

簡単にできていた


あちらを立てればこちらが立たず

という関係性にあったトレードオフ



エネルギー問題が加味されたとき

鼎立する底堅い関係性が生まれ出た


競争社会を育んできた

学校教育の高度化

という変化が知識の量的拡大を強制し

知性の涵養を阻んで

教養の充実を遠ざけた

学歴社会を成立させてきた

これまでの経過のすべて

に問題の種が潜んでいる


知性の喪失は

教養の価値を貶め

環境異変を急がせて

生活圏の存立を殺める


ここに気付くようになった意識の総体

が問題の解決を誘導するだろう


熱エネルギーに依存する社会構造は

気候変動という淘汰圧を生みだした

電気エネルギーを直に取り出す方法を

探り当てれば

三すくみの鼎立関係は

解消する

三方善しとなるエネルギー供給系

の開発が

文明の進化にとって欠かせない

こととなる
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