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こ と の 端

散文でロジックを
環境 経済 エネルギー 電気 教育 などの "E" に関するちょっと気になったこと

チェックポイント

2008-07-10 05:56:29 | Weblog
イラクから米軍の撤収が始まれば 駐留経費は減る

ドルを追加発行する必要がなくなったら 原油相場は軟化する

米政府が戦費の調達を迫られなくなれば ドルの過剰流動性が圧縮され

投機マネーだけが原油高騰の原因を構成する

そのとき 取引相場の動向にポジティブな要素が消え 不確実性が芽生える

ネガティブな思惑が 価格動向に大きな影響を及ぼすだろう



次期大統領が誰になったとしても アメリカは最終的にイラクから撤兵せざるを得ない

ベトナム戦争の時も アメリカは敗北を認めるのに無駄な時間を介在させた

最強の軍隊を持つ国は メンツにこだわる

保安官としての任務が果たせなくなったとき ドルは基軸通貨としての信任を失う



基軸通貨の発行権(シニョレッジ)を失ったアメリカは 赤字の清算をもう回避できない

恣意的にドルを発行することができていたからこそ 財政赤字でもカネが回っていた

ドルの追加発行が自在に行えなくなったら 原油価格を高めさせている動因は消える

石油・ドル本位制で回っていた国際経済は 米軍にイラク駐留の戦費を与えるため

高められた原油を買うよう市場から迫られたのだ


演出されたファンダメンタルズの結果によって


原油の消費が減ったら アメリカの得ている巨大な利益は消失する

温暖化を止めるということは 原油の消費を減らすということ

ドルの発行権が制約される事態に陥るからこそ、アメリカは京都議定書から離脱した


アメリカを復帰させようとして 京都議定書は譲歩の産物へと自らヘンゲしていった
 
この国際条約は すでに形骸化したものになっている

このままの状態で推移すると 批准した国にかかってくる制約が経済成長を許さない


すべての国に不利益となるエネルギー消費の抑制ほど 非現実的なものはない

削減目標が具体的であればあるほど 合意は困難

そこで 遠い先の50%削減という目標へと切り替えた

具体的な腹案があってのことではない

苦し紛れの窮余の一策 

50年たった後まで 健在でいる当事者はいない

どんなリップサービスをしたところで 痛む腹ではなかった



今回のサミットでも 温暖化対策は結果として抽象化されたものになっている

分かっていたこととはいえ 余りにも実りのない形式だけの会議だった

代案が示されない限り 無意味なサミットはこれからもつづく


温暖化は止まることを知らず 

急速に悪化していく近未来と どこかで否応なく直面する



京都から洞爺湖まで 11年かけてたどり着いた長いおわりのない旅の通過点

その期間におきていたものは 

二酸化炭素の純増と原油の高騰によるインフレの悪化



何もやっていなかったのと かわらない結末


環境と経済の劣化だけが 着実に拡大していたのだった 
コメント
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