ぼやき、ぼやき、ぼやき(^^;)

元助監督で映画キャスティングマンの

今頃、録画DVDで鑑賞 「空母いぶき」 2019年

2020年07月22日 | 映画の光と影
今頃、録画DVDで鑑賞 「空母いぶき」 2019年

なかなか戦争物を作るのは難しいですよね。よく頑張って製作されていたと思います。私的には仕事柄ついついキャスティングに目が行くのですが、この映画のキャスティングは、日本映画の出演者の世界を変えた、歴史的映画だと思います。というのは、この映画ではもう過去の大スターが、ほとんど出て来ません。唯一、藤竜也さんぐらいでしょうか。政治家や自衛隊の大将クラスは、これまでは、いわゆるベテラン大スターが起用されていました。もしくは老舗の新劇系劇団のスタークラスからキャスティングされていましたが、今回はほとんどそういうキャスティングになっていません。益岡徹さんぐらいでしょうか。その代わりに、中井貴一・佐藤浩市・高嶋政宏という大スターの2世達の出演。西島秀俊という撮影所以外で育ってきたスターと、関西の惑星ピスタチオという劇団出身の佐々木蔵之介がメインを張り、同じく関西の劇団リリパット・アーミー出身山内圭哉と、東京の劇団カクスコの、中村育二・岸博之などが脇を固めている。こんな事態になっています。大阪と東京の小劇場のメンバーが、相並んで活躍するなんて・・・もう時代が大きく動いたと確信する映画だと思いました。