「下山事件・最後の証言・完全版」 柴田哲孝 祥伝社文庫平成19年7月30日初版
熊井啓監督の映画「謀殺・下山事件」のカチンコ助監督をしていた私としては、絶対に読まなくてはならない本でした。作者は、調べに調べて最終的に自分なりの結論を出していますが、果たしてそれが真実だったかはわかりません。自分の出生にからんで、この事件を自分なりに解明したいという気持ちは、よくわかりました。
松本清張氏が主張したGHQなどのアメリカの謀略説を否定している事は、すごいと思いました。矢板玄氏が言い残した「下山総裁が死んで、左派勢力を押さえる事に成功したのは、結果論だよ」という言葉が、私には心に残ります。
もちろん犯人側には、旧731部隊の生き残りが、混じっていた事も正しいと思います。ただ、この事件を張作霖などと結びつけるのは強引のような気がします。
犯罪は、基本「金」がからみます。
GHQ説、アメリカの陰謀説があやしいとなれば、あとは、ただ単純に「鉄道利権」だと思います。日本を大局的に操るために、そのために人を殺すなんて、考えすぎのように思いました。
国鉄総裁が、鉄道を使って自殺するなんて、自分たちの部下に迷惑をかけるような事は、日本人の気質にはありません。ですから、それだけでも自殺はありえません。それがまかり通った時代は、本当に混沌とした時代だったんですねぇ・・・
映画を作るために、さんざん五反野あたりを歩き回ったあの20代の頃を、懐かしく思い出しました。それは暑い夏でした。クランクインしたのが、浅草の三社祭の日だったかなぁ・・・
熊井啓監督の映画「謀殺・下山事件」のカチンコ助監督をしていた私としては、絶対に読まなくてはならない本でした。作者は、調べに調べて最終的に自分なりの結論を出していますが、果たしてそれが真実だったかはわかりません。自分の出生にからんで、この事件を自分なりに解明したいという気持ちは、よくわかりました。
松本清張氏が主張したGHQなどのアメリカの謀略説を否定している事は、すごいと思いました。矢板玄氏が言い残した「下山総裁が死んで、左派勢力を押さえる事に成功したのは、結果論だよ」という言葉が、私には心に残ります。
もちろん犯人側には、旧731部隊の生き残りが、混じっていた事も正しいと思います。ただ、この事件を張作霖などと結びつけるのは強引のような気がします。
犯罪は、基本「金」がからみます。
GHQ説、アメリカの陰謀説があやしいとなれば、あとは、ただ単純に「鉄道利権」だと思います。日本を大局的に操るために、そのために人を殺すなんて、考えすぎのように思いました。
国鉄総裁が、鉄道を使って自殺するなんて、自分たちの部下に迷惑をかけるような事は、日本人の気質にはありません。ですから、それだけでも自殺はありえません。それがまかり通った時代は、本当に混沌とした時代だったんですねぇ・・・
映画を作るために、さんざん五反野あたりを歩き回ったあの20代の頃を、懐かしく思い出しました。それは暑い夏でした。クランクインしたのが、浅草の三社祭の日だったかなぁ・・・