公営競技はどこへ行く

元気溢れる公営競技にしていきたい、その一心で思ったことを書き綴っていきます。

ターゲットは「あの企業」か?

2006-11-28 08:31:48 | 競馬

一縷の望みか?帯広市長がこのように表明。

 

北海道新聞より

ばんえい競馬 帯広、岩見沢が存続断念を表明 組合、近く廃止決定  2006/11/28 07:30

 【岩見沢、帯広】ばんえい競馬の存廃問題で、岩見沢市の渡辺孝一市長は二十七日、記者会見で「断腸の思いだが、歴史あるばんえい競馬の存続を断念する」と述べ、競馬事業からの撤退を正式表明した。帯広市の砂川敏文市長も同日、記者会見し「二市開催は不可能と判断せざるを得ない」と存続断念を表明した。これにより、ばんえい競馬の廃止が決まった。

 両市に旭川市と北見市を加えた四市で構成する北海道市営競馬組合は近く廃止を正式決定し、十二月二日から始まる帯広開催の途中打ち切りなどを協議。約四十億円に上る見通しの累積赤字処理や、騎手や調教師など関係者への補償交渉など清算業務を本格化させる。

 渡辺市長は会見で、《1》地方競馬は予想以上の速さで市場規模と発売額が減少している《2》畜産振興、社会福祉増進、教育文化の発展など公営競馬本来の目的を期待できる状況にない-という二点を断念の理由に挙げた。

 一方、砂川市長は民間企業の支援などの新たな動きが出れば、単独開催も検討していく可能性に言及した。 


ま、帯広といえば北海道各地の空港土産として大人気の「マルセイバターサンド」や現地でしか味わえない「サクサクパイ」などで有名な六花亭があるけど。

他に藤丸百貨店があるな。

さらに「元?」シンガーソングライターの田中義剛氏が代表を務める、「花畑牧場」もあれば、「かちまい」の愛称で地元では絶大なる信頼を誇る十勝毎日新聞だってある。

つまり、帯広及び帯広近郊を拠点とする企業があるという点に、一縷の望みをかける意味はあろう。

しかしながら、ほとんど残された時間はないよ。

約40億円の赤字については清算されるから問題ないにしても、果たして問題は、企業が興味を示すような将来性のあるプランを示せるかどうかにかかる。

今年度だけで約8億円もの赤字が出る見通しのばんばだけに、支援を依頼するにしても、

「初年度は赤字となりますが(って、本当はそれも許されないことは当ブログで昨日述べた)、2年目以降からは黒字化します。」

というようなプランを早急に出さねば、まず、引き受ける企業など現れないと考えられる。

何はともあれ、ばんば存続派は帯広の単独開催に一縷の望みをかける。

でも、本当に事は急を要する問題。特に市長が率先して企業先回りをせねば、どの企業も引き受けなどしません。

 

(追伸)

あの大黒師匠が、自身のブログにおいて、自身の体験談をもとにこうコメントしている。

http://plaza.rakuten.co.jp/daikokusya/diary/200611270000/

『2年前、笠松も廃止騒動に揺れただけに、どうにか、逆転存続の道はないものでしょうか?スポンサーが現れるとか・・・』

やさしいねぇ。というか、私も何とか帯広だけでもやってほしいと望むところではあるが。

コメント (6)
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NARは速やかに解散すべし

2006-11-28 00:00:00 | 競馬


21世紀に入って一体どれだけの競馬場が潰れたというのか。

中津、三条、(新潟公営)、益田、上山、足利、高崎、宇都宮・・・

そして新たに、岩見沢、帯広、北見、(旭川)までもが加わることに。

一方、笠松は一度は潰れた身になったことはいうまでもないし、盛岡・水沢の岩手と高知も恐らくそう長くないという見方が筋だろう。いや、少なくとも、現在の地方競馬において、存在意義があるのは大井ぐらいなものである。

はっきりいうが、これだけ潰れたことについて地方競馬全国協会は地方競馬の統括団体として負い目も何も感じていないのであろうか?

地方競馬全国協会、つまりNAR(The National Association of Racing)は確かにJRAのような競馬の運営権は持っていない。しかしながら地方競馬の統括団体であることは間違いない。

しかしこのNARがこれまで一度として競馬場廃止阻止に動いたことなど果たしてあったのか?

全国競輪施行者協議会や日本小型自動車振興会は少なくとも、もはや廃止したいと申し出てきた施行者をなだめる役割を果たしてきた。また、全国モーターボート連合会も、そうした場合に何らかの手を打ってきた。

思うに今、好き好んで公営競技をやりたい施行者などまずないと考えられる。逃げ道があったらすぐにでもやめたいと思っているところがほとんどであろう。

しかし、廃止するということは、やはり「ファン」をないがしろにするという考えに立てば絶対に避けなければならないことである。しかしNARはそれこそ風の向くままに、これといった手を打とうともせず、無為に競馬場の廃止を容認してきた。

ましてや今回のばんばの消滅問題なんて、北見開催が始まった10月上旬から話が始まって、その北見の開催が終わる11月末にはもう「決定事項」というものすごい速さである。

ということは、いかにもはや、ばんばの場合は特に、やってても仕方ないと思っていたかということである。

もしNARが競輪・競艇・オートレースの団体のように、例えば岩見沢の渡辺市長が迷っているということであれば、何らかの手を差し伸べてやるべきだろう。渡辺市長にしてみれば、何らかの「逃げ道」さえ作ってくれれば、ひょっとしたら市長の諮問機関では「即刻廃止せよ!」となっても、議会は説得できるのではないかと思いとどまったかもしれない。

昨年、浜松オートがほとんど廃止濃厚になりかけたとき、当時の瀬戸比呂志理事が、

「民間委託により浜松オートを再生させる。浜松市側に迷惑をかけない。」

という表明文を出した上に、最終的に北脇市長を説得し、北脇市長は諮問機関の結論を「無視」する形で存続に踏み切った。もし瀬戸前理事の説得がなければ、北脇市長は即座に廃止を決意したはずだ。

ところが、NARには瀬戸さんのような人がいないばかりか、こんな態度に出たらしい。

掲示板での話だが、j さんが実は昨日の午後、ばんばの件についてNARに電話してくれたらしい。するとNARの対応者は、

「そのことは一切知らない」

との一点張りだったそうだ。

果たして、何を考えているんだろう。

ばんばの一件ぐらい、もはや公営競技を何らかの形で知っている人間なら誰でも知っていること。インターネットがなかった昔とは違うんだって。

いや恐らく、NARとすれば、そのような問い合わせに対しては、

「知らないと済ませておけ!」

と上から圧力をかけているのかもしれない。

そして、当然のことながら、NARのWebサイトには、ばんば廃止の記事は一切掲載されていない。

都合の悪い話は一切出さないでは今の高度情報化社会では済まされないことなんだよ。

ところでNARについては一応、昨年、小泉前首相の諮問機関である、参与会議が将来的に廃止して新たに共同体としての新組織を作るということを諮問し、それが閣議決定している。ただその実施期日が未定であり、その間NARは存在し続ける。

問題はNARは無策だということを知って「駆け込み廃止」をする施行者が続出しかねないという問題をはらんでいたこと。

その「一番手」が明らかにばんばであったと今は言う他ない。

それにしても本当に今回のばんばの件については一杯どころか、二杯も三杯も「食わされた格好」となった。

確かに、ばんば新年度が今年4月に始まった際には、旭川と北見は今年度限りとは思っていた。

しかし、急転直下の形で岩見沢が諮問機関から廃止せよと直談判をつきつけられ、挙句帯広までもが、

「岩見沢がやらないのなら、うちもやらない」

となってしまってはもはやどうしようもないことぐらい、NARだって分かっているはずだろう。

多分、というか、NARとしては今回の廃止表明はあくまでもプレスリリースのものであり、まだ正式な発表ではないからコメントしようがない、とあくまでも「逃げの手」を打つ他ないとは思う。

しかし、今更説得にあたっても遅いというのに、恐らくNAR側はそれさえもやらないのではないか。

このような姿勢をNARが取る限り、「もうやめるわ!」というだけで廃止してしまう競馬場が後を絶たず、大井だって下手を打てば「やめる」かもしれないよ。そうなると地方競馬は全滅。共同体もへったくれもなくなるというもの。

そうなるととどのつまりはNARが何もしなかったからこうなった、ってことになるんだぜ。

少なくとも何らかの手を打って、それでダメだったらどうしようないけど、廃止された中には、いわゆる「真珠湾攻撃」みたいな形にされて終焉を迎えたところだってあるんだろ。

今回のばんばだってそうだろ。

はっきりいってNARは即刻自主解散すべき。解散しないのなら解体するべき。社会保険庁よりも先にこの団体を何とかしてもらいたいよ。

 

コメント (7)
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