公営競技はどこへ行く

元気溢れる公営競技にしていきたい、その一心で思ったことを書き綴っていきます。

明日決定

2006-11-26 21:32:35 | 競馬

明日、渡辺・岩見沢市長が「決断」することにより、自動的に帯広市も同調する。

北海道新聞より

ばんえい競馬 2市開催断念確認か 帯広、岩見沢市長が会談  2006/11/26 08:32

 廃止の方向が固まったばんえい競馬問題で二十五日、二市開催の可能性を探ってきた帯広市の砂川敏文市長と岩見沢市の渡辺孝一市長が札幌市中央区の京王プラザホテル札幌で会談した。渡辺市長が「撤退」の意向を伝えたのに対し砂川市長も受け入れる考えを示し、約一カ月間にわたって模索してきた二市開催を断念することを確認したもようだ。

 渡辺市長は、存廃を議論した市民による有識者会議や市議会、庁内検討会がいずれも競馬存続に否定的だった情勢を伝え、帯広市との共催は不可能だとの判断を説明。帯広市が存続の条件に挙げていた二市による開催という前提が崩れたため、ばんえい競馬廃止が事実上決定した。

 渡辺市長は二十七日、正式に記者発表する予定。砂川市長も近く、市議会などに対して状況を報告する見通し。


 


何か、一連の動きを見ていると、渡辺市長ばかり悪者扱いされているような気がしてならないが、帯広の砂川市長ってのは、自ら決断する意思がないのかね?

むしろ渡辺市長にかかる重圧を余計に膨らませているだけなんじゃないのか?

渡辺市長は当初は帯広のことも考え、存続する方向性を持っていた。

しかし、「ばんえい競馬のあり方を考える有識者会議」からの賛同は全く得られず、おまけに議会からも廃止の声が相次いだ。市長だけ踊っていたところで、もはやどうすることもできないところまで追い詰められた。

問題はむしろ、帯広にあるんじゃないのか?

帯広といえばばんばの産地だ。確かに、ばんばのような大きな馬(重種馬)といえば、食肉用にも使える。ばんばを引退した大半の馬は最終的にこれに変わってしまう。したがって、ばんばの競走馬の問題についてはあまりないという見方もできるんだろう。

しかしながら、馬肉は牛・豚・鶏の肉と比較すると需要が少なく、所詮はいまだ「高級肉」の扱いでほとんど庶民には縁遠いもの。

しかも食肉で引き取られる価格というのは、ばんばの半値以下にすぎないそうだ。

となるとばんば用にも生産されていた重種馬はあまり生産しなくてよくなってしまう。となると、帯広とて、夕張のような末路を辿る不安がないとはいえまい。

それを、いとも簡単に、「岩見沢がやってくれなければ、うちもやれない」などと簡単にいえるものなのか?

それにしても、帯広競馬場にあるキンタローの銅像もぶっ潰されるのかね?とにもかくにも、ばんばはもう「終わる」。北海道遺産が一つなくなる。

思えば2年前、積雪60センチの日に帯広へ徒歩で2時間かけて行った。ひょっとすると中止じゃないか、と思っていたのに開催されていたことにビックリ。しかもそんな最中、なんと600人もの客がいたことになおビックリしたものだ。

わざわざそんな日にばんばをしなくてもいいのに、という日にまで開催したあの「努力」ってのを、市長は理解しているのか?

北見がついに27日終焉を迎え、12月2日からはいよいよ「オーラス」となる帯広開催となる。そして、本来ならば3月末まで開催されるはずの帯広開催も、下手をすると年を明けての開催はムリだとさえ言われている。

だが、ばんばってのは不可能なことを可能にしてくれるものだってことを、十分に頭の中にいれておいてほしかったね。

 


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ジャパンカップ回顧

2006-11-26 17:19:17 | 大レース回顧集

第26回ジャパンカップは26日、東京競馬場で行われた。

凱旋門賞ショックを振り払うべく、残り2走でシンボリルドルフと並ぶ国内七冠馬を狙う6・ディープインパクトが1.3倍と断然の1番人気。2番人気に、あと少しで栄冠に手が届いたかもしれない走りをキングジョージで見せた1・ハーツクライが5.9倍。3番人気に、今年2度目の欧州年度代表馬(カルティエ賞)に輝いた英国の3・ウイジャボードが9.5倍でつけ、10倍以下の単勝人気は以上3頭であった。

10・コスモバルクがハナを奪い、ハーツクライは3番手につけるという絶好のポジション。7・ドリームパスポートと8・フサイチパンドラが中団よりやや前に位置し、その後ろに11・メイショウサムソン。ウイジャボードは後方から2頭目。そしてディープインパクトは最後方から。

コスモバルクがマイペースで逃げたことから例年のジャパンカップと較べるとゆったりとしたペース。そんな中、3角あたりでウイジャが仕掛けると、ディープもそれに反応。4角ではじわーっと外を回り、いつもの「飛ぶ」体勢へと入った。一方、ハーツクライは4角で手ごたえが一杯の様相。

直線に入り、中を割ってドリームパスポートが先頭に立つ。しかし、日本ダービーを勝ったときとほとんど同じ場所から、ディープインパクトが性能の違いを明らかに見せつけ、残り50の時点では完全にドリームを捕らえて先頭に立ち、そのままゴール。2着にドリーム、3着にこれも長い脚を使って突っ込んできたウイジャボードが入り、コスモバルクは4着。そしてハーツクライは逆に不可解な走りとしか思えない10着と大敗を喫した。

この日のディープは完全に飛んでいた。

凱旋門賞では、結果的にあまりにも大事に乗りすぎたことが災いして、一発狙いにかけたレイルリンクに足元を掬われた格好となったが、今回はその反省も生かして、ウイジャボードが出る構えを見せるとそれにすかさず反応。そして直線ではいつもの「飛ぶ」レーススタイルを見せて最後は性能の違いをまざまざと見せ付けた。

次の有馬記念が引退レースとなるディープインパクトにとって、残る目標はシンボリルドルフに並ぶ国内七冠馬の称号を得るだけとなったが、最大の敵であったハーツクライを完膚なきまでに圧倒し、これでよほどのことがない限り、有馬記念もほぼ大丈夫という目算は立ったことであろう。

それにしても、数々の雑念がありながらも、いつものディープを見せ付けた走りというのは、この馬の神経の図太さを物語る結果ともあいまった。そしていよいよ有馬記念において、日本歴代最強馬の称号を期すべくラストランを迎える。まず今回の走りを見る限り、脅威と目された3歳馬もまだまだディープには歯が立たない様相であるし、普通の競馬さえできれば、問題なく勝てることだろう。

ドリームパスポートは今回は宿敵、メイショウサムソンよりも前で競馬をするという策に出て、一度は先頭に立ったが、ディープの性能の違いに屈した。しかしながら、この秋以降の競馬は完全にサムソンを凌ぐ内容。有馬記念では乾坤一擲の走りで、打倒、ディープの一番手として逆転を狙いたいところ。

ウイジャボードは本当にタフな馬。今月4日のBCフィリー&メアターフを勝って3週間後の今回も鋭く直線で伸びてきて3着。2度目の欧州年度代表馬の実力を見せ付けた。

反面、メイショウサムソンは案外な結果に終わったし、何といってもハーツクライは、囁かれている喘鳴症が尾を引いているとしか思えない後半のバテよう。この2頭については、今後もちょっと厳しい競馬になるのではないか、という気がしてならない内容だった。

コメント (11)
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ジャパンカップダート回顧

2006-11-26 16:36:17 | 大レース回顧集

第7回ジャパンカップダートは、外国馬の参戦がないという寂しい顔ぶれで行われることになった。

1番人気は、過去G1 2着8回ながら、いまだG1勝ちがない7・シーキングザダイヤで、2.3倍、2番人気はG1を連覇した6・ブルーコンコルドで6.3倍、3番人気は武蔵野S2着の12・サンライズバッカスで6.9倍。10倍以下の単勝人気は以上3頭であった。

スタートは2・メイショウバトラー、3・フサイチリシャールなどが出を伺うような形で前へ行き、メイショウが先頭でフサイチが2番手。そしてシーキングは、1・ヴァーミリアンと並んで内の4番手。その後ろに11・ドンクールと並んで外側に4・アロンダイト。最後方グループに8・フィールドルージュがいて、サンライズはなんと最後方からの競馬。

4角手前でシーキングがじわーっと浮上。そして、逃げるメイショウが力尽きたところを一気に抜けきろうとする。ところが。

終始外を回っていたアロンダイトが、4角手前から一気に内へとチェンジオブスペース。直線半ばでついに先頭に立ち、シーキングも懸命に追ったが、先に抜けきったアロンの手ごたえは抜群で、ついに5連勝で栄光のゴールへ。シーキングはまたしても2着。3着にフィールド、4着がヴァーミリアン、サンライズは5着。ブルーはいいとこrなく9着に終わった。

過去4連勝ながらも、下馬評ではほとんど話題にもならなかったアロンダイト。

デビューは昨年10月で、2戦は芝で戦うも全くいいところがなく、休養明けの今年5月の新潟よりダートに転じて3着。そして現在主戦となる後藤浩輝は4戦目より手綱を執った。

すると、6月の東京未勝利戦を逃げ切り圧勝。続く7月の京都500万円下は差す競馬、7月新潟の魚沼特別では逃げ切り、そして前走の東京・銀蹄ステークスでは再び差しの競馬と、変幻自在な戦法で瞬く間に4連勝。そして、単勝人気も同じ石坂正厩舎のヴァーミリアンよりも上位の7番人気(15.2倍)となった。

今回も道中は外の5番手を回りながらも、直線ではあっという間に最内を衝くという、これまた実に器用な競馬。また3歳馬なだけに勢いもあり、並みいるダートの強豪を相手に、初の重賞挑戦でなんと国内ダート最高峰に位置づけられるJCDを制覇してしまった。

石坂厩舎といえば、今回出走のヴァーミリアンやサカラートなど、ダートの強豪を次々と輩出するも、G1となると壁にぶちあたっていた印象があった。

だが、石坂厩舎の「秘密兵器」ともいうべきアロンダイトの勝利は、石坂厩舎のダートにおける過去の実績ぶりを物語ったともいえる。ダートに理解のある陣営なだけに、また3歳馬ということもあり、今後も更なる活躍が見込める。そして、逃げよし、差しよし、といった変幻自在な脚質ぶりも今後、これまた非常に注目されるところである。

シーキングザダイヤは本当に今回も、4角までは申し分ない動き。普通ならば、これで「もらった」と思うのは必定だったと思うがまたしても2着。本当に、G1の厚い壁を打ち破れないでいる。

この馬は最後に切れる脚がない分、思い切ってハナに立たせる策を取ったほうがよかったのかもしれない。恐らくJBC、そして今回と悔しい敗戦を喫していることから、年末の東京大賞典で悲願のG1制覇を目指すことになろう。

サンライズバッカスは最後よく伸びてきて5着に入っていることを考えると、初手の番手の悪さが最後まで尾を引いた。ブルーコンコルドは明らかに距離が合っていない。


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