珍しく一晩に3本の花を咲かせた、ホテイアオイ
天地鳴動!!空駆ける閃光、大地を揺らす雷鳴驟雨!!
待ちに待った天の恵みに、木も草も畑のスイカも、ものみな大きく深呼吸。
大地がよみがえるほどのまとまった雨に安堵の胸を撫で下ろす。
4ヶ所の水槽で息づくホテイアオイが一斉に花開いた。
中でも最も水量の少ない、昔ながらのお餅つき用石臼には一晩に3本の花を付けた。嬉しい予兆なのか、ちょっと期待。
いよいよ明日、名実ともに我が家にお嫁さんがやってくる。
本来ならジューンブライダル、6月の花嫁さんとなるはずであったが、諸般の事情で学校が夏休み期間中の明日、一人息子の結婚式を挙げる運びと相成った。
我がことのようにときめきをおぼえ、なんとなく鼻の奥が切ない。涙腺が緩みそう。
明日本番は大勢のお客さんの前で「新郎の父親・両家の代表」という大役が待っている。つい肩いからせて紳士を振舞うに違いない。マイクも持たなくてはならない。
その点今日はどんな思いをしようと、一人ニヤケていようと涙腺が緩もうと、意のままに明日の謝辞を考えておけばいい。気は楽だ。
いつも言葉少なで飄々たる倅が、ヒョイと神妙な言葉を掛けてくる。
親父の背中を時々は見てきたのか、と思わせるようなことを言うところをみれば、これも成長の証かなと思いたいが果たしてどうなんだろう。
♪♪ 多くは言わない お前も大人さ
俺でよきゃ聞いてやる いちばんお前を 知ってる
親子じゃないか この先ず~っと ・・・ ・・・ ♪♪
靴も磨いた。靴下も揃えた。残るはこの胸のときめきをどう鎮めて明日を迎えるか・・・。