「世の中、ちょっとやぶにらみ」

本音とたてまえ使い分け、視点をかえてにらんでみれば、違った世界が見えてくる・・・かな?    yattaro-

「風の画家 中島 潔」

2010年06月01日 | 趣味・・エッセイ
風の画家と称される、叙情的な画風が人気の日本画家「中島潔さん」が、先般清水寺塔頭成就院(京都市東山区)に、4部屋46面のふすま絵を奉納し好評を博したことを、NHK5月31日の放送で知った。

ふすま絵は、詩人金子みすゞの「大漁」をモデルに鰮(いわし)の大群を、1尾ずつ丁寧に描き込んだ力作に「かぐや姫」「風の故郷」で構成されていた。

      朝焼け子焼けだ 大漁だ 大羽鰮の 大漁だ
       
          浜はまつりの ようだけど 海のなかでは 何万の
                
                        鰮のとむらい するだろう
                                    (金子みすゞ)

この詩の通り、「大漁」にはイワシの大群が描かれ、中島さんは「弱い命ほど一番輝く。それを表現した」と説明。
「ふすま絵には生きる姿を描いており、悲しいこと苦しいことがあっても、絵を見て一瞬それを忘れてもらえればうれしい」とも話されていた。

                              
柔らかな筆使いで描き出される幼子のあどけない様子。風にひよる髪の毛一本までを鮮明にこの目に焼き付かせる絵は、1歳の孫悠雅君を思わせて気持ちが和む。

18歳で母との死別。67歳になった今も母への特別な思いは変わらないという。
そんな心の奥底に秘めた優しさが、このように多くの人を惹きつける表現力となるのだろう。
到底足元にも及ばないが、気持ちの持ち方くらいは近づきたいと思う。
コメント (10)
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