「世の中、ちょっとやぶにらみ」

本音とたてまえ使い分け、視点をかえてにらんでみれば、違った世界が見えてくる・・・かな?    yattaro-

「心意気」

2010年01月18日 | つれづれ噺
1月17日の夜が曇り空であったら、それは、愛情よりも裕福なお金の力を選んだ女性に振られた男の、恨みの涙で曇らせたのだそうな。
と、明治後半から昭和に至って、一世を風靡した尾崎紅葉の名作「金色夜叉(こんじきやしゃ)」

結婚を約束した女性の心変わりに翻弄された挙げ句、お金持ちになることだけを念頭に、非情もむごさも押さえ込んで「高利貸し」(個人経営消費者金融・法定外利息徴収貸金業)になってお金を貯める。振られた女性を金の力で見返そうという心意気。
こんなのを心意気というかどうか…疑問が残るが。

善悪は別として、貧と富のどちらが人間の本当の幸せか…という問題提起と、明治男の気概を、一つの典型として後世に残したかったのだろうか…。などと勝手に思う。

現代人の考え方と比較するのはナンセンスと十分承知である。が、人間の心得・心意気として参考になる部分があるように思う。
せめて、『きんいろよるまた』などと読まないで欲しい。

  貫一に 蹴られし浜の 冬桜    女優:冨士眞奈美 (1.17 毎日新聞)

そして現代版1月17日。忘れてはならない阪神淡路大震災。
あれから15年。もう15ねん… まだたった15年…。色んな思いがある。
今月今夜のこの月を曇らせるのは、愛しい家族友人知人6434人の尊い生命が奪われた悲しみに他ならない。

永遠に風化することなく、災害に強い街作りはもとより、不慮の災害に対応できる、隣近所をはじめ、人間同士の強い絆が大切であることを改めて思う。

        ( 15年前、熱海の海岸で撮った古い写真が残っていた )
 
コメント (16)
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