せり・なずな(ぺんぺん草)御形(母子草)・はこべら・仏の座(田平子)・すずな(蕪)・すずしろ(大根) これを春の七草というのは皆さんご承知の通り。
1月7日の語呂合わせから人の日とも言われ、過去1年の厄を払い、向こう1年の無病息災と招福を祈願する日と言われている。
なた、おせち料理とがらりとかわって質素である。
正月中のごちそうによって無理をさせたお腹の負担をやわらげてくれる、非常に理にかなった昔の人の生活の知恵ともいえる。
そして平常の食生活に戻す区切りとして、胃腸を休ませること、ビタミン豊富な青菜で栄養バランスを整える効果もあるという。
「君がため 春の野に出でて 若菜摘(つ)む
我が衣手に 雪は降りつつ」 (若菜 = 春の七草)
( 光孝天皇(こうこうてんのう)) 「古今集」 )
『人間は他の生物を食することでしか生命を維持することは出来ない。仏教のこれまでの考え方では、衆生(命あるものすべてのもの)といえば、あまり野菜や植物、森や川などはいれません。しかし、自然の全てに生命の営みがあることは当然です。』 とは、五木寛之さんの言葉。
飽食に耐えたお腹を質素な七草がゆで慰める…そのいずれの食物にも存在する生命を頂くのである。
無病息災を祈ると同時に、世の全てのものに感謝する気持ちを今一度呼び起こしたい。
1月7日、「人の日」なのだから…。