「世の中、ちょっとやぶにらみ」

本音とたてまえ使い分け、視点をかえてにらんでみれば、違った世界が見えてくる・・・かな?    yattaro-

「あとやさき」

2010年01月29日 | 趣味・・エッセイ
ブログを書きながら時に新聞にもエッセイらしきものを投稿する。
書き込みの回数や頻度からいったらブログの方が遙かに多い。新聞投稿は一ヶ月の内でも回数は知れたものである。

但し、ブログに書いたものを新聞投稿用に書き直すか、新聞に投稿しボツになったネタをブログに載せるか…後になったり先になったりすることはある。
大体が、ブログが先で、その中のお気に入りを新聞に…というパターンが多い。

今日、毎日新聞に載せてもらった「春遠からじ」はまさに新聞投稿が先だった。
自分勝手にボツを覚悟してブログにアップした。
このような場合完全な二番煎じとなって、申し訳ないと思いながら、やっぱり掲載された本文を見て頂きたいという願望には勝てない。身勝手をお許し頂こう。

『春遠からじ』 
 冬の朝日がぬくみを益す頃、決まったように2羽のスズメがひなたぼっこにやってくる。
産毛を立て丸くふくらませた身体にたっぷり陽差しを浴びている。
少し距離をおいた2羽。チュンチュン賑やかに語るでもない。
時折片方が寄り添い耳元になにかをささやく。そしてチョンチョンと相手の羽繕いをしてまた離れる。仲睦まじい夫婦と見た。
やがて訪れる春には新たな巣作りや子育てに追われるのを見越して、エサも少ない寒い今、ゆったり英気を養っているのだろうか。
日だまりに身を寄せるスズメの横で、沈丁花が小さなツボミを付け始めた。

                     (2010.1.29 毎日新聞 はがき随筆掲載)

     
コメント (12)
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