残雪の大山 その3
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山頂直下はツルツルに光るアイスバーンだ。
アイゼンを一歩一歩蹴り込んで進む。
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滑ったら大変だ。スピードが付いて日本海まで飛んで行きそうだ。
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こんな危険なところに、おもちゃのようなアイゼンを付けて
ピッケルも持たずに 平気で登ってくる命知らずが多い。
無知とは怖いもの無しだ。滑落したとたん人生が終わるというのに。
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山頂避難小屋に着いた。今年はやはり雪が少ない。
小屋全体が露出している。例年は二階まで雪に埋まっている
ことが多いのに。
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小屋の温度計はマイナス7度。小屋に海老の尻尾が出来ている。
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剣が峰の一つ手前のあのピークまで行ってみよう。
例年だと雪が多く簡単に歩けるが、今年は雪が少ないので
雪尾根がナイフリッジになっている。
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右を見ても急斜面が落ち込み、
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左を見ても急斜面が続く。落ちたら助からないだろう。
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このピークから先は危険だから引き返そう。
剣が峰(1725m)の向こうに日本海が広がっている。
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弥山(1709m)へ引き返す。山頂に人が見える。
慎重に一歩ずつ歩く。
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弥山に無事帰り着いた。
途中から一緒に登ってきた人は 広島から来たそうだ。
その人と剣が峰をバックに 写真を撮り合いする。
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さあ下山だ。9時にスタートしてちょうど12時だ。
お昼ごはんは6合目の小屋で食べよう。ここは寒すぎる。
このあたりの斜面もツルツルに凍っている。
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なんとスキーヤーがこのアイスバーンを滑るつもりだ。
例年3月は表面がかなりやわらかいので、滑る人が多い。
今日は気温が低く、表面が凍っているので アイゼンの歯も立ちにくい。
スキーのエッジがたたないので危険だと思うが。
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次々にスキーやボードを背負った人が登ってくる。
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その4へ続く
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