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句集『煙渚』 (2011年3月10日発行)  幡谷耕三

2011年04月03日 23時48分26秒 | 俳句
句集『煙渚』 (2011年3月10日発行)  幡谷耕三




今回の大震災で多くのお寺さんが被害に遭った。
本堂の瓦屋根、築地塀、さらに墓石の倒壊は9割以上だろう。

水戸市緑町の信願寺の幡谷唯深(耕三)さんを訪ねた。
参道入り口の後藤清一さん作の門柱は健在で安心したが、本堂の瓦や墓石などの被害は大きかった。
復興にはかなりの時間と予算が必要となろう。
この際、副住職を本部長に再建計画に取り組んでいただくのはいかがだろうか。


幡谷さんは読書家・愛書家で詩や俳句もつくる。
俳句会「日めくり」の創立同人だが、今は退会され独自の道を歩んでいる。
僧侶ながら文学者の雰囲気を漂わせている。
句や詩を纏め、何冊か出版している。

帰りしなに、最近出したのですがと、句集『煙渚』を戴いた。
以前にも同じ題の句集を戴いたことが有るように感じる。
タイトルに何らかの拘りがあるのか。
煙渚の意味が分からないので、戻って調べた。

「春眠暁を覚えず」(「春暁」)で知られる、孟浩然の、

建徳江に宿す
舟を移して煙渚に泊まれば
日暮れて 客愁新たなり
野は曠ひろく 天は樹に低たれ
江は清く 月は人に近し
に依るのだろうか、とにかく「川霧の立ち込める渚」の意らしい。
次回、訪ねた際に訊いてみよう。

句集をめくると、季節ゆへ櫻の秀句が目に付いたので、幾つかを。


會ひにゆくこの櫻あの櫻とや
うしろにもまはつてみたる櫻かな
花下にゐて見頃は明後日あたりてふ
咲き満ちて花の重みの中空に
水平に枝を伸ばして花ひろぐ
遠まきに仰ぎて枝垂れ櫻かな
舞い上がり舞い上がりゐて花落つる
花片の寄り重なりし水溜り
花を見て花を見てまた花を待ち
山門の闇を分けたる花の冷



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