花紅柳緑~院長のブログ

京都府京田辺市、谷村医院の院長です。 日常診療を通じて感じたこと、四季折々の健康情報、趣味の活動を御報告いたします。

芒種の養生

2015-06-06 | 二十四節気の養生


芒種(6月6日)は、二十四節気の第9番目の節気である。イネ科植物の小穂に見られる鱗状の包葉を穎(えい)と呼ぶが、これの先端にあるとげの様な突起が芒(のぎ)である。芒種は稲や麦などの芒のある穀物の栽培に最も適している時期とされている。暦の上での入梅(6月11日)は芒種の後の最初の壬(みずのえ)の日とされているが。今年の気象庁の発表では、すでに6月3日に関西も梅雨入りとなった。梅雨の雨は田植えの後の稲を育て草木を根付かせる。緑の葉は5月の若葉よりさらに一段と深い色を見せて、暑熱厳しい夏本番に備えている。我々もこの時期には医食同源という言葉を改めて念頭において、バランスの取れた食事を毎日とることを心がけて、病気を予防し健康を維持してゆく必要がある。漢方薬となる生薬だけでなく様々な食材もまた、その性質や功能により、「酸・苦・甘・辛・鹹」の五味、「寒・涼・平・温・熱」の五性に分類されている。夏の食材としては、体内の熱を取り除いて涼しくする清熱の働きのあるものや、上った熱を冷まして下げる働きのある苦味のものや、体内にこもった湿毒を取り除く利湿・利尿の働きのあるものを、努めて食べるように心がけたい。

どくだみや真昼の闇に白十字    川端茅舎


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