「若い時の苦労は買ってでもせよ」との言葉がある。障碍を飄々と飲み下しおのれの血肉と化す、そのような強靭な肚があってこそ辿り得る到達点である。「ダイヤモンドは傷つかない」であるが、哀しいかな、生身の人間はあまりにも脆い。試練の隘路を漸う通り抜けたら歪み壊れることもある。あらまほしきは、どのような境遇でも其処から糧を掴み明日に繋ぐレジリエンスである。転んでもただでは起きない。地に転がり地に這うからこそ、その眼に開陳されるパラレルワールドがある。
濁世の毀誉褒貶に晒され満身創痍になろうが、芯がぶれることなく、貴台の道は一以て之を剛毅に貫く。その様な御方を心から尊敬する。