山クジラの田舎暮らし

岩手県北の田舎に生息する「山クジラ」です。定年後の田舎暮らしや趣味の山行きのことなど、発信していきます。

『一朝の夢』=梶よう子著

2012-11-07 13:47:04 | 読書

 第15回松本清張賞受賞作品である、『一朝の夢』=梶よう子著=を読んだ。物語りは幕末の江戸が舞台である。八丁堀の同心でありながら、朝顔の栽培だけが生きがいだという中村興三郎を軸に展開する。『一朝の夢』のタイトルは朝顔がその朝だけの花からとったものだろう。この朝顔同心が、朝顔を通じて時の大老・井伊直弼と知り合い、井伊大老を狙う側の人間とも結びついていく。興三郎が求めたのは黄色い花を咲かせる朝顔なのだが…。梶よう子の作品を読んだのは、これが初めてだがその後も作品を発表し続けているのだろうか。別の作品があれば読んでみたいものだと思う。