中爺通信

酒と音楽をこよなく愛します。

楯野川(雄町)

2010-05-29 07:39:34 | お酒の話し(山形県)
 最近、また楯野川に戻ってきました。私の「山形酒探訪」も終わりが近づいてきたということなのでしょうか。楯野川はやっぱり安心して楽しめる。酒米がどうのとか、精米歩合が何%だとどうだとか、さんざん言ってきましたが、最後は理屈じゃなくて「肌に合う」という事なのかもしれません。無責任なのは承知で言えば、スペックや味の他に「飲み心地」という価値があって、この客観的な基準や数字で語ることができない部分こそが、「その酒の旨さ」なのかなと。

 「居心地が良い」とは、くつろげることでしょう。「すわり心地が良い」イスは疲れないイスでしょう。「履き心地が良い」靴は、足に合った靴でしょう。そういうことです。

 ところで「聴き心地の良い音楽」というものがあるでしょうか?一般的にはまさに「イージーリスニング」というジャンルになるのかも知れませんが、本当にそうでしょうか。当たり障りがなくて、ぼんやりと個性が無く、無表情で楽天的…ちっとも心地よくないと思うのですが。私が「聴き心地が良い」を定義するとすれば、「注意して意識を向けなくても、心の奥の方までスッと入ってきて、疲れを感じない」です。当然、足の大きさや形と同じように、「人それぞれ」ということになってしまいますね。

 …うまく言えません。思考停止して「好きだぁぁっ!」と叫んだ方が早いのかな。


 さて、今回の楯野川は「雄町」という酒米を使った新製品です。純米吟醸で精米歩合は55%…いや、そんなことはもういいか。同じ雄町55%でも、ちっともピンとこない酒は無数にあるわけだし。

 「生」のバージョンを飲みましたが、とにかく爽やか。甘酸っぱいような若々しい味。でもそれが楯野川らしい透明感のあるまとまりをこわすことがなく、後味はさらりと。

 とにかく、「心地の良い」酒です。

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2 コメント

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いつもありがとうございます (佐藤淳平)
2010-06-02 18:19:00
こんにちは、ご無沙汰しております。
雄町の純米吟醸
ご紹介いただきありがとうございます。

まだまだ若いですが
いい感じに仕上がっていると
思います。

ちょっとずつ変化も楽しめるのでは
と思います。

生も飲んだんですね。
久しぶりの新商品でしたので
気に入っていただければ幸いです。
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>佐藤淳平さん (中爺)
2010-06-03 09:04:42
 こちらこそ、いつもありがとうございます。
良いですね「雄町」。素晴らしい出来だと思います。実は昨晩も飲みましたが、開栓してすぐよりも味が開いてさらに旨いです。限定ではなく是非、通年出して頂きたい逸品です。
 やっぱり楯野川は良いです。心から、というより魂で応援しております。
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