この間の定期演奏会では、久しぶりに終演後の「交流会」を行いました。
「交流会」とは昔、山響の組合であるユニオンが、楽団員でできるファンサービスをしようということで、定期演奏会の終演後にロビーに出て、飲み物など(もちろんソフトなやつですが)をお客さんにサーブしたりして、ふれ合うというものでした。
始まった頃は山形市民会館でした。その後、会場がテルサに変わってからも、楽団員が飲み物を出すサービスはなくなりましたが、「アフタートーク」と名前を変えて、お客様に演奏会の余韻を楽しんでもらう時間として続いていました。
それがコロナ禍で、しばらく中断していたわけですが、ようやく再開しようと。
山響も新しい楽団員が増えましたし、お客さんでも、コロナ禍以前のことを知らない方もたくさんいます。
途中の休憩時間に喫煙所にいると、
「今日の『アフタートーク』っていうのはどういう会ですか?」
と訊かれました。
…コロナの間にずいぶん長い時間が流れてしまったのを実感します。
「楽団員とお客さんが、気軽に話せる機会を作るためのものですよ」
「なるほど、それは素晴らしいですね!…でも、私たちは、いつも喫煙所でこうしてお話しできてます。それって、すごいことだなって、前から思ってたんですよ」
…たしかに。
都会のホールでは、出演者とお客さんが、演奏会の途中の休憩時間に、同じ喫煙所で一服するというのは、考えられない。楽屋などに出演者用のスペースがあるのが当たり前です。
それが無い山形のホールは「恵まれていない」と思っていましたが、実はそうでもない。
こうして、いつもリラックスした雰囲気で、来てくれたことに感謝を伝えたり、感想を直に聞けたりする。それは、喫煙所ならではで、迫害にもコロナにも負けず、ずっと続いてきた、かけがえのない交流の場です。
交流会と同様、温かい交流の場として、これからも存続しますように。
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