Winding Road

スポーツやら音楽やらいろいろと。

敵としての川崎

2009-12-07 | 鹿島アントラーズ
まず優勝したから一つ声高に言いたい事がある。それは16分間の再開試合で鹿島は勝ち点3よりも大きな価値あるものを手にした。そしてそれが決して間違いではなかった事。あの日我々は立ち直りのきっかけを掴み自信を取り戻した。その証拠にあれ以後鹿島は公式戦無敗だ。これは胸の奥底でずっと言いたいと思ってウズウズしていたのだが、優勝しないと言えない事だから言えて良かった。

川崎の存在。もはや今年を語る上で切っても切り離せない縁だろう。自分が思うに鹿島が夏場に失速した最終的な決定打はナビスコ準々決勝の敗戦。ジュニーニョの角度ゼロからの奇跡的な同点ゴールで緊張の糸がプッツリ切れて堅守が崩れ去ったことだと思っている。あの後からリーグ戦で2勝7敗となった。

そして立ち直りのきっかけを掴んだのが前述した再開試合だ。とにかく何かのターニングポイントには常に川崎がいた。10人で追い付いた等々力や前代未聞の中止→再開試合。印象に残る場面ばかり。

自分にとって川崎はクラブの長所・短所から歴史までよく知っているだけに鹿島の壁になった事が何とも言いがたい存在だった。ジレンマというか、歯がゆさというか。

鹿島の優勝を喜ぶ第三者の方の中で、その理由が川崎のナビスコ決勝における悪態問題に起因するという人が居るならば、それは大きな間違いであり正すべき考え方。何かを懸けて懸命に戦う人達に無関係の外野がギャーギャー言うのは違う。ハッキリ言って失礼。それもずっと思っていたから言っておく。

順当に行けば天皇杯準決勝で再び対戦の可能性がある。しかしそこはまだ分からない。満員のユアスタは川崎も苦労するだろう。実際04年はそこで寿人に散々やられたわけだし。先の事は分からないけれど対戦する事になれば好敵手として認めても目指すは勝利だけ。来年もこういう関係がきっと続くだろう。

2009J1第34節 浦和×鹿島

2009-12-06 | 鹿島アントラーズ

我慢の試合。最後にして最高にタフなゲームだった。それでも耐えて勝機を見い出し見事に勝ちきった。雨の埼スタで最後に与えられた試練を乗り越えた我らが栄誉を手にした喜びはこの上ない。

これは34試合のうちの1試合に過ぎないが全てが決まる。しかし積み上げてきた成果が出せれば結果は自ずとついてくると証明された。自分達のやってきた事は間違いではない、夏場は苦労したけど最後にこうして優勝出来た。それが全て。

浦和のパスサッカーに苦しんだ。引いてこないとは予想していたが、あれだけ開き直った形でノビノビやられて大変だった。相手は本当に良いサッカーをやっていた。但しあくまで良いサッカー止まり。パスで組み立てるまでは見事だったがアタッキングサードに侵入してからフィニッシュに持ち込むまでの形に工夫が見られなかった。悪いときの代表を見ているようだった。それから田中達があの位置でプレーしても怖くない。もっとゴールに近い場所で彼がプレーしたら嫌だっただろう。

試合を90分で考える冷静さが勝負を手繰り寄せた。確かに前半の内容だけなら普通は焦れてしまう。しかし相手の足が止まる後半に、ラインを上げる相手の背後を狙うしたたかさを見せた。リードした後はひたすら耐え凌ぐしかない事は全員の共通理解だった。追加点が奪えなくても虎の子の1点を守る。それがどれだけ厳しいかは分かっているが達成出来ることも知っている。勝負所を嗅ぎ分ける経験則は何にも代えがたい財産。

最後は誰かを特定する事はない。皆頑張った。苦しんだ篤人が最後にアシストしたのも、スランプや先発落ちなど色々あった興梠が決勝点を決めたのも良かった。ようやくキャプテンとしてシャーレを掲げた小笠原。一昨年はヤナギがキャプテンだったし去年は離脱していた。40番がキャプテンマークを巻いてあの皿を掲げられた。帰国して手術して苦労してやっとポジションを得た中田も見事。チームを愛するファミリーの結集は誇り。

少しだけ喜びに浸ってまた来週から天皇杯を取りに行く。決して一冠で満足しない。リーグ戦の勝ち点66という数字も少ないから個人的には不満だ。世代交代を進めながら黄金時代を続けていきたい。そして来年こそはアジア。

三連覇ダア~

2009-12-05 | 鹿島アントラーズ
本当に嬉しい。何度でもこの瞬間はたまらない。このために1年頑張っている。

苦しい試合だった。最後はハラハラドキドキのロスタイム。でもここで失点したら今年積み上げたものが水の泡。3年間築いたものも全て吹っ飛ぶ。そして6年前と同じ過ちの繰り返しになってしまう。それは絶対に嫌だったからありったけの声でチームコールした。そして掴んだ栄冠。

色々言いたい事は山ほどあるけれど今日はひとまずここまで。しばらくは浮かれます。

徳島市内紀行~眉山へ~

2009-12-03 | 紀行

徳島は市内の至る所に朝ドラのポスター・幟があった。鳴門もそうだったが県内全般として朝ドラ一色の雰囲気。前回の朝ドラは埼玉県が舞台だったが、少なくとも自分の住む周囲にあそこまで朝ドラを推す雰囲気はなかった。

それよりも自分の中では徳島と言えばチャットモンチーなので何か関連あるものがないか探してみたが特に無かった。スタジオとかライブハウスなら何かあったのかも。


さて月曜はまず阿波おどり会館を見物。祭り一つで展示館になるんだからいかに大きなイベントかがよく分かる。「ぞめき」や「俄」といった単語の意味が理解できた。徳島サポの弾幕で『ZOMEKI』の文字があったのはこういう理由だったのかと納得。

続けてロープウェーで眉山に登る。上から見下ろすと川の多い町だと感じる。吉野川の大きさが目立つ。一方で市街地の反対側は山ばかり。


下山後、高速バスで大阪に向かったのでした。大阪では飛行機まで時間があったので大阪城公園~京橋にかけて散歩。今年この界隈に来るのはもう4回目で実は結構お気に入りのエリア。大阪城ホールの前に来れば楽しい記憶が甦る。

そんな事をしていると時間が来たので飛行機で帰り。これで今年の遠出の遠征は終了の予定。東アジアに行けるだけのマイルを貯めたので09年の目的は達成した。来年もまた色々行くだろう。

鳴門の渦潮~ドイツ館

2009-12-02 | 紀行

鳴門は2年前に神戸遠征の抱き合わせで一度行きましたが、あの時はサッカーだけ見てトンボ返りだったので今回は観光を兼ねてジックリと。

普通なら羽田→徳島と移動するが、この区間はJALオンリーでANAマイラー的に意味がないため却下。しかも今ANAはマイル3倍キャンペーン中だから尚更。徳島へは関西から頻繁に高速バスが走っているので飛行機+バスの合わせ技で往復。

神戸に出て三ノ宮から高速バスに乗り『鳴門公園口』で下車。渦の道へと向かい渦潮を上から眺める。


干潮の時刻を狙っていったのでしっかり渦が見えました。周囲の海は穏やかなのにあの一角だけ激しく渦巻くのは自然の力を感じる。

渦を見終えると、エスカヒルに乗り展望台から景色を一望。このエスカレーターの果てしない長さには軽い目眩がした。これにて鳴門公園を後にしてバスを乗り継ぎ次なる目的地に向かう。


鳴門公園から路線バスを乗り継いでドイツ館へやって来た。

ここは映画『バルトの楽園』の舞台になった坂東俘虜収容所の歴史を中心とした展示物が中心。日本で初めて第九が演奏された場所として有名ですね。自分としてはここが一番興味深い場所だった。地方らしく車以外の交通アクセスは激しく悪いのですが、訪れておいてよかったと思える施設。

余談だけど徳島サポが試合前に第九を歌うのはやっぱりここにルーツがあるのか。ちょっと気になった。


ここからバスと徒歩で移動してスタジアム入り。試合とセレモニーを見て徳島市内に移動後、ホテルにチェックインして1日終わり。

2009J2第50節 徳島×仙台

2009-12-01 | ベガルタ仙台

仙台の大勝。一言で言って全く危なげない内容。両チームの置かれている立場の違いがそのまま如実に出た。

仙台は相手のミスから得点を重ねた。DF陣が築き上げた強固なブロックはもはやJ2では破られる気配すらしない。但しこれはあくまでも今年の話であって来年を保証してくれるものではない。FKで千葉が中央でドフリーとか、ボランチが自陣PA前でボールを奪われるとか、正直言って目を覆いたくなるような徳島の初歩的なミスが多々あったから。反撃も放り込み一辺倒では守りやすい。

徳島は倉貫が捌いて徳重がゲームを作る組立の意図は感じた。しかし次第に倉貫が潰されると上手くいかなくなった。それから止めきれない時に危険なファールをするのが目についた。良いサッカーをやる所まで来ていただけにそこから先のワンステップでしょうね。あとは柿谷が見たかったのでそれは残念。

ソアレスの活躍は見事。しっかり前でプレスをかけて運動量が多かった。あんなに前から追うソアレスは初めて見た。多分テグも喜ぶだろう。しかも点が取れる。それもシュートが巧い。相方の平瀬がややブレーキだった分も一人で補っていた。来年も契約した方が良いだろう。


第三者があれこれ言うのもアレだが、あのワンサイドの展開なら徳島には3枚目のカードで高桑を出して貰いたかった。パワープレーをやるためにこちらも今季限りの林を使う意図は分かるが・・・。仙台の方がエリゼウを無理させない意図があるにしても最後に木谷を出したのは嬉しかったから。でも片岡を先発で使って長い時間プレーさせたのは良かった。ああいうのは結構大事だと個人的には思う。

これであと残り1試合。仙台にとっては最後の卒業試験みたいなものだろう。試合後、千葉直樹はゴール裏に向かって人差し指を一本立てていた。あと一つだ。