Winding Road

スポーツやら音楽やらいろいろと。

2009J1第34節 浦和×鹿島

2009-12-06 | 鹿島アントラーズ

我慢の試合。最後にして最高にタフなゲームだった。それでも耐えて勝機を見い出し見事に勝ちきった。雨の埼スタで最後に与えられた試練を乗り越えた我らが栄誉を手にした喜びはこの上ない。

これは34試合のうちの1試合に過ぎないが全てが決まる。しかし積み上げてきた成果が出せれば結果は自ずとついてくると証明された。自分達のやってきた事は間違いではない、夏場は苦労したけど最後にこうして優勝出来た。それが全て。

浦和のパスサッカーに苦しんだ。引いてこないとは予想していたが、あれだけ開き直った形でノビノビやられて大変だった。相手は本当に良いサッカーをやっていた。但しあくまで良いサッカー止まり。パスで組み立てるまでは見事だったがアタッキングサードに侵入してからフィニッシュに持ち込むまでの形に工夫が見られなかった。悪いときの代表を見ているようだった。それから田中達があの位置でプレーしても怖くない。もっとゴールに近い場所で彼がプレーしたら嫌だっただろう。

試合を90分で考える冷静さが勝負を手繰り寄せた。確かに前半の内容だけなら普通は焦れてしまう。しかし相手の足が止まる後半に、ラインを上げる相手の背後を狙うしたたかさを見せた。リードした後はひたすら耐え凌ぐしかない事は全員の共通理解だった。追加点が奪えなくても虎の子の1点を守る。それがどれだけ厳しいかは分かっているが達成出来ることも知っている。勝負所を嗅ぎ分ける経験則は何にも代えがたい財産。

最後は誰かを特定する事はない。皆頑張った。苦しんだ篤人が最後にアシストしたのも、スランプや先発落ちなど色々あった興梠が決勝点を決めたのも良かった。ようやくキャプテンとしてシャーレを掲げた小笠原。一昨年はヤナギがキャプテンだったし去年は離脱していた。40番がキャプテンマークを巻いてあの皿を掲げられた。帰国して手術して苦労してやっとポジションを得た中田も見事。チームを愛するファミリーの結集は誇り。

少しだけ喜びに浸ってまた来週から天皇杯を取りに行く。決して一冠で満足しない。リーグ戦の勝ち点66という数字も少ないから個人的には不満だ。世代交代を進めながら黄金時代を続けていきたい。そして来年こそはアジア。