Winding Road

スポーツやら音楽やらいろいろと。

第89回天皇杯準決勝 G大阪×仙台

2009-12-30 | ベガルタ仙台

よく頑張った。来年に向けて意味のある敗戦。仙台なりの良さは出せた。

ブロックを作って守り、奪ったボールを攻守の切替の早さで速攻に持ち込む仙台の色は出せた。関口の個の力から見事に崩して取った中原の1点は痕跡としてしっかり残した。あの展開であのゴールが生まれたのは痺れた。

しかし振り返ると形は作るがシュート数は少なかった。平瀬不在で前でタメを作る人材が居なかった。それから中原が競り勝ってもセカンドを拾う場所に常に顔を出す明神と遠藤。ボランチの差が出た。

対する仙台のボランチ。ボールを受けてもプレッシャーを受けて前を向けずバックパスしてしまう場面が目立った。そこを頑張って梁・関口に繋いで欲しいが、それがJ1とJ2の違い。また守備でもボランチのラインを簡単に破られた。

そうなると梁が下がってゲームは作れるが、今度は逆に前の人数が減る。懸念していた点がやっぱり最後に出た。来年への補強ポイントとして展開力のあるボランチは必須だろう。

ガンバの試合内容はちょっと前の鹿島戦×2に比べればあまり良くないと個人的には感じた。だから仙台にも隙をついて勝つチャンスはあった。しかしそれでも勝たせてくれないのが昇格組とトップレベルの決定的な差。決勝まで見据えてそれなりの戦い方で勘所を抑え勝利する。無理はせずボールキープして安全に試合を流す。

国立のアウェー側。準決勝であんなにスタンドが埋まるチームは埼玉の赤い所以外で見た事がない。あの中に混ざると、『ここ本当に国立か?』と思った。岡山もよく来てくれた。来年の敵になる可能性があるチームに『ACLで会おうぜ』なんて言えるのは岡山だけだし、それが許されるのも岡山だからこそ。

振り返ると今年の仙台はあのヤマハを糧にしているのがひしひしと伝わってきた。そして結果を掴んだ。そういうチームは強い。軸がブレずに戦えば来年もある程度は成績を残せるだろう。