Winding Road

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北京五輪壮行試合 日本×アルゼンチン

2008-07-30 | フットボール全般

手応えを掴んだ一戦と言っていいです。この世代は立ち上げから国立の試合に限定すれば全て観てきましたが、これまで消化不良な試合が多かったのに国内最後の一戦で気持ちの入ったゲームを見せてくれて感慨深く思いました。特に本田圭などが勝ちに行く闘志を前面に押し出して向かっていったのが良かった。思えば毎回国立からの帰り道はモヤモヤ感と歯痒さを感じてきたものです。

日本は攻守の切り替えが早くボールを奪われたら豊田を残して全員が帰陣する事が徹底されていました。人数をかけて守れていたのでどんなにパスを回されても踏ん張ることができました。CB2枚の的確なカバーリングが効いていました。また攻撃に転換する時は豊田が体を張ってボールキープして自分達のボール保持の時間を長くしました。

アルゼンチンのパス回しはさすが。パススピードとシンキングスピードが日本に比べて断然早い。例えばボールを受けてまたパスするまでに日本が2秒かかるところを、アルゼンチンは1.5秒でやってしまう。チームとしては若手をリケルメが上手くまとめていた印象。実は若い頃からリケルメは好きだったので生で見れて秘かに嬉しかった。

失点シーンは相手GKがボールをキャッチしてから素早く前に展開した所から始まったもの。日本の戻りが遅れてそこでやられました。世界と戦うにはそういう場面を逃してはならない。しかしアルゼンチンのサッカーは日本人が出来ない特別な事をしていたわけではないので、これを良い教材にしてステップアップしていけたら理想です。それは五輪世代だけでなく日本サッカー全体として。

篤人はただただ凄い。毎週見てますからある程度の実力は分かっていたつもりですが、実はそれ以上のものを持っていたんじゃないかと思いました。こんなに素晴らしい選手が鹿島にいることを誇らしく思う。アルゼンチンのラフプレーには本気で腹が立ちましたね。怪我するなと言って送り出したオリベイラは公式戦で退席する時の勢いで激怒していたんだろうけど(笑)

香川は物怖じせず積極的に仕掛けていて、自分が期待するプレーをしてくれたので満足です。セレッソ戦はなかなか観戦の機会がないので、こうやって代表でどんどん試合に出てくれると彼のプレーを見る回数が増えて嬉しいです。

この結果をもって即五輪での成績を期待する事は難しいけれど、少しでも日本の実力の片鱗は見せられる期待は持てました。最後の最後でようやくチームになってきた、そういう印象を持って北京世代は集大成へ。