Winding Road

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J2第6節 ヴィッセル神戸×ベガルタ仙台@ウイング

2006-04-03 | ベガルタ仙台
地下鉄の御崎公園駅を下車し、何の変哲も無い住宅街を約5分歩いていると、突如として巨大な建造物が出現する。周囲の景観には少しそぐわないような状態でウイングスタジアムはありました。個人的には7会場目となるワールドカップ開催スタジアム訪問です。客席内は妙に空調が効いていて寒かったです。それとスタンドも閑散としていて観衆は5000人強とお寒い場内でした。素晴しいハコが泣いているような感じがしました。

さて今季のJ2は降格組の3チーム+仙台が4強となって昇格争いの中心になるだろうと予想しています。そのためこの試合は序盤の重要な一戦になると思っていました。
神戸と仙台は共に似たような4-3-3のフォーメーション。同じようなスタイル同士の対戦となりましたが、その布陣を使いこなしているのは神戸の方でした。試合は終始圧倒的な神戸のペース。しかし神戸の決定力不足と高桑のファインセーブ連発(特に後半、三浦の左足ミドルを止めたセーブはシビれた)で、どうにかゴールを死守してきた仙台に、勝利の女神は微笑む。終了間際の後半43分、鮮やかなカウンターからボルジェスが押し込んで先制。そのまま逃げ切った仙台がアウェーで貴重な勝利。攻めて決まらず1発の速攻で勝利、これだからサッカーは面白い。仙台は内容的にはドローでOKなところを勝ち点3で終われたのは大きい。

ほとんど一方的に攻め続けた神戸ですが、とにかく何度も仙台陣内に攻め入っては、数多くのチャンスを作りました。前線のバロンをターゲットに中盤が絡んで、サイドバックがオーバーラップを仕掛ける。それによって厚みのある攻撃を展開。非常にいいサッカーをしていました。しかし決定力不足でした。サッカーは点を取らなくては勝てません。ただ目指すサッカーの内容に間違いは無いと思うので、昇格争いの中心に位置するのは間違いないでしょう。それと三浦淳はJ2では別格ですね。本来J1にいるべき選手です。

仙台の攻撃は前線のブラジルトリオにボールを預けると、「後は宜しく頼んだ」とばかりに、3人の連携で攻める展開が中心でした。一歩間違えると前後分断サッカーになる危険があります。そうならないためには中盤の3枚の攻守の橋渡し的役割が重要になってきます。それは中盤にとって負担が増えて体力的にキツくなる事を意味しますが絶対不可欠です。この試合では前半はボランチが前線に顔を出す場面は皆無に等しかったですが、後半に入るとリャンや熊林が前に出て行くことで、チャンスが広がった場面もありました。決勝点の場面もリャンが打ったシュートから点に繋がった訳ですから、やっぱり中盤が前に絡む事が求められます。それと、サイドバックの効果的なオーバーラップがあまり見られなかった。この点が神戸との大きな違いだと感じました。そもそも右SBをやっていた菅井はボランチの選手だったと記憶しているのですが、SBは適性に合わないのではないでしょうか。ただ仙台は攻められながらも、よく我慢して耐え抜いたと思います。最後尾に位置する白井の存在感が効いていました。

試合後は来た道を引き返して地下鉄へ。駅までの道中もさほど混まずにすんなり行けました。それにしても関西のスタジアムは、どこもアクセスが良くて便利です。関東では駅徒歩10分以内のスタジアムは、そんなに多くありませんから。甲子園も駅の目の前でしたし。
帰りは神戸空港からスカイマークの最終便を利用しました。空港内には仙台行の便で帰仙するベガルタの選手達がいたので驚きました。つい先程までスタンドから見ていた選手達が間近に居て、最後にちょっと得した気分になった神戸旅行でした。