札束が舞う
昭和48年9月のことです。19日の昼下がり、東京・上野の京成デパート前の車道でと記事もいささか講談調といいますか、多少のからかいも含まれているようです。若い男のバスケットから落ちた1万円札の札束しめて110万円が車にあおられてひらひら、通行人が寄ってたかって奪い合う騒ぎとなりました。その時肝心の落とし主はまったく気づかず、10分後青くなって交番に飛び込みましたが、拾った札を届け出た人はたったの4人。
70万円余りは、何人かがネコババを決め込んだようであります。あまりの悪質さに警察は遺失物横領で厳しく捜査するが、「人情紙の如し」と捜査員を嘆かせております。
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