昨日の続きで詳報となります
東京上野の京成デパート前の車道での事件でありました。横断歩道で若い男がバスケットを持って横断を終わり、横断歩道の信号が赤になって車が通りはじめたところ、車のかげから1万円札がごっそり舞い上がりました。信号待ちの歩行者がカタズをのんで見守るうち、札束は風にあおられて幅10メートルの車道のあちこちに広がり、中には10数枚一固まりになって歩道近くにバサッと。
約40秒後、信号が再び変わり車が途切れたとたん、息を殺していた通行人約10人が車道にかけだし、後からきた4、5人もこれに気付いて、我勝ちに1万円札に殺到。拾ってはポケットに入れ、また札を追う騒ぎが始まった。どうもこのあたり新聞記者は見て来た様なウソを…のような気がしないでもありません。
たまたま現場に通りかかった会社員Aさんによると、横断しようとして、歩道際の足元に札束の固まりを見つけ、数えると16万円。そしてあたりでは、和服の老女から背広のサラリーマン、若い学生風の男など、腰をかがめてひろいあさっていたと言います。
Aさん約100m離れた上野署・上野駅前派出所に届けます。同署パトカーがかけつけてみると、既に1万円札はあとかたもなく、いつものとおりの横断歩道風景。
さて一方、上野駅前交番に落とし主が届け出たのは事件発生の約10分後でありました。落とし主は無職のBさん19才と、内縁の妻で18才のホステスさんでありました。
結局届け出たのは4人。Aさんの16万円、千葉県松戸市常盤平の会社員の9万円、浦和市の主婦の8万円、千葉市の会社員の4万円。合わせて37万円。残りの73万円はネコババを決められました。同署は「現金だけに回収は難しい。ひどいもんだ」とカンカンだそうな。
しかし被害者のホステスさんは「100万ぐらい、またすぐ稼げる。あまりいろいろしつこく聞かれるぐらいなら、お金なんかいらない」としごくあっさりしたもので、拾い主にその場で計3万5千円のお札をポンと出したそうであります。
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