観測にまつわる問題

政治ブログ。政策中心。「多重下請」「保険」「相続」「農業」「医者の給与」「解雇規制」「国民年金」を考察する予定。

緊急事態と選挙(憲法改正)

2023-05-31 21:43:59 | 憲法・法務・司法・立法
緊急事態への対応めぐり有識者の意見分かれる 参院憲法審査会(NHK 2023年5月31日)

>防衛大学校の松浦一夫教授は「現行憲法は重大かつ長期にわたる緊急事態の対応を想定していない。憲法改正で衆議院議員の任期延長などの措置を認め、国会が両院の完全な形で政府を統制するほうが民主的観点から効果的だ」と主張しました。

・・・仰る通り!

>早稲田大学大学院の長谷部恭男教授は「緊急事態への対応は臨時の暫定的な措置にとどめるべきで、衆議院議員の任期延長などをすると政権が居座り続けて恒久化を招くことにもなりかねない。憲法が定める緊急集会に新たな制度を追加する必要は見出しにくい」

・・・納得いきません。

何を緊急事態と認定するかの問題はあって、十分議論して法整備するべきですが、あくまで緊急事態の対応で任期延長するのであって、恒久化は考えられません。緊急事態に参議院の緊急集会で対応するとなると、重大な緊急事態に選挙をすることになります。これが新たな対応が必要となる所以です。

政権の正統性の問題ですが、そもそも総理大臣は選挙で選ばれた議員です。衆議院議員の任期は4年ですが、参議院議員の任期は6年で、任期を延長しても大きな問題はないと考えます。それより緊急事態に行われた選挙の正当性を考えるべきでしょう。大地震対応に追われている最中に選挙ができるでしょうか?

加えて戦争を防ぐためにも戦争を想定しておくべきです。戦争をしている最中に悠長にも選挙ができるでしょうか?100年戦争になったら、100年選挙しないのかという話ではありますが、出来るだけ選挙をするべきではあるものの、真剣に検討しておくべき問題です。追記:戦争を仕掛けた場合と侵略された場合は分けるべきなんでしょうね。選挙を避けるために戦争を仕掛けられたんじゃ堪りませんから。追記2:選挙を避けるため、地震対応を遅らせるのようなことは考えられません。来る選挙にマイナスになるだけですから。

大統領制ですが、ウクライナなんかはゼレンスキー大統領は任期が来たら退任して、選挙するんでしょうか?占領地では事実上選挙は出来ませんが、それで新しく誕生した大統領の正統性は?選挙で戦況が不利にならないでしょうか?正統だとして、それでいいんでしょうか?政権の継続性が重要と考えます。

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3 コメント

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良識と護憲の反作用 (管理人)
2023-06-07 22:24:50
参院公明が「緊急集会」高評価 立民「好意的に受け止め」(産経 2023/6/7 https://www.sankei.com/article/20230607-J7JA3RDMDFJZLP6HFEGCQZ22UY/
参院って何か役に立ったことあるんですかね?何処ら辺が良識の府なんでしょう?緊急事態を衆院以上に想定して初めて良識の府でしょうに。
憲法改正を何としても阻止したい公明と立民。反対のために理屈を捻りだす護憲は日本に不要。
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国会議員の任期延長に関する考え方 (管理人)
2023-06-19 20:45:22
維新・国民など“緊急事態で国会閉会や衆院解散できず”条文案(NHK 2023年6月19日 https://www3.nhk.or.jp/news/html/20230619/k10014103791000.html
>内閣が6か月を上限に緊急事態を宣言する・・・大規模な自然災害は6か月で目途をつければいいと思いますが(6か月の有効期間の緊急事態宣言ではなく、緊急事態から6か月を目途に緊急事態宣言の方がいいと思います)、外部からの武力攻撃は相手があるので目途がつけられないんですよね。難しいところですが、侵略された場合は無期限で任期延長していいのかもしれません。いろいろ考え方はあると思いますが、実際問題、侵略されている時に選挙は無理じゃないですか?イギリスは第二次大戦で任期を延長していたようです。わざわざ負ける首相もいないでしょうし、裁判もありますし。
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戦争に(侵略されて)負けたいんですか? (管理人)
2023-06-27 00:43:42
緊急事態時の議員任期延長、自民・新藤氏「有事に限り必要」…立民・長妻氏「恣意的になる危険性」(https://www.yomiuri.co.jp/politics/20230625-OYT1T50123/)>恣意的になる危険性・・・緊急事態=戦争の場合は戦争が終わったら、です。戦後処理は関係なく、第二次世界大戦で任期延長していたチャーチルは意外にも戦後の選挙で敗れましたが、戦後処理はアトリー内閣が引き継いでいます。恣意的になる危険性はないというか、選挙できないものはできないかと。
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