夢発電所

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寸劇「孝行糖」(こうこうとう)

2010-08-05 05:14:58 | つれづれなるままに
 弘前ねぷたが始まってもう中盤、2日から青森ねぶた、そして五所川原の立ちねぶたもいよいよ昨夜から出陣というのに、天気は回復しきれずに雨は降り、蒸し暑い一日が続きます。まだ梅雨が明けていないといったほうが気分は楽かもしれません。

 岩木地区の敬老会が9月4日(土)に開催されるために、社会福祉協議会の寸劇脚本を今年も依頼され準備している。前回準備した「闇の夜」は少し深刻すぎて敬老会には向かない気がして、急遽打ち合わせ会の当日に、温めていながら出せなかった「孝行糖」の脚本を2時間で仕上げて提出した。

 「孝行糖」のあらすじは、少しおつむは弱いがめっぽう他人に優しくて明るく親切、そして親孝行の与太郎が、奉行がその親孝行に感心して褒美の銭を遣わせた。ただし、無駄にしないようにとの計らいで、長屋の大家にその世話役を頼んだ。
 この与太郎、仕事は一応大工だが、柱を立てても直ぐに傾いたりするものだから、「おかゆ大工」と地域では馬鹿にされている輩である。 

 さて、大家はこの地域の主だった世話役の者を集めてこの一件の相談をした。何とか褒美の銭を無駄にしない方法はないか?するとおかゆ大工と呼ばれるような与太郎だが、得意なことは物覚えが良いことと、歌を歌わせれば面白おかしく歌ってみなを笑わす才能があった。そこで世話役たちは与太郎を「飴売り」に仕立てて、仕事をさせようと思いつく。

 飴売りの口上を覚えさせる役・衣装を準備する役・鳴り物を準備する役・飴を準備する役と皆が分担して準備した。
 早速与太郎に飴売り口上を仕込んで売らせて見れば、これが大当たり。飴が飛ぶように売り切れる毎日。そんなある日どうしたわけか与太郎は、人の往来もない地域では煙たがられている水戸藩邸の門前で賑やかな口上を始めたものだから、門番に手痛い目に合わされる。通りかかった与太郎の知人が、「どこが痛むんだい?」と尋ねると頭や尻をさすりながら、「こうこうとう、こうこうとう・・・・」というのが落ちである。

 社会福祉協議会の役員11名が寸劇に出演するのだが、何しろ平均年齢は70歳くらい。台本を暗記することなどできないと思い込んでいるし、まして練習が嫌いと来ている。そういう人たちをよいしょしながら、やる気を起こさせて挑戦するのは4回目。いつからか、津軽弁の台詞は録音をして、本番では口ぱく役者となっている。たった15分から17分間ではあるが、衣装や小道具・大道具、録音効果音など準備するのは地元のわが法人ボランティアスタッフなのだ。
 さて、今年も本番直前の3回だけの練習でどこまでできるものか・・・乞うご期待というところです。