夢発電所

21世紀の新型燃料では、夢や想像力、開発・企画力、抱腹絶倒力、人間関係力などは新たなエネルギー資源として無尽蔵です。

宋さん滞在日記 5月26日(最終日)

2010-05-30 09:10:42 | 私と福祉とであいの旅
 昨日は宋さんと帰国前の買い物に出かけた。留学生二人も同行してくれ、スムーズに買い物が進み、初めてだという日本のうどんもいただいた。
 夕食を何にしようかと迷っていると、留学生が韓国では日本の家庭的なカレーライスがはやっているという。そういえば宋さんのお嬢さんも、お土産の中にバーモントカレーをリクエストしていた。
 こうしてこの日の夕食はカレーライスとなり、疲れ気味の宋さんに部屋で休んでもらって、カミサンと留学生二人はカレーライスを作った。

宋さんの滞在もいよいよきょう(26日)までとなった。来るのを待つのは長いが、いざ再会の喜びと共にやってくるのが別れのときだ。昨夜のうちに宋さんと再会を誓い合って、杯を交わしている。翌朝早朝に起きて、弘前城公園を散歩することを約して休んだ。
 朝6時三人で起き出し、弘前城公園を目指した。きょうは通訳がいないが、私の懐には電子辞書が納まっているので、少しは気楽である。霧雨が舞う朝、私たちは追手門から弘前城公園に入場した。

 宋さんは弘前城公園は二度目だった。以前東京の友達と一緒に歩いたのを思い起こしている。
 追手門を入ると、植物園方向に築城400年祭ののぼりが立っていた。観光客が少なくなった今、場内はあちこち工事が始まっていた。桜もソメイヨシノは既に葉桜となって、八重桜が散ってピンクのじゅうたんになっていた。
 約1時間近く公園内を歩いて、また植物園前に差し掛かるとおしどりが二羽我々の前を注意しながら横切っていった。まだ初々しい姿は、まだ若い鳥なのだろう。オスが美しいのはあたり前なのかもしれない。そう思うと、オカマだとかゲイの化粧する姿は自然のことなのかもしれないとふと思ったりしている。
 帰宅後最後の朝食をいただき、施設関係者とお別れの挨拶をし、青森空港に向かった。韓国まで1時間30分で、インチョン空港に着くというのだから、青森から沖縄よりも近い韓国はより身近な気がしてくる。
 昨年春に韓国で交流した後援会副会長の田中さんと、青森空港で落ち合い昼食を済ませた。天候のせいか、飛行機の到着遅延により1時間出発時間が送れ、電子辞書を使いながら宋さんと会話し、ゆったりとした昼食時間をすごした。
 いよいよ宋さんとお別れの堅い握手を交わし、再会を期し最後の写真を写して彼は韓国へと出発して行った。

山歩き風の山菜取り

2010-05-30 07:15:06 | つれづれなるままに
 29日(土)曇り空ではあるが、昨日までとは明らかに気温が違う。朝から体がうずうずしている自分に気づく。毎年この時期になると、一度は行かなければ気のすまない場所がある。それは白神山地の手前にあるO林道の一画だ。その空間は道路に車を停めて、5メートルほど下ると一面の山菜広場である。筍(根曲がり竹)、ワラビ、アイコ、シドケ(モミジガサ)、ミズ(ウワバミソウ)、ソデ(シオデ)、葉わさび、アザミ、ゼンマイ、タラの芽、アケビ、ニリンソウなどなど・・・。そして何よりここの空間の林には様々な動物が自由に振舞っている空間でもある。
 カミサンと一緒に美味しいコーヒーをポットに詰めて、この林を目指した。今は津軽ダムの工事が進んでいるために、新しい道路やトンネルがどんどん建設されて、何年後かには、沈んでしまう風景がそこにある。この西目屋村はダムと共に既に一度沈んでしまってまたもやダム再開発のために、沈む運命にある。既に引き払って住民はほかの場所に移転してしまっている。
 ダムが未来永劫のものではないことを、この目の前で緑色の深い色を称えた美山湖ダムが証明しているのだ。いったん建設されても、川が土砂を運びいつかはまた、泥で埋め尽くされてしまうのだ。
 午前中の約2時間、熊のこわいカミサンは車の付近の道路端を歩き、私は林の中でひとり歌いながら、自然の恵みである山菜を採取した。山菜は採りすぎず、今夜の一食を彩る程度にとどめておく。これが私流の山菜の楽しみ方である。鳥たちは樹間を飛び交い、さえずりあっている。林の中を流れる小川のせせらぎも、透明に澄んで川下へと歌うように流れている。
 私の魂の自由は、この林の中だけかもしれない。そう思いながらも、筍やアイコ、シドケが足元に続き、あっという間に私の手はふさがってしまった。
 同じ場所に軽自動車が停まって、おじいさんが顔を出し挨拶を交換する。しばらくすると連れ合いなのか、おばあさんが山菜を袋に詰めて歩いてきた。我が家と違ってこの夫婦は、おばあさんが一人で林の中を歩いているらしい。
 この時期でなければいただくことのできない新鮮な「山の幸」を、私は山の神々に感謝しながら帰宅した。 
 写真は山菜のオンパレードで、筍ご飯、筍の味噌汁、シドケ、アイコ、ボンナのおひたし。少し苦味があるが、充実感あふれる夕飯でした。