夢発電所

21世紀の新型燃料では、夢や想像力、開発・企画力、抱腹絶倒力、人間関係力などは新たなエネルギー資源として無尽蔵です。

敗戦記念日に

2007-08-16 07:12:08 | つれづれなるままに
 日中の最高気温が33℃と連日の猛暑。群馬県の館林市では40℃を超えたという。我が家の長女は毎年のことではあるが、汗をかけないために体温が高くなり、熱中症に近くなってしまう。昨日も体中暑くて冷たいタオルや、冷湿布をしていた。ラニーニャ現象がこの酷暑をもたらす原因とか。地球温暖化やラニ―ニャ、エルニーニョなど赤道直下での異変の影響が世界中に気象異常をもたらし、あらゆる生命に及ぼす影響は大きく「地球は一つである」ことの証しでもある。
 そのような中で、夜のNHKテレビ「憲法九条」を擁護するか、改正するかという論議を視聴した。「陸・海・空の世界5位という軍事費を持つ日本の自衛隊は軍隊ではないのか」「世界の中の日本」としての役割や、食糧や油など輸入に依存する現状を考える時、日本だけが他国に自国の安全までも依存することが果たしてよいのか」など、日頃あまり深く考えずにいる問いが、頭の中を巡った。
 その後で、NHK・BSⅡで「吉永小百合の朗読に込められた平和への祈り 原爆詩」という番組を見た。広島・長崎の原爆投下と、沖縄の地上戦を通して、人々が平和の大切さを語り継ぐということの意味をメッセージしていた。戦後62年が経ち、戦争体験者が消えていく中で、広島や長崎の原爆投下による悲惨な体験を、詩を通して伝えようと活動を続けている吉永小百合のエネルギーはどこから来ているのだろうか。それは彼女のこれまでに出演してきた映画の中にその原点があったようだ。
 その朗読活動によって影響を受けた若者達が、自らの職業を通じて自分に出来る社会貢献活動が紹介されていた。ひとりは教員として平和の尊さやいのちの重たさを子供たちに伝えようとしていたし、、ひとりは消防救急隊員として身近ないのちを救える力を身につけることに、ひとりはエックス線技師として乳がんの早期発見に力を傾注していた。
 いずれの番組でも感じることは、自分の幸せだけを考えることではなく、地球は一つであることの認識と、その地球上に生かされている一人一人の命の大切さを思うことがいかに大切なのかをあらためて考えさせられている。
 宮沢賢治も「世界中の人々が幸せにならないと、自らの幸せもない」というようなことを書いていた。「ひとりを殺せば殺人で、集団を殺戮した戦争では勲章をもらえること」の矛盾は説明のしようがない。「恒久平和と戦争の放棄」という憲法九条は時間をかけて国民全てが議論すべきテーマであり、決して急いで結論を出すような課題ではない。