あび卯月☆ぶろぐ

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『池上彰の参院選ライブ』における発言録まとめ(前半)

2013-07-25 23:03:11 | 政治・経済
平成25年7月21日、第23回参議院議員通常選挙の投票が行われた。
その夜にテレビ東京系で放送された選挙特番『池上彰の参院選ライブ』における池上彰さんと政治家とのやりとりや発言録をまとめてみた。

原則として、録画した番組から書き起こしたもので、発言の修正は主旨やニュアンスが変わらない範囲で最小限に留めている。
カギ括弧以外の文章は私の個人的な感想や解説。
また、文字を大きくしている箇所も私が個人的に重要だ(または面白い)と思ったところ。


■民主党本部からの中継にて

繁田美貴アナ
「この会場に入ったとき、違和感を感じた場所があります。それが壁なんです。民主党と大きく書かれた壁の右側に不自然にスペースが空いているんです。実は、去年の衆院選、大敗という結果を受け、急遽、花付けを取りやめました。今回は、名前のボードすらありません。ただ、その代わりに、そのクリーム色の壁のスペースに当確した候補の名前を貼っていく予定ということなんです」

池上彰「そもそも最初から花付けを放棄している、諦めている、ということですね。

繁田アナ「そうかもしれないですね」

(中継終わり)

池上彰「繁田アナウンサーの中継、つい声をひそめて、小さくなっているという感じですね」

峰竜太「大きな声出せないですもんねぇ。あそこでねぇ・・・」


一応、解説しておくと中継後の池上さんと峰竜太のやりとりは、民主党本部の雰囲気がお通夜のようになっていたので、思わず声をひそめてレポートせざるをえない状況を指摘したもの。



■川村建夫(自民党・選対委員長)とのやりとり

池上「(幹事長の)石破さんは全国を回っていて、川村さんが自民党本部にどっしり居て、安倍さんと川村さんのラインで選挙を動かしていたようにも見えるのですけど」

川村「決してそういうことはなくてですね、勿論、総裁の指示もございましたが、幹事長との連携・・・やはり、選挙の責任者は幹事長ですから、幹事長を中心に計画等を立てさせていただいて。ただ、幹事長は第一線で、ハードな超人的なスケジュールをこなしていましたから、顔を見ていただいたらわかるように真黒ですから。」

池上「そうですね。ということは、一番の責任者は幹事長ということは、つまり、今回の勝利の殊勲は川村さんなんですか?石破さんなんですか?」

川村「いやいや(笑) いまは手柄争いをしているときではありませんので、結果を見るまでは言えませんが、総力戦ですから、勝ったとしたらそういうことでなければならんと思います。」

(中継終わる)

池上「石破さんが一番の責任者ですからと仰っていたので、石破さんが一番の殊勲者ですと云うかと思ったら、いやいや総力戦ですと言って。自分も大きく力を入れているんだぞということを、さりげなくアピールしていたなと。」

峰「きついなぁ(笑)」

中継が終わっての池上さんの発言が毎回酷い(笑)



■アントニオ猪木(維新の会・比例)との中継

池上「一度、国会から引退されましたよね?今回、また再び挑戦されることになった。それはどうしてでしょうか?」

アントニオ猪木「まさか自分が出るとは思っていませんでした。急遽、今回は維新の会の風が止まったということでですね、まぁ、ひとつせっかく風を起こした・・・私が出てもう一回新しい風をということで。それだけなんです。」

池上「つまり、維新の会としては猪木さんの人気頼みということですね?

猪木「まぁ、人気だのみというか、まぁね・・・人が困っているときに何かをすぐ手助けしたいというタチなものですからね。選挙に出る前から空港でも何処でも人が集まる、皆さんが握手をしてくれる。今回の選挙は特に私から入ってきますからね。大変な渦が行く先々でありました。

池上「猪木さんは前に選挙に出たときは「消費税に延髄斬り」と言って、消費税反対を大きくアピールしてらっしゃいましたよね?しかし、維新の会は消費税を容認しています。猪木さんの考え方が変わったのでしょうか?」

猪木「まだ、維新と政策は大体はアレしたのですけどね・・・本当に打合せをしたことはないんですね。

池上「え?打合せをしたことがない?」

猪木「とにかく、選挙に風を吹かせろというだけで。まぁ、単純なんです。」

池上「ということは維新の会の選挙公約はお読みになりましたー?

猪木「読みました」

池上「読みましたか。あの中で例えば、統治機構を変える、道州制を導入することになっていますよね?それについては?」

猪木「それは私も前からいっていますので、将来はいいんじゃないかと思います」

池上「しかし、政策はまだきちっと固まって決まっていないというわけですね」

猪木「まぁ、だいたいは容認できますのでね。あのー・・・とにかく、いま石原代表、それから橋下代表も含めて、とにかく元気が売り物だったので、あまり私は「お願いします」とほとんど云ってないんですね。とにかく選挙に行こうよ!!と」

池上「随分、アバウトな感じがするんですけどねぇ。

猪木「色々な人がいますから、政治はもっともっと違うぜという人もいるかもしれないけど、まづは皆さんに耳を傾けてもらうと、足を止めてもらうと。そして、その中で訴えた政策をどう判断するか。そんな役を自分が買って出たということです」

(中継終わって)

池上「アントニオ猪木さんの立ち位置が良くわかるやりとりでした。

峰「思わず笑ってしまいましたが。すみません(笑)」


日本維新の会という政党の性格もよくわかるやりとりでありました。



■渡辺美樹の発言

インタビュアー「いわゆるブラック企業批判というものがあると思うのですが?」

渡辺美樹「正直申し上げてなんとも思っていない。正直な私の意見で。何をもってブラックというのか。たまたま一つの事故を取り上げてブラックだと責めるならば、日本中には千万のブラック企業があるわけです」

渡辺美樹がどういう人物が実によくわかる。ここでは敢えて何も言うまい。

渡辺美樹選挙事務所からの中継に対して―
池上「いま、苦戦と言う話がありました。いわゆるブラック企業批判がひびいているんでしょうかね?」



■古川俊治(自民・埼玉)

池上「創価学会が嫌いと明言されています。これで、かなり自民党の中でも波紋を広げたのではないですか?」

古川「まぁ、あのー、実は私は信濃町の病院に長く勤めていたので特殊な事情があるんですね。学生時代からずっと信濃町におりましたので、創価学会の建物が多くある中で、小さな病院にいて、少し肩身の狭い思いをしてきたかなぁと。そういう気がもともとあった・・・そういう特殊事情がああいう発言に結び付いたと思っています。ちょっと、不適切な発言だったかもしれません。」

池上「なるほど。それにしても、医師免許をとって弁護士資格もとり、さらにオックスフォード大学でMBAをとり、そして国会議員。本当にやりたいのはどれなんですか?

(略)

池上「なんか、客観的に見てますと、自分探しをしているようにも思うんですが、どうですか?」

古川「いや、私はいろんな方法で、もともとは医者でございますし、えー、生涯・・・え、が、他の医者が、まぁあの、やり、やりたい。まぁそれを出来れば、その皆の総意でそれを実現していくものだと思っていますけど」

自分探しをしているように見えると言われ、言葉が一部不明瞭になる古河議員が印象的だった。



■林芳正(自民・山口)

池上「当選確実ですが、おめでとうございます。」

林「はい、どうもありがとうございます。」

池上「おめでとうございますと私申し上げたのですが、林さん自身は参議院ではなくて衆議院に鞍替えして出たかったんですよね。めでたさも中くらいなりというところでしょうか?

林「いえ、これだけの山口県の皆さまからの温かい、そして熱いこれだけの御支援をいただきましたので、本当にうれしく思っています。」

まぁ、そう答えるしかないよね(笑)



■石破茂(自民・幹事長)

池上「自民党圧勝ということです。これで安倍石破体制は今後も盤石ということでいいんでしょうか?」

石破「それは、総理総裁が御判断になることで私がとやかく言うことではない。総理の姿勢や政策が国民から支持されたということが、きちんと成果となって数字となって表れてるということです。

池上「いやいや、おそらく安倍さんがお決めになることですと仰るだろうと思っていたら、案の定のお答えでした。はい。」

案の定のお答え(笑)



■井上義久(公明・幹事長)

池上「選挙中、公明党は自民党にブレーキをかけるんだという言い方をしきりにされていましたね。自民党のどんなところにブレーキをかけるのでしょうか?」

井上「私どもはですね、やはり政治が国民から信頼されるためには、国民目線の政治、また生活者目線の政治。また平和ということも国民が期待されている思いますから、そういう期待にしっかりこたえるということが具体的なブレーキになるかと思います。」

池上「ブレーキということは自民党が暴走しようっていうニュアンスが感じられますが、そうなんですか?」

井上「いや、決してそう思っているわけではなくて、連立政権ですから自民党には自民党の持ち味、公明党は公明党の持ち味がありますから、私どもとしては、そういう国民目線生活者目線を重視して、云うべきことはきちっと云うという風に考えています。」

池上「なるほどね。やはり連立を組んでいる自民党に非常に配慮した発言ということになります。自民党に配慮しながら、しかし、国民にはブレーキをかけるんだよと訴えていったということになるわけですね。」

井上「はい」


池上さんのかなり嫌味な云い方に、「はい」としか答えることができなかった井上幹事長がなんだか可愛くて良かった(笑)



■渡辺喜美(みんな・代表)

池上「維新の会だけには負けたくない選挙だったんじゃないですか?」

渡辺「(笑顔で)そんなことはありません」

池上「そんなことはないといいますと?」

渡辺「みんなの党は何をやるかを大事にした政党でありますから、何をやるかということは、誰と組むか、誰がやるかの前に考えていかなきゃならないことですね。ですから、誰がやるか、誰と組むかと、こういうのは古い政治モデルですよ。我々は新しい政治モデルを確立しようと思ってみんなの党を作ったわけですからね」

池上「いやいや、誰と組むかというのは古い政治だと仰いましたが、しかし、一時は維新の会との連携・提携を進めてらっしゃいましたよね?

渡辺「そうですね。例えば、地域集権型道州制とかね、公務員制度改革とか、我々が結党以来掲げてきた政策を維新八策の中でも掲げておられましたのでね、そういう点では協力出来ると思った時期もございました」

池上「現在のみんなの党の獲得の予測の数ですが、どうですか?正直言って、ちょっと物足りなくないですか?

渡辺「(略)まだ最終的な結論が出たわけではありませんので、まだあきらめてはおりません」



■山本一太(自民・群馬)

池上「色々な担当大臣、なんと7つの担当大臣。ちょっとこれ例がないですよね?」

山本「実際は10くらいあるのですが、担当の中でも特に科学技術とか宇宙とか海洋とかITは成長戦略に凄く結び付いている分野なので、大変、責任重大だと思っています」

池上「いま、4つ名前を挙げられました。7つ全部言えますか?お願いできますか?」

山本「その他に、沖縄振興、北方領土対策、領土問題、知財戦略。あと2つくらいあるんですけども、主に云うとそんな感じです」

池上「んんん???あと2つくらいがちょっと省略されてしまいましたけども」

山本「はい」

池上「これだけのことを一人でというのも、とても無理なんじゃないですか?」

山本「そこは、内閣府特命担当大臣というのは御存知かと思いますけども、各省の色んな縦割りを超えて総合戦略を作るという役目ですから、総理のバックアップをいただいてですね、国家戦略を作って進めるという点でいうと、安倍総理にしっかり後押ししていただければ、きちっりとした仕事が出来ると思っています」

池上「なるほど。安倍総理の後押しがあれば出来るということですね

山本「はい。実際にずっと後押ししていただいております」


このやりとり少し解説を要す。
ネット上では専ら「山本一太は自分の担当している7つ大臣名を答えられなかった」と理解されているからだ。
やりとりを御覧になると分かるようにこの理解は少し間違っている。
まづ、スタジオ内のボードには「科学技術政策担当、沖縄政策担当、北方領土対策担当、宇宙政策担当、IT政策担当、海洋政策担当、領土問題担当」の7つが明記されていた。
つまり、池上さんが問いたかった担当大臣はこの7つだが、山本一太は「科学技術とか宇宙とか海洋とかIT」と初めに4つ答えている。
そのあと、池上さんが7つ全部言えますか?と質問し、山本一太は加えて「沖縄振興、北方領土対策、領土問題、知財戦略」の4つを答えた。
この時点でボードに掲げられた7つはすべて答えており、ボードになかった「知財戦略」も答え、合計で8つ答えている。
ただし、山本一太は「実際は10くらいある」と言ってしまったので、8つ答えた時点で「あと2つくらいある」と言った。

まとめると、山本一太は最初に4つ答えて、加えて4つ答えたので、8つは答えることができ、そのうち、スタジオのボードで明記されていた7つはすべて答えた。
ただし、自分で10くらいあるといって、その残りの2つが答えられなかったが正しい。

10あるとか、あと2つくらいあるとか余計なことを言わなければ、7つの担当大臣を答えられなかったと勘違いされずに済んだのに、これが本当の蛇足というものだろう。
しかし、10ある内の2つを答えられなかったのもまた事実。
残りの2つは一体何でしょう?



■池上彰と行く参院選バスツアー

毎回恒例のこのコーナー。
今回は池上さんが女子アナ三人(繁田美貴、相内優香、鷲見玲奈)と各政党の本部を訪れるというもの。

まづは、自民党本部へ。

7階を訪れると「自民トゥルースチーム」という看板があった。
これは、インターネットに流れる様々な情報をチェックして反論しなければならないことに対しては、ただちに反論するチーム。
自民党本部では職員30人が24時間体制で誹謗中傷などを監視している。
正面の大きなモニターにはツイッターのタイムラインが映しだされていた。

さらっと、解説していたが、自民党本部職員がツイッターを監視しているとは知らなかった。
ツイッターでちょくちょく自民党の悪口を云っている私もマークされているかもしれない(笑)
(こんな小物相手にする程、自民党も暇ではないだろうが)


次に民主党本部を訪れ、政権与党だった時と比べ、警備が減ったことを指摘する池上さん。
私も何度かここを通ったことがあるが、たしかに、民主党政権時の警備は厳重だった。

東京選挙区のポスター掲示場では、民主党の鈴木寛のポスターを見て、「民主党」との表記が小さいことを指摘。
その文字を相内アナが虫眼鏡で大きくして「やっと大きくなりました」と言って、軽い民主党いじめをやった後に「なんで、これはこんなに小さいんですか?」と池上さんに質問。
池上さんは「民主党隠しですね」と一言。神隠しじゃないんだから。

池上「民主党ってだけでマイナスのイメージがあると考えている人はこうやって小さくなるわけです


お次は、公明党の本部がある信濃町へ。

池上「もともと信濃町に創価学会があって、創価学会が政治に進出しようとして公明政治連盟というのを作り、それがやがて公明党になっていったわけですね。なので、創価学会の本部がある信濃町の近くに公明党(本部)があるというわけです」

わかりやすい解説ですね。
公明党の本部の入り口には金属探知機が。
「これは先程の自民党本部にはなかったですね」と少し驚く女子アナ三名でありました。


バスは共産党本部がある代々木へ。

共産本部ビルを見て―
池上「見てください。ほら、赤く日本共産党と書いて、赤旗が翻っているでしょ?

共産党の収入は約234億円(2011年)。
共産党は国から貰う政党交付金を一切受け取っていない。
機関紙誌収入(しんぶん赤旗購読料など)が約199億円、とナレーションが解説。

共産党の選挙対策本部は「参議院選挙闘争本部」という名称になっている。

池上「選挙というのは闘いであると。闘いを勝ち取ろうというわけですよ。」
女子アナ三人「へぇー。」
やり取りがだんたんと教育テレビ(ETV)っぽくなってきた(笑)

続いて、一行はしんぶん赤旗編集局へ。

池上「一般の大手の新聞とそっくりですね。それがちょっとコンパクトになった感じですね。」

赤旗をめくる一行
見出しをみて「「共産党だけは一貫しているよ」を大々的に(笑)」とちょっと笑う相内アナ。

池上「でもほら、普通の新聞と同じような事件や事故の記事もでてます」

編集局長に話を伺う。
小木曽陽司(しんぶん赤旗編集局長)「全国紙はほとんど広告料で、(収入の)半分くらいは広告料ですが、私どもの新聞は購読料。読者の。それで賄っています」

頷く女子アナたちに、「そりゃあ大企業の広告ははいりませんよ」と池上さん。

小木曽「それは、入りません」

なにやら愉快なやりとりだった。


―後半に続く!―

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