トシコロのありのままの暮らし


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今の北アイルランドにできた「壁」の謎

2017-10-25 10:35:47 | 日記
 今の北アイルランドにできた「壁」の謎

 日本で23日に、TV東京で放送された「未来世紀ジパング」によると、一度は平和に向かい掛けた北アイルランドのカトリック系とプロテスタント系の居住区の間に、エルサレムにあるような「壁」が作られたとか。何分、イギリスのEU脱退がきっかけだとか。北アイルランドも再びイギリスになるなら、アイルランド系の人たちは非常に困るそうだ。

  イギリスが国教会を作り、カトリックから独立した16世紀に、時のイギリス政府はアイルランドにも国教会を押し付け、抵抗するアイルランドのカトリック信徒たちを虐殺したのが紛争の始まりと言われている。信仰の他、安い労働力などをイギリスはアイルランドに求め続けた経済面の問題もあるはずだが。時は経て、1919年から1921年にアイルランド独立戦争が起き、独立したが、北アイルランド地区だけはイギリス・アイルランドの両民族が混在し、イギリス領になっている。そのまま紛争が続いたわけである。EU統合で「同じヨーロッパ人じゃないか」と言い合うようになり、和平に向かいつつあったが、日本では久しく報道されなくなり、先日の放送では、また険悪になっているとか。

  ならば、今の紛争の理由は何だろうか。アイルランドも今は経済が発展し、イギリスに搾取される事はないだろうし、宗教にも今は余りこだわらない人が増えている。イギリスでは国教会に通う人が非常に減っているし、アイルランドでは、神父の性事件が続出し、そこでも教会に行かない人が増えているのに。経済や宗教が今の紛争の原因とは考えられないわけだが。

  また、自分たちの祖先が相手に殺された、憎らしいという気持ちは双方にあろう。でも、それなら、例えば、日本も昔はモンゴル帝国に攻められたわけだし、中国とヴェトナムは何回も戦争を繰り返した。祖先の問題が直接の原因とも思えない。その放送でも、原因については語られていなかった。何故、紛争が再燃したのだろうか。

「自由と平等の対立」の大事な補足

2017-10-24 11:45:16 | 日記
  「自由と平等の対立」の大事な補足





昨日は書き忘れましたが、戦後に起きた多くの戦争の内、特に1950年から始まった朝鮮戦争は激しかったです。北朝鮮の狭い国土にアメリカ空軍は大量の爆弾を落とし、陸軍や海軍も上陸し、地上戦も行なわれた。原爆を別にすれば、対日本よりも激烈な破壊でした。後のヴェトナムよりも。非常に大きい恐怖の心も北朝鮮の当時の人たちにもたらされました。


  横田めぐみさんなどへの拉致は許されませんが、北朝鮮があのように硬直した政治体制や外交になった根もそのような面もあるわけです。人民の間に恐怖や不安感が渦巻いていれば、政治について人々がまともに考える事はできなくなるし、その状況を利用して権力者は人民を支配する事はあるわけだし。特に、1950年過ぎに大量の北朝鮮の人たちを殺したアメリカが憎いと思い続けている。非常に難しいわけです。それが戦争から生じる憎しみかもしれません。但し、いかなる国でも、憎悪からは自滅や破壊しかもたらされないわけですが。それを北朝鮮の人たちも悟って欲しいです。

  日本の政治家たちも北朝鮮の歴史の難しさを踏まえて、外交に取り組んで下さい。

フランス革命理念の続き・自由と平等の対立

2017-10-23 16:52:43 | 日記
  フランス革命理念の続き・自由と平等の対立





自由と平等は本当は両立しないと、書物で多く目にする。自由を徹底的に追及するのが戦後のアメリカを中心とした資本主義陣営で、平等を徹底的に追求したのがソヴェト・ロシアを中心とした共産主義陣営だと。両陣営は鋭く対立したが、世界の人たちにとって忘れてはならない事は、世界の至る所で両陣営の代理戦争が多発し、多くの人命が失われ、傷つき、飢え、衛生環境も悪化して、病気も蔓延した事である。悲惨極まりなかった。僕が知っているだけでも、アンゴラ、ビアフラ、ヴェトナム、朝鮮半島、ボリビア、チリ、インドとパキスタン、アフガニスタン。アラブとイスラエル間も、両陣営の武器で激しく殺し合った。両陣営の軍需産業の人たちは大儲けして、たんまりリッチな生活。非常に皮肉だし、何だろうと思う。


  また何が自由で、何が平等か。例えば、今もアメリカでは銃を持つ自由が認められている。ならば、殺人も自由なのか。平等にしても、人間は一人一人違うのに、何が平等か。この二つの問題は人類は答えを得ていないのだから。答えが出ていない事を「追求」すると、何でも狂ってくるのではないだろうか。それが共産陣営では官僚化社会という形で現れ、自滅し、資本主義陣営も格差や環境悪化という形で問題が噴出しているように見えてならないが。日本では「福島原発事故」という形でも現れたわけである。

フランス革命の理念には「共生」が欠落

2017-10-16 13:33:27 | 日記
 確かに、そうですね。平等・自由・博愛。内、平等を深めたのがマルクス主義でした。ロシアで特に発達しましたが、人々の気持ちはバラバラで、『資本論』に書かれてあった「労働者の連帯」は実際はできず、多くの人たちが無気力になったそうです。一方、自由を非常に深めたのが資本主義ですね。でも、「格差」は言うまでもないし、やはり、人の気持はバラバラです。
  また、「博愛」を非常に深めた思想や社会もあったと思います。それはナチスでした。そのように書くと皆様は変に思うでしょう。でも、よく考えると、そうなるようです。ナチスの人たちは非常にドイツ人を愛しました。第一次世界大戦で敗北し、多額の賠償金を支払わされたドイツが栄えて欲しいと。ドイツ人よ、栄えあれと。深い愛ですね。でも、その愛はドイツ人だけに限られていました。ドイツ人の栄を妨げている民族や国を端から憎むようになった。また、ドイツ人の中でも、健康でドイツ国家の建設に役に立つ人たちだけを愛し、障碍を持つ者は切り捨てた。結果はあの通り。大体、人間の愛は偏るものです。それゆえでしょうね、イエス・キリストは第一に「神を愛せよ」と説き、人・隣人への愛は二番目としました。でも、「神への愛」とは何かが後世の人たちは判らず、フランス革命では、それが切り捨てられたようです。そして、第一次世界大戦後のドイツの状況とも絡み、ドイツ人だけを愛する発想になっていったのかもしれません。

 自由・平等・博愛のいずれからも「共生」には至らず、福祉社会も、世界平和も到達しないと思います。

 「共生」はそのまま「共生」をいきなり求める事しか到達できないのではないでしょうか。丁度、日本の西部で、13世紀に親鸞上人が強力に「共生」を人々に呼びかけたように。共生への到達法は共生だけ。他に策があれば、お目にかかりたいです。

 それと、そろそろフランス革命の理念から人類は卒業しても良いころです。特に、高齢化が世界一の日本では。でも、日本の場合でも、フランス革命を見直し、共生を加える考えを持つ政治家たちにはお目にかかった事はありません。政治家も、人民も、そろそろ発想を変える時期なのですが。考えてみて下さい。










これからの共生社会のヒントの一つは大阪の歴史にあり

2017-10-14 10:42:59 | 日記
  日本はすでに少子高齢化が世界一進んだ国になっています。それは日本は最先進国になったという事であり、かつてのように外国の制度を取り入れる事は非常に難しくなっているわけです。日本が模範とするような国はあるのでしょうか。このような時は、温故知新と申しまして、歴史にヒントがたくさん隠されている事が意外と多いわけです。




  昨日書いた僕の文には、大阪の歴史を少し述べました。室町時代以来の本願寺の影響で、大阪では強力な助け合い・生かし合いが延々と行われ、重度身障者やハンセン氏病患者のケアも十分に行なわれた。その他、江戸時代になっても、幕府の身分制度を民衆が快くは思わず、最下層に位置付けられた人たちとも共生していた。1837年、当時は天保の飢饉の最中でしたが、民衆の飢えを救おうとしないお上に対して、大塩平八郎が怒り、乱を起こしています。その気骨ある姿勢は尊敬出来ますね。明治以降も、昨日書いた通り、共生伝統は続きました。




  親鸞上人は、「御同朋」と浄土系の信徒たちに呼びかけ、また、「人は生まれ変わり、死に変わっている以上、親も兄弟も、その他の人たちもない。皆一緒だ。私はあえて父母の為に供養などはしていない。する必要があろうか」と述べています。信徒たちに強く呼びかけたわけですね。平等思想や連帯思想も見られ、まさに以上の根です。




  現代人の多くは生まれ変わりみたいな事は信じませんが、代わって、遺伝子を当てはめたら、どうなるでしょうか。日本人は勿論、世界の人たちの遺伝子は99%以上が同じで、しかも、先祖をたどると、数百万年前のアフリカに住んでいた一人の原始人の女性にたどり着くわけです。ならば、親鸞上人の説いた「御同朋」はすでに科学的に証明されているのではないでしょうか。「私と同じ遺伝子を皆持っている」と人々が思い合うだけで、大阪の伝統的な共生社会と同じ思想が世界規模で生まれ、日本の福祉社会は勿論、世界平和の基盤にもなるのではないでしょうか。




  この問題は今後も継続的に書いていきます。