トシコロのありのままの暮らし


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福祉事業とギャンブル

2018-09-11 11:39:28 | 日記
  S園のサポーターたちは経済学に疎い人が多かったせいか、S園の資金の話は出ず、昔の僕も気に留めなかったが、最近、調べてみると、その名の由来にもなった小説名の島畑氏はパチンコ経営で、当時の日本橋遊技場組合の会長でもあったわけであり、大金持ちだった。また、日本財団(旧名.日本船舶振興会)が諸々の福祉事業支援をしたり、これも専門知識を要するため、金もかかるハンセン氏病問題の啓蒙をしている事は有名である。次第に海外援助にも手を伸ばしているようだ。


  正当な労働により、利潤を得る。これが資本主義の基本だが、ギャンブル関係はそこから逸脱しているわけである。資本主義的な経営では得られない大金も得られるのが特徴。ただし、経営に失敗した場合、大損するわけだから、大変なことになる。ギャンブルの顧客にも言えるし、それは依存症も伴うから恐ろしい面もある。それで大損して、一生を棒に振った人も世界に跡を絶たない。

  もし、小説名の島畑氏がパチンコ経営ではなく、単なる会社の社長ならば、シマハタ療育園なるものは成立しなかったわけである。その場合、そこで過ごした園児たちは本当にどうにもならなかった。1960年代の日本は福祉予算も少なかったし。僕と付き合った3人の園生も、寝たきりなど、障碍が極めて重いから、どうなっただろうか。察する事もできない。

  「格差」など、資本主義の矛盾が今は日本各地で叫ばれているが、昔から資本主義の枠では生きられない人たちも数多くいたわけである。非常に重度な障碍児だけでもない。S園などの職員なども、また資本主義の枠ではどうにもならないわけである。実録小説では、経済面も書いていきたい。

  因みに、以上の事を書いたからと言って、僕はギャンブルを認める考え方ではない。どんなギャンブルも、顧客は損する仕組みである。経営者とほんの一部の顧客だけが大儲けするメカニズムなのだから。それどころか、株式投資も僕は嫌う考え方である。未来が見えるわけではないし、いつ株も大暴落するか、判らないわけだから。

  経済面も考察すると、S園は更に根が深い問題が掘り起こされるわけである。資本主義の枠では生きられない人たちの問題という。今になったとは言え、その実録小説を書き始めて良かったと思う。