草刈りに追われる時期に入った。今年のフイールドは刈り期を決めて実施する予定で、今年は少々我慢を強いられる。
それでもネザサとノイバラ、クズの優勢だった補修した溜池周辺は、根笹とノイバラの伸張が目立つようになりクズも乗りあがってきたので、今日は選択的に刈り刃を入れた。これにより強制衰退させて遷移を促進させる。
家の近くの土手の草も伸びている。愛犬の散歩もなくなり、畑も宅地になって通ることもなくなった土手の道だが、今日は日暮れ前に刈り払いをした。気ままな刈り方をしている為か、いわゆる「土手の植生」に安定しない。だだ、ここはここで同じような植生が維持できているので「まっいいか」という思いだ。
今年もウマノスズクサが目立つ。まだジャコウアゲハの幼虫は見ていないが、庭には飛翔してきた。刈り残せるところは残した。ほんの気持ちだけ。
肋骨がくっつかないから倒木処理はお預けのまま予定を変更せざるを得ない。そこで「食草園」「溜池再生」を済ませて「水田跡」を手がけることにした。
ヨシの刈り取りは適期とは言えないが、拠点近くの水田跡は土壌浸食で悲惨な状態にあり、とてもボランティアの手には負えない。もう一箇所の水田跡の土壌の状態は不明だったので12日に一部を刈り取ってみた。
現実は比較的良好ではあったが、畦は消失し法面の浸食が始まっていた。それでもスコップで土を盛れば何とかなる程度だ。ホッとした。ただ水路に崩壊した部分は土嚢を積まないと盛り土だけでは強度が保てまい。
棚田ではあるが中ほどは乾燥し始め、下部は湿地に近い。上部だけが棚田の雰囲気を保っていた。二晩考えて上部の棚田は1枚だけ田作りをして、残りは浅い湿地として残し、中ほどの乾燥し始めた部分は草地で維持しようとの案にした。排水は小川として再生すれば100mほどの流路が可能だ。イトトンボはまだ何種類か生息しているし、蛍が戻ってくるかどうか…。
ヨシは刈り払ったが、綺麗に片付けるのが意外と大変だった。5月の定例会の予定を変更して、こちらで人海戦術とするつもりだが天気予報は意地悪な予報だ。
自分だけ楽しんでいるのも悪くはないが、蝶にも25条を適用しようと食草・食樹を集約してみた。多くの蝶に汎用性の高い植物と少ないのから、近くに自生の少ないのを移植した。
一作業員としては動植物に理解は劣るから、資料からの引用だ。取り上げてみると付近には結構あるものだ。環境学習路の一角だから見本あるいは観察のためもあるのだが、こういう支出は助成金の類では該当せず、いきおい自腹となってしまうが蝶にすれば「ゴチになります」となるから「マッいいか」というところか。
定額給付金を消費性の高い分野で使えば、子々孫々の借金が増えるだけだから「使って将来増えるから」植樹としたのだ。自分の分と娘のプレゼントしてくれたのをあてた。
イヌビワ、カラスザンショウ、クヌギ、ススキ、クズ、ミツバ、カナムグラ、ヤマイモ、サルトリイバラ、クローバ等は周辺に多い。
蝶と食草のデーターベースを観ると結構「雑草」といわれるのが役に立っていて、刈り方にも留意する必要があるのが見えてきておもしろかった。 とりあえず10種類を移植できたが、地質が粘土なので植樹するには厳しい土壌だ。植物のほうも必死だろうけど客土したから、何とかこの夏は生き延びてもらいたいものだ。新溜池2が完成したら名札を付けよう。
ここ数年の山菜獲りの集中は目に余るものがある。「自分が食べる分だけ」でなく、シーズン中は連日通う輩もいるのだ。すっかりおなじみさんだ。
私有地でないから、基本的には「入会地」のような利用形態が望ましいのだろうけど、実際は「獲り合い地」である。
放置竹林の弊害が叫ばれて久しいが節度の無い採集は竹林のパワーを遥かに超越した。右の写真は遊歩道脇の竹林で他の部分も似たようなものだ。ここ数年、若竹の成長は皆無だ。それにあわせて竹林内の貧弱な下草も消えてしまった。暮れの頃から鍬で全面探られるので下草も実生の幼樹も全滅状態だ。
入り口付近は景観上の配慮もあってシーズン途中からロープを張り、収穫中止の看板を出した。それでも掘り取る愛好家はいるが、少しは残っている。
若竹を育たてないようでは「たけのこ堀り」も楽しめないと思うのだが、山に来たからには貧弱な一本でも持ち帰りたいのが人情のようである。早晩、竹林伐採などしなくても10年待てば枯竹の山になる。手を掛けなくても消えるのだから「有り難い」と感謝すべきか。でもなあ…。
朝一番に整形外科に受診する。骨折して10週目だが骨折離反した部分に「モヤッ」とした像は認められず、仮骨生成はまだ不十分のようだ。先生は「3~4ヶ月」と行っていたから、まだ70日目で4ヶ月120日はまだ遠い。
気を取り直し、調子に乗って「溜池の新設」開始する。水田跡だがアシとオニワラビの茂るに任せた場所だ。溜池部分だけ刈るつもりだったが、多少乾き気味の部分もあるので「広場用」に刈った。刈っているとセリの匂いがプンプン迫ってくる。下はセリのランナーで一杯だった。セリ摘みの場所としても期待が持てそうだった。
アシの中に幅20センチほどの獣道があって、何だろうと思っていたらガサガサして動くものが見えた。横顔を見せてくれたが狸だった。昼日中に何をしていたのか。ともかく野生の狸は初の出会いだ。山際の細々とした流れにオオカワトンボとホソミオツネントンボが飛んでいる。
水溜りが出来れば大型のトンボも期待できそうだ。