トロルお爺の”Satoyaman”林住記

生物生産緑地にて里山栗栄太が記す尻まくりワールド戯作帳

春一番だなあ

2009-02-15 | 何よりの楽しみ

Sn3d0504 Sn3d0506  風雨も気温も荒れた春一番だった。最高気温が26.8度とか。尋常ではなかった。

そのためもあったのだろうが森の小枝に新芽が萌え出した。午前はまだ穂先のように硬く閉じていたが、午後は若葉の形がわかるほど展開していた。寒の戻りがある、との予報だが、季節は間違いなく春に向かっている。

 帰り道、ホダ場に寄った。雨が降ったせいか椎茸発生がさかんだ。大きなのはみりんと醤油をひだに注いで「チン」で食べた。包み焼きのほうがおいしいのだけれど、横着、横着。

 横に顔を出していたフキノトウは茹でて酢味噌和えで食した。多く取れればフキ味噌にしたのだが、ともかく春の味は堪能した。春一番のお陰です。


関が派等のただ食い

2009-02-15 | 小人閑居して憮然

Sn3d0422『船で行く金乱貪主花婿さん』

『官僚の雄は猟官完了形』

『霞ませて血税漁る渡り船』

『血税も渡り先では贅と化け』


春一番

2009-02-14 | 小父のお隣さん

2006268_034 『春一番枯野湿りて暖かき』

『早春となりて山影寸足らず』

『山影を被りし枯木陽は戻り』

『冬枯れの陰野に光届きたり』

それにしてもよく荒れた一晩だった。久しぶりにたっぷりの雨だったから芽生えも良かろう。

とりあえずはフキノトウ狙いだ。

今日は暑いくらいだったが、山中は濡れていて作業不適日となってしまった。

朝から来年度の活動申請書を作成していたら頭がボーッとしてきた。

明日は作業が出来そうだ。フキノトウもほどほどに大きくなっている、と観た。


糸口は些細だ

2009-02-13 | 今はうたかた

Sn3d0427 たまたま飛び込んできた一句

『春寒し引き戸重たき母の家』 小川濤美子

で半世紀以上も昔のことが思い出されて胸が熱くなった。まだ学齢前のことだ。

母の実家はバスの終点から砂利道を一時間も歩いた山間にあった。

バスから降りて真っ暗な道を眠気を我慢して歩いたことを思い出した。

実家の玄関は黒く重い板戸で、入ると広い板の間があった。囲炉裏に大鍋がかかっていて食器を煮ていたのが不思議だった。

サイダーを初めて飲んだのは母の実家に違いない。泡の出るなんとおいしい水だったか。

台所の洗い物は板の間に引き入れた沢の水で済ましていた。きっと飲料水もそれだったろう。

夜は沢の水音がうるさかった。何よりも馬小屋の一角にあるむき出しの便所が怖かった。

馬は繋がれていたとはいえ、用足しに入ると顔を近づけてくるのだから。

「かいぼり」で捕まえた岩魚は大きかった。夕食の焼き岩魚を手付かずに残したら、朝食にまたでてきて閉口した。やっとの思いで食べた記憶がある。

帰路、駅の待合室でベンチに横になって睡魔と闘っていたとき、天井扇がゆっくり回っていたのが印象的だった。季節は夏だったのだろうが、妹や弟が一緒だった記憶はない。

母がなくなった後、「戸川の水が飲みたい」といっていたことを思い出して、水汲みに立ち寄ったことがあった。

既に昔の家は無く、石垣と屋敷前の祠だけが微かな記憶と合わさった。

遠い昔のことだ。


寒は人なくてなお寒し

2009-02-13 | 性向有毒の翁なれば

Sn3d0421『音声はくしゃみだけなり今日の日も膝つき木挽き立ちて飯食む』

『山取りてその甲斐ありと目に見ゆる見えぬ奥底この身の手綱』

『満ちたるも侘しき山の独り伐る鉈音静かさえずりも無し』

『数人が週に一度も来ればよい里の手入れになして日無き』


危ない気分

2009-02-12 | 小父のお隣さん

『竹倒る沢から香るヤブニッケイ妖しき気分にしばし手を止む』

『動力で払いし草は微塵なり山椒香り株は消え失せ』

『栗の穂は淡き色つけ膨らみぬされど敵わず香り焼き栗』

竹が倒れるたびに香気が漂ってくる。竹の倒れたあたりを探したらヤブニッケイだった。

触れただけ香ってくるのはそんなに多くないが、妖しい気分になるのはもっと少ない。

もともとニッキの香りは好みだから、冬のおやつはニッキ飴となっている。

ちなみに夏は「塩飴」春秋は濃厚な「ミルク飴」というパターンだ。

ニッキ飴も以前は購入できた肉桂の細片の入ったものが店頭に並ばなくなった。

ネットで購入先はチェックしてあるが「大げさな」と思いそのままだ。

しかしヤブニッケイの香りは妖しい気分にさせられる。


星に願いを

2009-02-11 | 感じるままの回り道

Sn3d0502『夕暮れの星のか細き町の空UFOのごとく金星は出る』

『障子戸を開ければ射しぬ満月の脇に寄り添う金星の美よ』

『ジュピターに女神二星が寄り添うを次はあるかと残りを思う』

『見上げれば七星高く傾きぬ手水のごとき満天の星』

『オリオンに挑みし雄牛我が星座ひづめでつかめ三ツ星ベルト』

午前は雲行きが不安だった。昼前頃より晴れ渡ってきたが、下り坂の予報はどうなったのだろうか。

それはともかく、作業には気持ちの良い一日で、侵入竹の除伐もはかどって気分がいい。

地元のニュースには度々登場してきた「フキノトウ」にやっと出会えた。

小ぶりで摘むには惜しい。近くにタマゴ大の物がいくつか見つかった。

週末にはこれをゴマ味噌和えで食べれると思っているが、はたして皮算用は?


無い無い尽くし あるある時点2

2009-02-10 | 勢子、雨毒に侵されて呻く

Sn3d0430_2『まつりごとチンチロリンと音もさやか』

『イバリして自ら下ろす帳なり』

『四語なれば信義誠実金で塗り』

『人恥超ゆエリート達の高恥能』


母の命日 旅路の果ては

2009-02-10 | 今はうたかた

Sn3d0501 『痛み責め母は脹らみ黄泉に萌え』

『餓え責めの父は乾びて草もみじ』

『転がるは如何ともなし露の玉』

『信じたし弥陀の手のひらハスの上』

『命日の祈りの数も残り花』

 父も母も厳しい最期だった。

母の時は「緩和ケア」なんて概念は無かった頃だから「モルヒネは使えませんか」の願いに「死期を早めるだけだ」で終わってしまった。

何昼夜呻いたことだろうか。素人目にも歴然とした事態だったのに。「延命日数」という数字が最優先なのだ、人ではないのだと愕然とした。

父の場合も篭城に等しい身体状況だったから想像するに余りある。


無い無い尽くし あるある時点1

2009-02-09 | 勢子、雨毒に侵されて呻く

Sn3d0430『規範無く学ぶもの無し教え無し』

『肩書きの付与の場なれば換え急ぎ』

『種は民三日大臣人も無く』

『さらさ無し自覚品格見識も』


四季一天春はまだ先

2009-02-08 | 今日は真面目に

Sn3d0498『悠々と風を受けつつ大クスは寒晴れの空黒く動きぬ』

『見上げれば梢の中の寒空はジグソーピースの落ちたるがごと』

『手袋の皮の冷たき指の先白き軍手に替えて温とし』

『ヒサカキに光奪われ土流る林床既に萌える床なし』

立春ともなれば光の暖かさを感じる それでも朝は冷たいし日陰の部分は指先が痛くなる

朝のかかりは皮手袋が冷たく感じられて軍手に交換することが多かったが今日は大丈夫だった

尾根の大楠が昼ごろから吹いてきた風に揺られはじめた

ゆったりとした動きは見ていて満ち足りたものを感じる

「おいでおいで」のようでもあり「ヨォ!」といっているようでもある

遠くからでも近くからでも巨樹から受ける感覚は特別なものがあるのだ


猛し竹も今は土砂止め

2009-02-07 | 今日は真面目に

Sn3d0497 『土砂止めと並べし竹に霜白し』

『竹を切る指凍えたり初仕事』

『土流れ礫踏みしめて初仕事』

『大寒や飯立ち食みて鋸を持ち』

針葉樹林に侵入して暗い森にさせてしまった孟宗竹の除伐をはじめて三ヵ月目になった

当初は六ケ月は必要かと覚悟をしていたが 思いのほかはかどったと思う

林床は例に漏れず 表土は流れ浸食崩壊が始まっていて 堰を作りながらの除伐だ

あと一ヶ月は要すると思えるが 少々食傷気味なのも確か


今日も暮れ行く萎国の空

2009-02-06 | 性向有毒の翁なれば

Sn3d0423 『甘下り我多利とも言う猿回し』

『年明けは棄民より先祝いたり』

『質草も仕事も家も無くて七草』

『百年と言いて為すこと口に泡』


いい湯だなアハン

2009-02-05 | 小人閑居して憮然

Sn3d0422『清盛は辞して仏門今様は投げて厚顔智も恥も無し』

『白拍子栄枯に無常悟りしが常々空虚手拍子永田』

『またひとり燻り出されし官猟は猟官の雄偽院に勝る』

『百年に一度の危機と檄すれど手当ての様は百年同じ』


今日は立春

2009-02-04 | 感じるままの回り道

Sn3d0494 『春立ぬ梅の便りは加賀の国』

『加賀は梅三渓園は雪の原』

『日は巡り朝日の当たる梅の鉢』

『しゃがみこむタンポポ家族増えた原』