『まつりごとチンチロリンと音もさやか』
『イバリして自ら下ろす帳なり』
『四語なれば信義誠実金で塗り』
『人恥超ゆエリート達の高恥能』
『痛み責め母は脹らみ黄泉に萌え』
『餓え責めの父は乾びて草もみじ』
『転がるは如何ともなし露の玉』
『信じたし弥陀の手のひらハスの上』
『命日の祈りの数も残り花』
父も母も厳しい最期だった。
母の時は「緩和ケア」なんて概念は無かった頃だから「モルヒネは使えませんか」の願いに「死期を早めるだけだ」で終わってしまった。
何昼夜呻いたことだろうか。素人目にも歴然とした事態だったのに。「延命日数」という数字が最優先なのだ、人ではないのだと愕然とした。
父の場合も篭城に等しい身体状況だったから想像するに余りある。