トロルお爺の”Satoyaman”林住記

生物生産緑地にて里山栗栄太が記す尻まくりワールド戯作帳

干支のプルトイを作る 3

2019-01-22 | 何よりの楽しみ
 猪のプルトイは車輪を付ける直前でストップしたままであった。動物積み木がムーミン積み木に脱線し雛段飾りへとまたまた脱線してしまった結果でもある。
 ここまでくるとイベントまでの日数はお尻に火が付いたカチカチ山、いぼ痔に切れ痔の花咲き山状態になっている。躍動感を出すための偏芯輪はジュータンなどの上での動きは良いけれど固い床やテーブルの上では荷重の変動に車輪の摩擦が伴わずスリップしてしまう。アクションを維持するにはスリップしないように摩擦係数を上げる工夫がいる。

 これを防ぐためにゴム製のオーリングを装着せねばならず、そのために新たな車輪を成形途中で木工旋盤の治具が壊れてしまった。芯孔を開けたくなかったから、これが無いと加工が出来ない。そのうえ必要なオーリングが1セット分しか店頭に無く、やむを得ずアクションは取りやめにした。通常の同心軸での回転車輪にする。

 しかしながら車輪へ軸を通す穴は穿ってあるからダボを埋め込み新たな軸芯孔を開けなければならない。こういう結果をもたらすのはひとえに前回の経験値を忘れての準備不足、計画性のなさ、泥縄式、脱線好調に由るもので、まことに遺憾であると言わざるを得ない。お寒い仕事ぶりは大寒のせいばかりでは無い。

 偏芯軸孔を埋める   ➡   アクション無しの普通のプルトイになって、おまけの瓜坊

 ようやくの完成を見たが勿論、歓声など起きるはずもない感性状態で、このオーリングを装着しないだけで原価が500円やすくなる。材料費は廃材でただ、サンドペーパーや糸鋸などは消耗品で原価に入るが、オーリングを組むと採算割れである。客筋は加えた価格では購入しないのが経験則としてある。
 早い話、凝った玩具で高くなるより、安くてそこそこの物、数百円がご希望と理解するが、作り手としては創作意欲減退の結果が見えるイベント出品でもあり、適正価格だと売れ残るので、そんなこんなで残りは施設へ直行がお約束。「廉かった!」と思われるよりストレートで喜ばれる方が良い。
 まあ、人のために作るのではなく己のために制作するのだ…。