人生の目的は音楽だ!toraのブログ

クラシック・コンサートを聴いた感想、映画を観た感想、お薦め本等について毎日、その翌日朝に書き綴っています。

ジョナサン・ノット ✕ 萩原麻未 ✕ 東京交響楽団でラヴェル「ピアノ協奏曲ト長調」、ガーシュイン「パリのアメリカ人」他を聴く ~ フェスタサマーミューザ・オープニングコンサート

2021年07月23日 07時12分09秒 | 日記

23日(金・祝)。わが家に来てから今日で2386日目を迎え、中国国家衛生健康委員会の曽益新副主任は22日の記者会見で、新型コロナウイルスの起源に関し世界保健機構(WHO)のテドロス事務局長が提案した追加調査を拒否する意向を明言した  というニュースを見て感想を述べるモコタロです

 

     

     WHOの追加調査は 今さら と思うけど  中国も自信があるなら 堂々と受ければいい

 

         

 

昨日の夕食は「牛タン塩焼き&ハラミ焼肉」「生野菜サラダ」「卵スープ」「キュウリとナスの浅漬け」でした 暑い夏には 焼肉もいいですね

 

     

 

         

 

今年も毎年恒例の「フェスタサマーミューザ」の暑くて熱い夏がやってきました

昨日、ミューザ川崎シンフォニーホールで「フェスタサマーミューザ オープニングコンサート」を聴きました プログラムは①三澤慶「音楽のまちのファンファーレ」~フェスタ  サマーミューザKAWASAKIに寄せて、②ラヴェル(マリウス・コンスタン編)「夜のガスパール」(管弦楽版)、③ヴァレーズ「アルカナ」、④ラヴェル「ピアノ協奏曲ト長調」、⑤ガーシュイン「パリのアメリカ人」です 演奏は④のピアノ独奏=萩原麻未、指揮=ジョナサン・ノットです

自席は2階のセンターブロック左側です。セット券なので この席で12公演聴くことになります 会場は通常配置ですが8割以上は埋まっているのではないかと思われます。よく入りました

開演20分前から東響事務局長・辻敏氏による「プレトーク」がありましたが、ジョナサン・ノット氏は年に何度も来日することから、ノット氏の日本における住所を川崎市内某所として当局に申請したところ、在留資格が認められ「在留カード」(法務大臣が、中長期に在留する外国人に発行するICカード)が送られてきたそうです そして、この度「ナイナンバーカード」が届いたとのことです すっかり日本人並みになってきました ひょっとして、読響常任指揮者セバスティアン・ヴァィグレ氏なども同じ扱いなのだろうか

 

     

 

最初は三澤慶「『音楽のまちのファンファーレ』~フェスタ  サマーミューザKAWASAKIに寄せて」です この曲は毎年、オープニングコンサートの前に 歓喜の広場で演奏されてきましたが、密集によるコロナの感染拡大防止のため、コンサートに組み入れられました

東響のブラスセクションと打楽器奏者がステージ奥に登場し、ノットの指揮で演奏が開始されます 演奏に入って間もなく、ノットが振り上げたタクトが手から離れて宙を飛んでステージ床に落ちました まさに”飛んだハプニング”でしたが、先日観たMETライブでもヤニック・ネゼ=セガンがタクトを飛ばしていました 優秀な指揮者はタクトを握りしめるのではなく、軽く握って指揮をするのかな、と思ったりしました

次の曲はラヴェル(マリウス・コンスタン編)「夜のガスパール」(管弦楽版)です この曲はモーリス・ラヴェル(1875‐1937)がベルトランの詩集から3編を選び、1908年にピアノ独奏強として作曲しました。その後、パリの作曲家コンスタンが1990年に管弦楽用に編曲しました 第1曲「オンディーヌ」、第2曲「絞首台」、第3曲「スカルボ」の3曲です

オケのメンバーが配置に着きます。弦は14型で 左奥にコントラバス、前に左から第1ヴァイオリン、チェロ、ヴィオラ、第2ヴァイオリンという対向配置をとります コンマスはグレヴ・二キティンです ステージ上にはライブ配信用のマイクが林立し、指揮者に向けて映像カメラが設置されています

ノットの指揮で演奏に入ります。「オンディーヌ」では幻想的な世界が、「絞首台」では不気味な世界が、「スカルボ」ではちょっと賑やかな世界が、色彩感豊かに描かれました

次の曲はヴァレーズ「アルカナ」です この曲はエドガルド・ヴァレーズ(1883‐1965)が1925年から27年にかけて作曲(31〜32年に改訂)、1927年にフィラデルフィアで初演されました 飯田有抄さんのプログラム・ノートによると、この曲は「中世の医師・錬金術師だったパラケルススの唱える『アルケウス』(人体の中の霊的な気体)に触発され、『夢』を音楽的に表現した作品」です 弦楽器が16型に拡大し、3管編成で、打楽器だけで12人も登場します プレトークでの辻事務局長の説明によると、6人の打楽器奏者では間に合わないので、弦楽器奏者が応援に回ったそうです。これぞ正真正銘の「フル・オーケストラ」です

ノットの指揮で演奏に入りますが、旋律は短く断片的で、リズムが強調されます 音楽としては「こういうのもアルカナ?」と思うような理解困難な作品ですが、それぞれの楽器の音色や強弱の変化などを楽しむだけで良いのかもしれません

 

     

 

プログラム後半の1曲目はラヴェル「ピアノ協奏曲 ト長調」です この曲はモーリス・ラヴェルが1929年から31年にかけて作曲、1932年にパリで初演されました 第1楽章「アレグラメンテ」、第2楽章「アダージョ・アッサイ」、第3楽章「プレスト」の3楽章から成ります

ソリストの萩原麻未がブルー系の涼し気な衣装で登場、ピアノに向かいます    ノットの指揮で第1楽章に入ります。萩原麻未の演奏を聴いていつも思うのは、なんの苦も無くさらっと弾いているのに、天性の閃きを感じることです 一番の特徴は緩急自在のテンポ設定による演奏かもしれません 第2楽章では、ゆったりとしたテンポにより一音一音を慈しむように音を紡いでいく姿が感動を誘います つい最近生まれた彼女のお子さんが初めて聴いたのはこの第2楽章だそうです 最上峰行のイングリッシュホルンがピアノに寄り添って郷愁を誘いました 第3楽章に入ると一転、ジャジーで躍動感に満ちた演奏が繰り広げられ、華やかなフィナーレを飾ります

満場の拍手が鳴り止みません カーテンコールが繰り返されますが、萩原麻未はその都度ノットと共に登場します。つまりアンコールはないという合図です 彼女は「自分が〜」というよりも、伴奏してくれたノットやオケのメンバーを立てようとします こういうところは彼女の人間性でしょう。昔から変わっていません

下の写真は萩原麻未さんのサインをもらったCDジャケットです 最初に左サイド(裏面)に2013年11月6日の「萩原麻未 & 成田達輝 ジョイント・リサイタル」でサインをもらい、その数年後に右サイド(表面)にサインをもらいましたが、彼女は後者のサインの時、左側の自分のサインに気がついて「あっ!」と驚き、にこやかにサインをしてくれました

なお、このCDは「東日本復興支援チャリティCD」として発売され、演奏者は印税収入を放棄し、収益を被災地の復興支援のために寄付しました

どうでもいいことですが、ジョイント・リサイタルがキッカケになったかどうかは知りませんが、その後二人は結婚しました

 

     

     

 

最後の曲はガーシュイン「パリのアメリカ人」です この曲はジョージ・ガーシュイン(1898‐1937)が1928年に作曲、同年ニューヨークで初演されました ガーシュインがパリへ赴いた時、賑やかで華やかな街の印象や、ホームシックのような感情を表現した作品です

ノットの指揮で演奏に入ります 自動車のクラクションが大都会パリの喧噪を表現します 私は「パリのアメリカ人」というとクラクションを思い浮かべます ジャズやブルースなどのアメリカ音楽がパリに乗り込んでいったような印象を受けます 佐藤友紀のトランペット独奏が冴えていました 思ったよりも長い曲でしたが、ノットも楽団員もノリノリで演奏していました

満場の拍手の中、カーテンコールが繰り返され、楽団員が舞台裏に引き揚げても拍手が続きます すると、それほど時間を置かずにノットが東響のオリジナルTシャツを持って登場、観衆の拍手に応えていました 音楽監督としてのノットは指揮するだけでなく、楽団の経営安定化のためにも貢献しているんだな、と感心しました

 

     

     


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