人生の目的は音楽だ!toraのブログ

クラシック・コンサートを聴いた感想、映画を観た感想、お薦め本等について毎日、その翌日朝に書き綴っています。

テミルカーノフ+ルガンスキー+読売日響でチャイコフスキー「ピアノ協奏曲第1番」、ラフマニノフ「交響曲第2番」を聴く / サントリーホール・チェンバーミュージックガーデンのチケットを取る

2018年02月11日 08時10分21秒 | 日記

11日(日)。わが家に来てから今日で1229日目を迎え、北朝鮮の金正恩朝鮮労働党委員長の実妹・金与正氏が10日午前 正恩氏の特使として韓国の文在寅大統領と会い 「早い時期に面会する用意がある。都合の良い時期に訪韓してほしい」とする正恩氏の考えを口頭で伝えた というニュースを見て感想を述べるモコタロです

 

      

              訪朝はいいけど 拉致されないように気を付けないとね あとで埒が明かなくなる

 

        

 

昨日は、6月2日から17日までサントリーホール『ブルーローズ』で開かれる「サントリーホール チェンバーミュージック・ガーデン」のメンバー会員先行発売開始日でした 受付開始の午前10時ジャストに同ホールのWEBサイトにアクセスして15公演を押さえました

 

     

 

まず最初に取ったのはカザルス弦楽四重奏団による「ベートーヴェン・サイクルⅠ~Ⅵ」の全6公演セット券(限定50席)です ベートーヴェンの弦楽四重奏曲全曲(第1番~第16番)を4日間連続6公演で演奏するプログラムです

 

     

 

次に取ったのは6月2日(土)午後6時からの「オープニング・コンサート『堤剛プロデュース2018』」です ベートーヴェン「チェロ・ソナタ第4番」、ドヴォルザーク「ピアノ三重奏曲第4番”ドゥムキ―”」他ですが、萩原麻未さんがピアノを弾くので外せません

次いで6月3日(日)午後5時からの「アジアンサンブル@TOKYO」を押さえました これは、滅多に演奏されないメンデルスゾーン「ヴァイオリン、ピアノと弦楽のための協奏曲ニ短調」が取り上げられているので、躊躇なく取りました

 

     

 

次に取ったのは「キュッヒル・クァルテットのブラームス・ツィクルスⅠ~Ⅲ」です ウィーン・フィルの元コンマス、ライナー・キュッヒル氏率いる弦楽四重奏団により、ブラームス「弦楽四重奏曲第1番~第3番」「クラリネット五重奏曲」「ピアノ五重奏曲」「弦楽六重奏曲第1番」が演奏されます

 

     

 

次に13日(水)午後7時からの「竹澤恭子の室内楽」を取りました。これはメンデルスゾーン「弦楽五重奏曲第2番」が演奏されるので外せません

 

     

 

上記のコンサートは いずれも「指定早割」があり、相当格安料金になっています  例えば「オープニング・コンサート」は指定5,000円が指定早割では4,500円と1割引きになっています また、カザルス弦楽四重奏団の「ベートーヴェン・サイクル」は各公演が指定5,000円のところ3,500円と3割引きになっています

以上の公演ほか、6月6日(水)午後1時からの「プレシャス1pm 室内楽の超達人たち」公演と、6月3日(日)、16日(土)の10:30~12:30に開かれる「ENJOY!室内楽アカデミー・フェロー演奏会Ⅰ・Ⅱ」を取ったので合計15公演を聴くことになります 本当は15日(金)の「トリオ・ヴァンダラー  円熟のピアノ三重奏」公演と、17日(日)のフィナーレ公演も取りたかったのですが、すでにコンサートの予定が入っているので諦めました

 

     

 

        

 

昨日、池袋の東京芸術劇場コンサートホールで読売日響第204回土曜マチネシリーズ公演を聴きました これは2月16日の定期演奏会がN響とダブったため振り替えたものです。プログラムは①チャイコフスキー「ピアノ協奏曲第1番変ロ短調」、②ラフマニノフ「交響曲第2番ホ短調」です ①のピアノ独奏は1972年モスクワ生まれのニコライ・ルガンスキー、指揮は読響名誉指揮者ユーリ・テミルカーノフです

 

     

 

与えられた振り替えの席は2階G列12番です このシリーズは人気があるのか、かなり埋まっています 

1曲目はチャイコフスキー「ピアノ協奏曲第1番変ロ短調」です 今でこそピアノ協奏曲では世界一を争うほど有名なこの曲も初演を巡っては紆余曲折がありました チャイコフスキーはモスクワ音楽院の創設者ニコライ・ルビンシテインに、同音楽院の教師に取り立てられるほど、二人は良好な関係にあったのですが、チャイコフスキーがこの曲の初演をルビンシテインに依頼したところ、なぜか「陳腐で演奏不可能だ」と酷評されてしまったのです。チャイコフスキーは「一音符たりとも変えない」と怒りまくって、この作品をドイツの指揮者ハンス・フォン・ビューローに献呈してしまったのです ビューローはこの作品を絶賛し、アメリカへの演奏旅行で取り上げて大成功を収めました その後、ルビンシテインは考えを改め、モスクワ初演の指揮を担当し、ソリストとしても各地で演奏するようになりました

この曲は第1楽章「アレグロ・ノン・トロッポ・エ・モルト・マエストーソ~アレグロ・コン・スピリット」、第2楽章「アンダンティーノ・センプリーチェ」、第3楽章「アレグロ・コン・フォッコ」の3楽章から成ります

オケの編成はいつもの読響の並びで 左サイドにヴァイオリン・セクションを集めています   コンマスは日下紗矢子さんです。長身のルガンスキーがテミルカーノフとともに登場しスタンバイします

第1楽章が劇的な序奏で開始されます。ルガンスキーは冒頭部分こそダイナミックに演奏しましたが、その後2カ所ほど「?」と思うところがありました それでも後半は盛り返し ダイナミックな演奏に終始しました  第2楽章はフルートが美しく響きます。弦が綺麗です   ルガンスキーは叙情的に音を紡いでいきます。第3楽章はピアノとオケとの丁々発止が楽しく聴けました

ルガンスキーはアンコールに、チャイコフスキー/ラフマニノフ編「子守歌」をしみじみと演奏し、聴衆のクールダウンを図りました


     


プログラム後半はラフマニノフ「交響曲第2番ホ短調」です ラフマニノフは1897年に行われた交響曲第1番の初演が失敗に終わり、スランプに陥ってしまいました その後、1901年初演の「ピアノ協奏曲第2番」が大成功を収めたことから彼は復活を果たし、1907年に完成したのが「交響曲第2番」です 翌08年にペテルブルクで行われた初演は大成功を収めました この曲は第1楽章「ラルゴ~アレグロ・モデラート」、第2楽章「アレグロ・モルト」、第3楽章「アダージョ」、第4楽章「アレグロ・ヴィヴァーチェ」の4楽章から成ります

テミルカーノフの指揮で第1楽章が低弦の重い序奏から入ります 弦楽器がとても綺麗です 途中、コールアングレの美しいメロディーが奏でられますが、先日の読響アンサンブルでも見事な演奏を披露していた北村貴子さんの演奏は素晴らしいものがありました また、コンマス日下紗矢子さんのヴァイオリン・ソロも美しく響きました テミルカーノフは指揮棒を持たず、かなり大きく腕を振りますが、動きは必要にして最小限と言えます

第2楽章のスケルツォを経て、第3楽章では弦楽器を中心に、ラフマニノフのロマンティシズムの極致とでも言うべき演奏を展開しました 第4楽章の冒頭はホルンを中心とするブラス・セクションの厚みのある演奏が際立っていました それに、何と言っても弦楽器の渾身の演奏による うねり が凄い 

読響の面々の演奏姿を見ていると、全員がテミルカーノフをリスペクトしており、各自が持てる力を最大限に発揮し 渾身の演奏で指揮者の要望に応えようとしていることが窺え、そのためスケールの大きな感動的な演奏が生まれているように思えます 逆に言えば、テミルカーノフという指揮者は、「この人のためなら、惜しみなく持てる力を出し切ろう」と思わせるカリスマ的な魅力と実力を備えているのだと思います

第4楽章のフィナーレで最後の一音が鳴り終わると、背筋が寒くなるような感動で満たされました こういう感覚は数多くコンサートを聴いていても数えるほどしかありません 

私がテミルカーノフの指揮によるコンサートを聴くのは2015年6月の読響コンサート(マーラー「交響曲第3番」)以来ですが、正直に言って あの時は今回ほど強い印象がありませんでした しかし、今回 ラフマニノフを聴いて すっかりテミルカーノフのファンになりました   素晴らしい指揮者だと思います

 

     

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