人生の目的は音楽だ!toraのブログ

クラシック・コンサートを聴いた感想、映画を観た感想、お薦め本等について毎日、その翌日朝に書き綴っています。

小澤征爾の呼吸感のある指揮 ~ 朝日の社説から / 佐藤正午「書くインタビュー6」を読む ~ 相変わらずの「正午節」炸裂のメールによるインタビュー/ toraブログ開設満13年

2024年02月15日 00時20分57秒 | 日記

15日(木)。本日 toraブログが、2011年2月15日の開設から満13年を迎えました 今振り返ってみると、実は2月14日の深夜に書き始めたのですが、初めてアップするのに手間取って日付変更線を超えて15日0時10分になってしまったのです あらためて当日のブログを見たら何と1日に4本も記事を書いています    張り切っていたんでしょうね   そのうちの1本では内田光子のグラミー賞受賞について書いています また、記念すべき1本目のブログのコメント欄には、ブログ開設を勧めてくれた mayoさんの「ブログ開設おめでとう!」のメッセージが寄せられていました    おかげさまで、toraブログは mayo さん1人だったフォロワーが今では2030人(X分含む)まで拡大し、総閲覧数853万PV、総訪問者数271万IPを超えるまでに成長しました   今ごろどこでどうしていらっしゃるのか分かりませんが、感謝しております これからも どこかで見守ってくれていたら嬉しいです

ということで、わが家に来てから今日で3319日目を迎え、バイデン米大統領は13日、北大西洋条約機構(NATO)加盟国を守らないシナリオに触れたトランプ前大統領について「米国史上でロシアに屈服した大統領はいない。間抜けでみっともなく、危険でアメリカ的でない」と批判した  というニュースを見て感想を述べるモコタロです

 

     

     「間抜けでみっともない」トランプを支持する約半数の米国民も 間抜けで危険てか

 

         

 

昨日の夕食は「博多豚骨鍋」にしました 材料は豚バラ肉、白菜、シメジ、モヤシ、長ネギです。寒い日は鍋ですね。〆はラーメンにしました

 

     

     

     

 

         

 

昨日の朝日新聞朝刊の社説が「小澤さん逝く 音楽で世界を近づけた」というテーマで書かれていました 「社説」で一人の音楽家の死去を取り上げるのは極めて異例だと思います 超略すると次の通りです

「厳しい世界で小澤さんが名声を得られたのはなぜだろう 膨大な勉強量、楽曲を深く理解して独自に表現する力、魅力的な人柄、理由はいくらでも挙がるだろうが、同じく世界の第一線で活躍し共演もしたピアニスト・内田光子さんの言葉が印象的だ 『小澤さんは、とにかくものすごく指揮がうまい人です。本当に”極端にうまい”と言っても良いくらい、指揮がうまい オーケストラで弾いている楽員たちを呼吸させるのがうまいんですね』。ほかの奏者からも『呼吸感のある指揮は分かりやすく、余計なストレスもなく指揮姿からすべてを感じ取り演奏をすることができる』との声があがる 当の小澤さんも『息をみんなにうまく吸ってもらう』のがいい指揮者だと語っていた

社説で書かれているのは「指揮者が良い呼吸感で楽員に演奏させることの大切さ」ですが、「呼吸感の良い演奏」は聴いている側にも伝わるものです コンサートで音楽を聴いている時、特に古典派やロマン派の音楽の時、音楽に合わせて呼吸していることに気が付くことがあります そう感じる時、「ああ、いい演奏だなぁ」と思います

 

         

 

佐藤正午著「書くインタビュー6」(小学館文庫)を読み終わりました 佐藤正午は1955年長崎県生まれ。1983年「永遠の1/2」で第7回すばる文学賞を受賞。2015年「鳩の撃退法」で第6回山田風太郎賞を受賞。2017年「月の満ち欠け」で第157回直木賞を受賞 ほかに「身の上話」「Y」「ジャンプ」など著書多数

 

     

 

本書は「WEBきらら」2021年3月号から2022年12月号に掲載された「ロングインタビュー 小説のつくり方」をまとめた文庫オリジナルです 直木賞受賞後の第1作「冬に子供が生まれる」誕生前夜における作家・佐藤正午と担当編集者・オオキ氏との交換メールを集録しています

メールはオオキ氏が佐藤氏に小説上や私生活についての疑問を投げかけ、それに佐藤氏が答える形で進みます つくづく思うのは、相変わらずの「正午節」です 質問にストレートに答えることは稀で、いつもは競輪の話ではぐらかします 本作では佐藤氏の「耳鳴りと聴覚過敏症」を巡る話題がかなりの部分を占めます

今回読んだ中で、「へえ、そうだったんだ」と思ったのは、佐藤氏が想定している読者層に関する発言です。正午氏は次のように書いています(途中一部省略)。

「本物の若い人だったころ、僕はたくさん小説を読んだ。いまの時代にもたくさん小説を読んでいる若い人はいるだろう 大勢ではなくても、昔の僕みたいな若い人はいるだろう。で、その若い人に向けて、実は僕は小説を書いているようなところがあるんだ 最近になってそのことに気づいたというんじゃなくてね、それよりもうずっと昔からそうだったんだよ 本物の若い人だったころに僕が読んだ小説を書いた小説家たちは一世代上、だいたい僕よりも30歳くらい年長の人たちだったんだね 高校のときによく読んでいた吉行淳之介を例にとると、彼と僕の年齢差がちょうどそのくらいになる。簡単に説明すると、

吉行淳之介(1924年生まれ) ー  未知の読者である僕(1955年生まれ)

佐藤正午(1955年生まれ) ー  未知の読者(1985年以降生まれ)

こんなふうになるんだね もちろん何の根拠もないんだよ。でもこの独自に打ち立てた公式を、僕は1983年(だったか84年だったか)に小説家デビューしたときから意識していた

これを読んで私は、今の若い作家で佐藤氏と同じように特定の年齢により対象読者を想定して小説を書いている人はいるのだろうか、と思いました

本書を読んでとりわけ嬉しかったのは、オオキ氏に代わって約3年半ぶりにインタビュアーに復帰した東根ユミさんの登場です 彼女は佐藤氏から「オマエ、喧嘩売ってんのか」と罵倒されながらも必死に食らいつき、辛抱強くメールで質問を繰り返している姿が印象的でした 3年半まえから産休・育休(双子のお子さんを出産)でインタビュアーを降板していました 「オオキ氏とは別の角度からのツッコミが楽しめる」と喜んでいましたが、佐藤氏の新作の執筆上の都合により、東根さんの出番はたったの7か月で終わってしまいました。すごく残念です でも、東根さんの最後のメールは2022年9月11日付となっているので、佐藤氏の”新作”が完成したら、「書くインタビュー7」が出版されると思われます その時を楽しみに待ちたいと思います


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