8日(土)。わが家に来てから今日で1437目を迎え、米ニューヨーク・タイムズは5日、「トランプ氏はまったく分かっていないが、我々のジレンマは、トランプ政権の高官の多くが、トランプ氏の政策や彼の最悪の考えをくじくことに絶えず努力しているということだ。大統領はわが国の健全性に有害なやり方で行動している。だからこそ、トランプ氏に任命された者の多くは、トランプ氏が政権から出て行くまで、彼の見当違いの衝動を防ぎながら、民主的な制度を維持するためにできることをやると心に誓った」とする内容の匿名の政権幹部が書いた論評を掲載した というニュースを見て感想を述べるモコタロです
トランプは犯人捜しに躍起になっているようだけど アメリカワーストにしたの誰?
昨日、夕食に「ハッシュドビーフ」と「生野菜と鶏むね肉のサラダ」を作りました ハッシュドビーフは久しぶりに作りましたが、我ながら美味しく出来ました
昨日、新国立劇場「オペラハウス」で東京二期会のプッチーニ「オペラ三部作」(「外套」「修道女アンジェリカ」「ジャンニ・スキッキ」)を聴きました これは東京二期会による デンマーク王立劇場とアン・デア・ウィーン劇場との提携公演です
「外套」は1916年、「修道女アンジェリカ」は1917年、「ジャンニ・スキッキ」は1918年に ジャコモ・プッチーニ(1858-1924)によって作曲され、「三部作」として1918年12月14日に米ニューヨークのメトロポリタン歌劇場で、ロベルト・モランツォーニの指揮、リチャート・オーディンスキの演出によって初演されました 今年 2018年は「三部作」の初演から満100年を迎えます
自席は1階20列13番、センターブロック左から2つ目です。会場はほぼ満席 こう言っては何ですが個人的には予想以上です
「外套」は1916年作曲、全1幕のオペラです。パリのセーヌ川に停泊する荷物運搬船で生活する苛酷な労働者たちの人生模様が描かれています
初老の船長ミケーレは、若い妻ジョルジェッタが最近自分を避けていると感じていた 実は彼女はミケーレの下で働く若い沖仲仕ルイージと不倫をしていた。暑さが残る秋の夜、ジョルジェッタとルイージはマッチの灯を合図に逢引きを約束する 妻への不信を募らせたミケーレは、密かに不倫相手が誰かを探ろうとする。暗闇の中でミケーレがタバコに火を点けると、それを合図の灯と勘違いしたルイージが現われる ミケーレは彼の首を絞めて殺し、その死体を外套に隠す。続いて現われた妻にミケーレは死体を押し付ける
出演者はダブルキャストで、この日の出演は、ミケーレ=今井俊補、ルイージ=芹澤佳通、ティンカ=新津耕平、タルバ=北川辰彦、ジョルジェッタ=文屋小百合、フルーゴラ=小林紗季子、恋人たち=舟橋千尋、前川健生、流しの唄うたい=西岡慎介。合唱=二期会合唱団、新国立劇場合唱団、藤原歌劇団合唱部、管弦楽=東京フィル、指揮=ベルトラン・ド・ビリー、演出=ダミアーノ・ミキエレットです なお、合唱以下は3部作共通です
ステージ上には大きなコンテナが置かれ、歌手陣はその前、あるいは上で歌い演じます。舞台を波止場と考えれば不自然さはありません。初めて聴くオペラで、歌手陣も初めて聴く人ばかりなので多少の戸惑いがあります。それでも、歌唱力と演技力の総合力で見るとミケーレを歌った今井俊輔とジョルジェッタを歌った文屋小百合は、存在感がありました
悲劇のフィナーレで舞台が暗転し拍手とブラボーが会場を満たします さて休憩か、と思いきや、次の瞬間 照明が点き、今までジョルジェッタを歌っていた文屋小百合が舞台上で修道女の衣装に着替えさせられ、髪の毛を切られて、そのまま「修道女アンジェリカ」に変身します。つまり、ミキエレットの演出では、「外套」でジョルジェッタが負っていた不倫の罪を「修道女アンジェリカ」が引き継いでいるという解釈をとっているのです
その「修道女アンジェリカ」は1917年作曲の全1幕のオペラです
女子修道院で神に仕える生活を送るアンジェリカには暗い過去があった 同僚の修道女たちは、貴族だったというアンジェリカについて噂話をする。そこに伯母の侯爵夫人が訪ねてくる。伯母は結婚するアンジェリカの妹に、亡くなった両親の財産を与えるので書類に署名するよう冷酷に告げる アンジェリカは伯母に、7年前に未婚のまま産み落とした男児がどうしているか訊ねる。伯母は冷たい態度で 2年前に伝染病で死んだと伝える。絶望したアンジェリカは覚悟を決める。薬草を飲み、神に許しを乞いながら自殺を図る その時 奇跡が起こり、天使と共に赤子を抱いた聖母が現われ、アンジェリカは赤子に導かれ、息絶える
この日の出演は、アンジェリカ=文屋小百合、侯爵夫人=与田朝子、修道院長=小林紗季子、修道女長=石井藍、修練女長=郷家暁子、ジェノヴィエッファ=舟橋千尋、修練女・オスミーナ=高品綾野、労働修道女1・ドルチーナ=福間章子、托鉢係修道女1=鈴木麻里子、托鉢係り修道女Ⅱ=小出理恵、労働修道女Ⅱ=中川香里です
舞台上のコンテナは修道院の個室に形を変えています このオペラも初めて聴く作品ですが、女性歌手だけによって歌われるのが大きな特徴です このオペラでもアンジェリカを歌った文屋小百合の熱演・熱唱が光りました
ここで初めてカーテンコールがあり、「外套」「修道女アンジェリカ」に出演した歌手たちが再登場します そして30分の休憩です。1000円で購入したプログラム冊子を読んで内容を頭に入れます
「ジャンニ・スキッキ」は1918年作曲の全1幕のオペラです
大金持ちのブオーゾが息を引き取り、親戚たちが集まって大騒ぎをしている どうやらブオーゾは全財産を教会に寄付すると遺言したらしい。そこで、ブオーゾの甥っ子リヌッチョが、遺言状を探し出し、恋人のラウレッタの父であるジャンニ・スキッキを呼びにやる。悪智恵の働くスキッキはブオーゾになりすまし、公証人を呼び、そこで新たな遺言を言い渡す 親戚たちにも少しの財産は分けるが、値打のあるものは全て「親友のスキッキに与える」と遺言する スキッキはまんまと財産を独り占めする 一方、若い恋人たちは財産騒ぎなどはどこ吹く風で、二人きりで幸せに浸って大邸宅のテラスからフィレンツェの街並みを眺めている
この日の出演は、ジャンニ・スキッキ=今井俊輔、ラウレッタ=舟橋千尋、ツィータ=与田朝子、リヌッチョ=前川健生、ゲラルド=新津耕平、ネッラ=鈴木麻里子、ベット=原田圭、シモーネ=北川辰彦、マルコ=小林啓倫、チェスカ=小林紗季子、スピネロッチョ=後藤春馬、公証人アマンティオ=岩田健志、ピネッリーノ=高田智士、グッチョ=岸本大です
このオペラは記憶に間違いがなければ、新国立劇場オペラ研修所公演で聴いたことがあります ここで注目すべきは「外套」でミケーレを歌った今井俊輔がジャンニ・スキッキを歌うということです 彼は性格俳優的な存在感を見せ、狡猾なジャンニ・スキッキを歌い演じていました 舟橋千尋の歌うラウレッタのアリア「私の大好きなお父さま」は、乗り気でないジャンニ・スキッキにドナーティ家への協力をおねだりする娘の感情が良く出ていました
演出で面白かったのは、息を引き取ったブオーゾがベッドに横たわっている傍らで、親類縁者たちが彼の残した「遺言状」を探し回るシーンです ベッドをひっくり返したり、死んだはずのブオーゾを踏んだり蹴ったり叩いたりして遺言状を探すシーンはシュールでした 為されるがままのブオーゾ役の歌手(死体のため まったく歌わないので役者?)は演技賞ものでした
また、ジャンニ・スキッキが外套を着て、舞台上の親類縁者たちや家財道具一式がコンテナに閉じ込められ「外套」の冒頭シーンに戻るところは、3つのオペラに共通点を持たせるミキエレットの演出の白眉でした
今回の公演で一番良かったと思うのはベルトラン・ド・ビリー指揮東京フィルの演奏です ビリーの指揮は必要以上の派手なパフォーマンスは一切なく、ごく自然に音楽の流れを作り、東京フィルは彼の意図をしっかり受け止めてパーフェクトに演奏しました
さて、プッチーニは「決してどの作品も欠かすことなく、この順番で上演してほしい」と願ったとされています なぜプッチーニはそう望んだのでしょうか
無い知恵を絞って考えるに、①作曲順(「外套」=1916年、「修道女アンジェリカ」=1917年、「ジャンニ・スキッキ」=1918年)に上演してほしい、②3作とも全1幕であることから3幕もののオペラのように同時上演してほしい、③「外套」はヒロインが殺され 救いがない、「修道女アンジェリカ」はヒロインは自殺するが魂が聖母に救われる、「ジャンニ・スキッキ」はハッピーエンドになっていることから、後の上演作品ほど明るくなる順番で上演してほしいと願った、といったことではないか、と思うのですがどうでしょうか
先日、東京交響楽団から2019-2020シーズンの案内が届きました 現在 私は「定期演奏会」(サントリーホール)と「東京オペラシティシリーズ」の会員になっていますが、両方とも継続するかどうか思案のしどころです 最初にラインナップを見たときに気が付いたのは東京オペラシティシリーズが前年度より1回分減っている(6回 ⇒ 5回)ということです もちろん定期会員券の料金はその分安くなっていますが
「定期演奏会」のラインナップ(全10公演)は次の通りです
この中では、6月公演(スダーン指揮、菊池洋子=ピアノ。シューマン「ピアノ協奏曲」ほか)、10月公演(ノット指揮、ヴァ―ヴァラ=ピアノ。ブラームス「ピアノ協奏曲第1番」ほか)、11月公演(ノット指揮。マーラー「第7交響曲」ほか)、12月公演(ウイグルスワース指揮、バートレット=ピアノ。マーラー「第1交響曲」、モーツアルト「ピアノ協奏曲第24番」)の4公演です。3月にはバッハ「マタイ受難曲」がありますが、この曲は毎年のようにバッハ・コレギウム・ジャパンで聴いているので、とくに聴きたいとは思いません。指揮者が鈴木雅明だったら聴きたいところですが
次に「東京オペラシティシリーズ」のラインナップ(全5公演)は次の通りです
この中では、5月公演(ノット指揮。ベートーヴェン「第7交響曲」ほか)、7月公演(ヴィオッティ指揮。ブラームス「ピアノ四重奏曲第1番(管弦楽版)」ほか)に興味があります
東京交響楽団は10数年前から2つの会員を継続していますが、このまま2つともS席で継続するか、1つはAランクに落とすか、1つに絞るか等、9月18日の締め切りまでにじっくりと考えて決めたいと思います
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