人生の目的は音楽だ!toraのブログ

クラシック・コンサートを聴いた感想、映画を観た感想、お薦め本等について毎日、その翌日朝に書き綴っています。

Netflixオリジナル・ドキュメンタリー「ウィンター・オン・ファイヤー ウクライナ、自由への闘い」を観る ~ ロシア軍が侵攻する懸念が高まっている今こそ観るべき映画

2022年02月07日 07時16分43秒 | 日記

7日(月)。わが家に来てから今日で2585日目を迎え、Amazon会長のジェフ・べゾスがオランダのOceanco社に発注して完成間近のスーパーヨット(全長417メートル)が、あまりのデカさに海に出られないことが分かり、ロッテルダムのランドマークとなっているコーニンクスハーヴェン橋を一部解体して納品することが決まった  というニュースを見て感想を述べるモコタロです

 

     

     最初からアマゾン川の流域で造れば 橋の一部を解体しなくても良かったんじゃね?

 

         

 

Netflixでエフゲニー・アフィネフスキー監督による2015年製作イギリス・ウクライナ・アメリカ合作映画「ウィンター・オン・ファイヤー ウクライナ、自由への闘い」(98分)を観ました この映画は、2013年11月にウクライナで発生した学生デモが大規模な公民権運動へと発展した93日間の動向を収め、第88回アカデミー賞長編ドキュメンタリー部門にノミネートされたNetflix製ドキュメンタリーです

ウクライナのヤヌコーヴィチ大統領は西側諸国との協力を国民に約束していながら、裏ではロシアとの関係を強めていたが、2013年11月21日には遂にEUとの協定締結準備を停止すると決定した その夜 Facebook への投稿を切っ掛けに、停止の撤回を求める人々がキエフの英雄広場・マイダンに集結、反対運動を展開した     その模様はSNSを通じて拡散し学生を中心とする組織が形成された。広場に集まる人々はどんどん増えていき、週末には数万人の規模まで拡大した これに対しヤヌコーヴィチ政権はウクライナの警察ベルクトを動員し、無抵抗のデモ隊に容赦ない暴力を加えていく しかし、学生や一般市民は権力に抵抗し、歌手や聖職者や退役軍人たちも行動を共にした そうした中、翌2014年1月17日、ヤヌコーヴィチ政権は、バイクのヘルメット着用禁止、インターネットのアクセス制限等を内容とする「デモ規制法案」を議会に提出し可決させる さらに、警察は刑務所上がりで金のためなら殺人も厭わない犯罪者集団「ティテュシュキー」を雇い、民衆に暴力を行使するようになる しかし、彼らは諦めない。バリケードを築き権力に抵抗する。そして遂に2月22日、ヤヌコーヴィチ大統領は政権を放り出し、ヘリコプターでウクライナを脱出しロシアに亡命、ウクライナでは大統領選挙が行われることになる この93日間の「マイダン革命」では125人が死亡、1890人が負傷した。その後、ヤヌコーヴィチが亡命したロシアはウクライナのクリミアに侵攻し併合した

 

     

 

この映画を観ながら思ったのは、議会があるのに野党は何をやっているのか、ということです 強権大統領と多数派の前には無力なのか、という絶望感です これに対し、学生を中心とする一般市民の命がけで「真の自由社会」を実現しようとする強い意志は何と頼もしいことか 「自由のないソ連時代に戻りたくない」という強い気持ちが彼らの行動の根拠になっていることが分かります

「マイダン革命」は大きな犠牲を強いられましたが、国民に銃を向ける政権は必ず崩壊することを示してくれた好例だと思います

バリケードに置かれたウクライナ国旗の色(青と黄色)に塗られたアップライトピアノで、ショパン「革命エチュード」を無我夢中で弾く少女の姿を見て、「革命を起こして政権を倒せ」という市民の怒りを表しているように感じました

ロシア軍がウクライナに侵攻する懸念が一気に高まっている現在こそ観るべき映画だと思います

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