人生の目的は音楽だ!toraのブログ

クラシック・コンサートを聴いた感想、映画を観た感想、お薦め本等について毎日、その翌日朝に書き綴っています。

METライブビューイング「カルメン」を観る 〜 ガランチャのカルメン、アラーニャのホセにブラボー:新宿ピカデリー

2021年02月16日 07時24分41秒 | 日記

16日(火)。わが家に来てから今日で2329日目を迎え、日産自動車元会長のカルロス・ゴーン被告の海外逃亡を手助けしたとして拘束された米国人の親子2人を巡り、米最高裁が日本への身柄の引き渡しを認めた連邦高裁の判断を支持したことが13日分かった  というニュースを見て感想を述べるモコタロです

 

     

     ゴーン・ハズ・ゴーンと過去の問題にするわけにはいかない  来日を熱烈歓迎する

 

         

 

昨日の夕食は、いつも拝見しているMさんのブログに載っていた「もやしのうま鍋」にしました 材料は 豚バラ肉、もやし、ニラ、人参、シメジに豆腐を追加しました    人参はピーラーでスライスして食べやすいようにしました    とても美味しかったので、また食べようと思います

 

     

     

 

         

 

昨日、新宿ピカデリーでMETライブビューイング「カルメン」のアンコール上映を観ました METライブビューイングは昨年の途中からコロナ禍のため上演・上映が中止となりました 今年は過去の上映作品から「メトロポリタン・オペラが誇る極上の6演目」をアンコール上映します 第1作はビゼー「カルメン」です

これは2010年1月16日に米ニューヨークのメトロポリタン歌劇場で上演されたオペラ公演のライブ録画映像です 出演は カルメン=エリーナ・ガランチャ、ホセ=ロベルト・アラーニャ、ミカエラ=バルバラ・フリットリ、エスカミーリョ=テディー・タフ・ローズほか。管弦楽・合唱=メトロポリタン歌劇場管弦楽団・同合唱団、指揮=ヤニック・ネゼ=セガン、演出=リチャード・エアです

私は2010年のMETライブ「カルメン」を見逃してしまいましたが、2012年と2017年のアンコール上映で観ているので、今回が3度目になります 昨日は雨でしたが、町田でピアノの先生をしている霧丘さんをお誘いしました

 

     

 

指揮をとるヤニック・ネゼ=セガンは1975年カナダ生まれ。本公演がMETデビューでしたが、躍動感あふれる指揮ぶりがMETの上層部にアピールしたのか、セクハラ問題で地位を追われたジェイムズ・レヴァインの後を襲い、2018年からMETの音楽監督に就任しています 彼はフィラデルフィア管弦楽団の音楽監督も務めています

 

     

 

ヒロインのカルメンを歌ったエリーナ・ガランチャは1976年ラトヴィア生まれのメゾソプラノです METライブでは「ばらの騎士」「サムソンとデリラ」「チェネレントラ」など多くの作品に出演しています 本公演では文字通り「魔性の女 カルメン」を見事な歌唱力と演技力で聴衆を魅了しました 理想的なカルメンと言っても過言ではないと思います METライブで何作か公演を観てすっかり彼女のファンになった私は、昨年5月28日にトリフォニーホールで開かれるリサイタルを楽しみにしていましたが、コロナ禍のため中止になってしまい、泣く泣く払い戻しをしました 今年来日すれば是非聴きに行きたいと思っています

ドン・ホセを歌ったロベルト・アラ―ニャは1963年パリ生まれのテノールです METライブでは「蝶々夫人」「マノン・レスコー」「サムソンとデリラ」など数多くの作品に出演しています 彼の凄いところは、歌が上手いのはもちろんのこと、役にのめり込んでいることです 迫真の演技は相手役がたじろぐほどで、本作でもそういうシーンがいくつか見られます

ミカエラを歌ったバルバラ・フリットリは1967年ミラノ生まれのソプラノです    幕間のインタビューで「ミカエラは決して弱い女性ではありません 自分自身の意志を持った芯の強い女性です」と語っていた通り、意志の強いミカエラを演じ 歌っていました

エスカミーリョを歌ったテディー・タフ・ローズは1966年ニュージーランド生まれのバリトンです 本公演では急病で降板したクヴィエチェンの代演として急きょ出演しました 驚くのは幕間のインタビューでの受け答えです。ルネ・フレミングから「今回は急な代演ということでしたが、いつMETから代演の依頼がありましたか?」と訊かれ、「公演当日の午前10時にMETから電話がありました。開演はその3時間後でした」と答え、さらに「もし、公演前日に代演依頼があったら、その夜は眠れなかったと思います その意味では、よく眠れた上で歌うことができたと言えます」と平然と答えていました これを「プロ根性」と言うのでしょう いつ「急な話だが、歌ってくれないか」と頼まれても対応できるように、普段からレパートリーを広げ、レッスンを重ねるのはもちろんのこと、ただ歌を歌えばよいわけではなく、相手との絡みもあるので普段からオペラのストーリーを頭に入れ、どういう演技が求められるか考えていなければ、次の仕事はないのです このインタビューを通して、METの人材の豊富さと質の高さをあらためて思い知らされました

ヤニック・ネゼ=セガン指揮によるメトロポリタン歌劇場管弦楽団の演奏はエネルギッシュで生き生きしていました 歌劇場合唱団と児童合唱も素晴らしかったです

リチャード・エアの演出では、序曲の前と幕間に男女のペアがバレエを踊りますが、踊りによって次の幕のストーリーを表現します これこそ芸術だ  と言いたくなるような素晴らしいパフォーマンスでした

 

     

 

上映終了後、紀伊国屋ビルの地下で遅い昼食を取り、10数年ぶりに名曲喫茶「らんぶる」に行きお茶しました 「カルメン」について、霧丘さんはジョルジュ・プレートル指揮によるマリア・カラスのカルメンが”基準”となっているようで、METの公演は”斬新”と映ったようです それでも「歌手陣も指揮者もオーケストラもバレエも、どれもが素晴らしかった」と、とても気に入ったようでした 第2作「メリー・ウィドウ」(3月19日~同25日)も一緒に観ましょう、ということでお別れしました

巣鴨まで帰ってきたら、南の空に虹がかかっていました 虹というと「オズの魔法使い」を思い出します

 

     

コメント (2)
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