今なにしてる         (トミーのリペイント別館)

カメラ修理などについてご紹介します。
富塚孝一
(お問合せ)tomytmzk@titan.ocn.ne.jp
 

PEN-S 2.8をO/Hするの巻

2014年05月10日 20時43分40秒 | インポート

Img_425066 その前に、レチナ・カーター・クセノン35mm F4という巨大なレンズが来ています。レンズの内側に指紋や埃があって清掃のご依頼です。右の中玉は板バネで保持されており、カメラ側からの制御で前後に動きます。









Img_425144 距離リングは特に連動はしていませんね。古いグリスを清掃交換してスムーズに回るようにしておきます。











Img_425277 レンズの分解のために分離した距離プレートを取り付けます。












Img_425355 カメラ側との連動は特殊なバヨネットです。













Img_425444 清掃組立が終ったところ。













Img_425722 で、PEN-S 2.8ですけどね。すでに分解洗浄をしています。しかし、シャッターリング抑えのストッパーピンのカシメが緩んでいます。観察すると、過去にもカシメ修理をした形跡がありますね。









Img_425945 再カシメをしておきます。













Img_425841 中央のピンがストッパーピン。このピンは強度が弱く、シャッターダイヤルを作動範囲を超えて無理に回そうとすると、すぐに曲がってしまいます。とにかく華奢なシャッターです。










Img_426259 すべて分解、洗浄が終っています。特に書くこともないとは思いますが、では始めます。












Img_426354 シャッターユニットは完成しています。洗浄した本体に組立をしていきます。1961-11製と古いですから、スプール軸の腐食が進んでおり、駒数板の回転がスムーズで無いため、軸を研磨しておきました。









Img_426454 シャッターユニットを搭載しました。ピンセット先のコロは紛失し易いですから注意をします。組み込みを忘れるとチャージが出来なくなります。










Img_426575 作業の半分はひたすら部品の清掃なんですね。しかし、この部分に手を抜いてしまうと仕上がりが違って来るのです。











Img_426684 この部分も隙間に汚れが溜まっています。ギヤの歯を丁寧に清掃していきます。












Img_426766 シャッターダイヤルの彫刻文字の色が抜け気味でしたので、色入れをやり直してあります。












Img_426837 吊環部にへこみがありますので修正を試みます。












Img_427093 角部の陥没は直せません。













Img_427154 生産が古い個体は開閉鍵のグリスに砂が入ってガリガリの感触なものが多いです。すべて分解洗浄のうえ、新しいグリスで組立ててあります。スムーズになりました。しかし、性能に関係の無いところばかりですね。









Img_427534 本体と裏フタの内側。きれいになっていますね。圧板も鏡面に磨き出してあります。












Img_427434 はい、これで完成とします。
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