小学校1年生の時、自分は走るのが遅いことに、初めて自分で気が付いてしまった。
悪がきの男子がいう「おまえのせいで、チームが負けたじゃないか!」
その時から、運動会が嫌いで嫌いで・・・
毎年、熱が出ることを祈って眠るのに、そんなに都合のいい具合に、
当日は熱なんて出てくれないから、体温計のおしりをたたいてみるけど
親にはすぐにばれて、体操着で学校に行かされたことをよく覚えている。
嫌々やっているから、徒競走では、毎年転んだ。
今年の娘の運動会に、感動的なエピソードがあった。
娘のクラスは、おととし学級崩壊のようなことが起こった。
ある悪がきが原因だった。その子につられて、悪がきグループが巨大化&悪事に磨きがかかり、
悪がきグループに加入しないと、自分がいじめの対象になるからという悪循環。
事実が発覚したときの緊急保護者会で、担任は謝罪の言葉すら出せないほど落ち込んでいた。
そんなクラスが持ち上がって、去年と今年の担任は、悪がきの取り扱いのプロ。
悪い悪いと言われていた悪がきが、みるみる算数や図工、体育の成績が伸びて行った。
クラスの女子たちからも、「○○くんは、絵がうまいよ、計算が超早いよ、足が速いよ」と言われ
悪がきたちは、褒められてよい悪がきになっていった。よいスパイラルになっていった。
さて、運動会。
娘の学年一足が遅い・・・
そんな娘は、私が子どもの頃と違い運動会が楽しみで楽しみで仕方がない様子。
「運動会は何が楽しみ?」と聞くと「騎馬戦・リレー」なんていってくる。
・・・私は、責任が追及されない綱引きや玉入れが好きだったのに・・・・
不思議に思って、単純に聞いてみたかった「どうして?」
クラスの中心的な悪がきの男子が、チームのために作戦を考えてくれたという。
「リレーの時におまえの走る距離をなるべく短くした方がいいいから、前の奴がおまえにバトンを渡す時、ギリギリまで前に出ろ。次に俺にバトンを渡す時に俺はなるべく前に出ないから」
騎馬戦も同様に、チームの筆頭になって作戦を考えてくれたとか。
運動会当日、るんるん気分で登校した娘。
最後のリレー、作戦がうまくいくかドキドキしながら見ていると
娘の前を走っていた子が、まさかの転倒。
結果的に娘は、初めて人を追い越して笑顔で走っていた。
作戦通りバトンも渡すことができた。
みんないい子だよ。
子どもには、周りの環境がどれだけ大切なのか実感する出来事でした。